2008年に引き続き、2009年も<爆音映画祭2009>が吉祥寺バウスシアターにて行なわれることになった。期間は、5月29日(金)~6月13日(土)の2週間だ。

<爆音映画祭2009>の上映作品はオープニング作品の『KIKOE』を始め、リクエスト上映作品『デトロイト・メタル・シティ』他、『地獄の黙示録』『拘束のドローイング9』『こおろぎ』…と、注目作品が目白押しだ。

そもそも<爆音映画祭2009>とは、文字通り爆音で映画を観ようじゃないか、という趣旨に基づいた上映会。…といっても、馬鹿馬鹿しい音で観ればいいというデリカシーに欠けたものではない。

元をただせば、爆音映画祭は、2004年5月から断続的にオールナイトおよびレイト開催されてきた<爆音上映企画イヴェント>から拡大/発展してきたもの。映画だけにとどまらず、ライヴ演奏や映画と音を巡る講演などさまざまな角度から、映画と音を見ていく/聴いていくなかで、試行されてきたものだ。いわゆるコンサートなどに用いられる音響PA機器を映画館に持ち込み、音楽ライヴ用音響セッティングをフルに使い、ボリュームも限界まで上げ大音響の中で映画を見・聴く試みがその骨子である。

大音響の中で、かつて見たことのある映画がまったく新しい映画として蘇ってくる…いわば“映画の再生”の瞬間を経験すれば、十分な音の迫力が、いかにさらなる魅力的な作品に押し上げてくれるのかが実感できるというもの。この喜びこそが<爆音映画祭>の存在意義だ。

一般劇場上映では聴くことの出来ない迫力と、その爆音によって視覚までもが変容して映画そのものも違って見えるトリップ感覚。そして、大音響でなければ聞こえてこない幽かな音を聴くという、大胆かつ繊細な上映は、一度体験してもらいたい新しいエンターテイメント体験のひとつ。もちろん「爆音」とは言っても音を大きくするだけが能ではなく、その映画にとって最適な音とは何か、その音があることによって映画が違って見えてくるそれぞれの映画における音の核心はどこにあるのか?…そんな映画におけるベストな音の探求こそ、爆音上映の醍醐味でもあるという。

上映される映画は以下の通り。基本的に一般からのリクエストに応じ決定した内容であり、多くの人に支持される<爆音映画祭2009>になることだろう。

<爆音映画祭2009>
5月29日(金)~6月13日(土)
@吉祥寺バウスシアター
◆爆音映画祭オフィシャルサイト
(C) Masaya Nakahara

リクエスト映画
●第1位「デトロイト・メタル・シティ」李闘士男
●第2位「シャイン・ア・ライト」マーティン・スコセッシ
●第3位「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」ジョン・キャメロ・ミッチェル
●「こおろぎ」青山真治 ※ずっとお蔵入りとなっていた初公開作品
●「拘束のドローイング9」マシュー・バーニー ※ビヨーク主演・音楽
●「地獄の黙示録 特別完全版」フランシス・F・コッポラ ※爆音上映最終回。今回が最後の爆音
●「ざ・鬼太鼓座」加藤泰 ※デジタル上映。現状ではフィルムでの上映不可能作品。80年代初頭に作られて、一度は公開されたものの長い間上映することができなかった作品。
●「映画史」ジャン=リュック・ゴダール
●「国道20号線」富田克也
●「雲の上」 富田克也
●「デス・プルーフ」クエンティン・タランティーノ
●「ゾンビ」(アルジェント版) ジョージ・A・ロメロ
●「2001年宇宙の旅」スタンリー・キューブリック
●「ヘアピン・サーカス」西村潔
●「アイム・ノット・ゼア」トッド・ヘインズ
●「狂い咲きサンダーロード」石井聰亙 ※TOWER RECORD推薦映画
●「マルホランド・ドライブ」デイヴィッド・リンチ
●「ピアノチューナー・オブ・アースクェイク」ブラザーズ・クエイ
●「KIKOE」 岩井主税 ※オープニング作品。大友良英氏のドキュメンタリー
●「放蕩息子の帰還/辱められた人々」ジャン=マリー・ストローブ ダニエル・ユイレ ※青山真治監督×黒沢清監督のレクチャー付上映
●「マリー・アントワネット」ソフィア・コッポラ ※ストロークス、ニューオーダーの楽曲も爆音で楽しめる
他、シークレット上映作品