注目して欲しいバンド、ウェンディ・ダーリンが遂に日本デビュー

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ウェンディ・ダーリンの日本デビューアルバムが遂に発売となった。ウェンディ・ダーリン…と言っても未だ多くの方が初耳のことだろう。まずは全曲試聴を用意したので、実際の音をチェックいただきたい。

◆アルバム『ハーフ・トールド・ベッドタイム・ストーリーズ』全曲試聴

ウェンディ・ダーリンという、ピーターパンと一緒にネバーランドに行った少女の名前をバンド名に持つ彼らは、カリフォルニア・サンディエゴで生まれた4ピースのインディ・ロック・バンドだ。男3人のバック・バンドに“サイケデリック・シンデレラ”こと、180cmというモデル級の長身ヴォーカリストのコリー・ラッシュが大迫力でソウルフルなヴォーカルを聞かせてくれる。

とはいえ、それは脂ぎったものでもなくR&Bぶったストーリーを押し付けるものでもない。多様な音楽性とフレキシブルなサウンドを保有しながら、根はオーガニックで、心のデトックス効果を持ち合わせたような、自然体で心地よいサウンドを聞かせてくれるものだ。

元々、ウェンディ・ダーリンは、コリー・ラッシュ(ヴォーカル)とネイト・ヘラー(ギター、ヴォーカル)の2人がアコースティック・スタイルのデュオとして活動したことに端を発している。その当時書き溜めていた曲の多くが、サウンド的によりリッチなバンド・スタイルを必要としたことから、ベースとシンセサイザーを操るジョン・フリーマン、ドラムとピアノを担当するヘクター・ゴードンの2人が加わり、現在のメンバーになるという、自然発生的なナチュラルな経過をたどっているバンドだ。

4ピース・バンドとなったウェンディ・ダーリンは活動を活発化させ、日々進化を遂げた。サウンドにバンジョーやグロッケンシュピール(鉄琴)、アコーディオンやサンプリングを駆使することによって独自のサウンドと世界観、唯一無二のスタイルが作り上げられていき、いつしかそれは、インディ・ロック、ソウル、フォーク、ジャズ、エレクトロニカ、そしてビンテージ・サイケデリックを融合させたものへと成長を遂げていく。次世代ロックとも呼べるエキサイティングなスタイルとサウンドが、ウェンディ・ダーリンから自然発生的に生まれているのだ。

インディ・フォーク・ロックのニューカマーとして、米インディ・シーンで注目されはじめたウェンディ・ダーリンは、ここ日本でもまさしく注目のまなざしが集まってきている状況にある。是非ご注目を。いいバンドです。
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