COCOA、誰もが温かで優しい気持ちになれる期待の新人のニューアルバム『360°』リリース大特集

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[BARKS FEATURE] COCOA オリジナル・ニューアルバム『360°』リリース大特集

この二人の曲を聴くと誰もが温かで優しい気持ちになれる

――アルバムが完成したね。今の気持ちをは?

二上大志郎(以下二上):発売目前なんですけど、実はあまり実感がないんです。最初にアルバムを作ろうという話があってから1年以上、長い時間かけて作ってきたからかもしれないですね。もちろん実際に“盤”が出来上がってきてうれしいってのはあったけど、アルバムが完成して発売されるというのを実感するのは、発売日のライヴで、ファンの皆さんが手にしてるのを見てからなんだろうと思います。

鈴木数正(以下鈴木):どの曲を入れるとか曲順をどうするとか、聴いてる人がどう感じるかを色々想像しながら作ってきたんですけど、でき上がってみると、そのとおりにできてるかどうか不安なところも多くて。早く聴いてもらって感想を聞きたいですね。

――このアルバムを作るにあたって初めに目指したことは?

二上:ミニアルバムを出してから、ファンをはじめ、ホントにたくさんの人に助けてもらって活動してきたんです。だから、僕たちの周りにいる人たちにまず届けたい、そんな想いを伝えられるアルバムにしたいと思いました。それで『360°』というタイトルにしたんです。僕らの周り360°を取り囲んでいるすべての人たちに届けたい、そしてその人たちに僕らCOCOAのすべて、つまりCOCOAの360°を届けたいなという意味で。

――タイトル曲になっている「360°」も、そういうコンセプトから生まれた曲なの?

二上:そうです。僕らCOCOAが、周りのみんなの力を借りて活動できてるということを実感した出来事があって、その気持ちを曲にしたんです。最初はタイトルもなく、時々二人で合わせてやってただけの曲なんですけど、この曲の持ってる世界観とか伝えたいことが、このアルバムにマッチすると思った。それでこの曲に「360°」というタイトルをつけてアルバムに入れれば、このアルバムで僕たちが伝えたいことが色濃くなるんじゃないかと。そういうことを伝えたいという気持ちが先行だったんです。

――その出来事ってどんなことだったんですか?

二上:ラジオ番組で、リスナー投票のランキングで勝ち抜きをするというのに参加してたんです。5週勝ち抜くのがゴールで、5週目までは来たけど最後は勝ち抜けなかった。リスナーと審査員の両方の投票があって、リスナー投票ではいつも1位、2位を取らせてもらってたんですけど、審査員のほうでダメだったんですね。次のライヴのときに集まってくれたファンの皆さんに、“力を貸してもらってたのにすみません”という話をしたり、ブログにそう書いたりしたら、“謝らないで”っていう言葉がたくさん返ってきた。僕らはすごくあたたかいファンに囲まれて、支えられてるんだなと強く思ったんです。

――ミニアルバム『ファスナー』にも入っていた「キミのうた」も、ニューアレンジで入ってるね。

二上:今回はかなりアレンジが変わってます。前はバンドサウンドだったんですけど、今回はそれよりも歌詞の持つイメージとか世界観をどれだけ出せるかというところで、歌詞が届きやすいアレンジにしてみたんです。あとハーモニーのパートも少し変えて、全体的に優しくなったと思います。

鈴木:前はメロディ先行でロックっぽかったんですけど、ポップスでテンポもあって明るいんだけど、バラード的な雰囲気も持ちつつみたいな。“ミドルポップ”っていうのかな?

――それ以外は初収録だけど、未発表曲もたくさんあるんだよね。どうやってこの9曲を選んだの?

二上:今のCOCOAを届けたいというのが一番思ってたことで。だから新しい曲から入れるとかではなくて、古い曲であっても今の僕らを色濃く表わしている曲を選んだという感じですね。

鈴木:古いのだと高校時代に作った曲も入ってますね。2曲目の「love-love-bye」なんですけど、これは高校時代に作ってライヴでも時々やってた曲です。この曲は僕らには珍しい3拍子の曲なんですよ。

――COCOAの曲はいつもどうやって生まれてくるの?

二上:僕は完全に歌詞先行。詞がないと何も進まない。場所も問わず、思いついたら歌詞を書くんです。電車でもトイレでも、思いついたらケータイ取り出してメモる、みたいな。そこから浮かび上がってきたものを帰ってからギターで鳴らして、言葉にメロディの輪郭をつけていく。でも相方はメロディ先行なんですよ。

鈴木:ボクはピアノをちょっとやっていたし、クラシックとかオーケストラなんか結構好きで。歌詞のない音楽を聴いても感動できるんだっていう部分もあるし、もちろん歌詞も好き。だから両方を生かすために、僕はまずメロディを作る。メロディで感動できたら、そこから浮かぶイメージを歌詞にする、という順番ですね。

――相手の曲に驚くことはある?

二上:相方が作る曲はメロディ先行というだけあって、メロディの流れに無理がないんです。サーッときれいに流れていくメロディラインを作ってくる。絶対僕にはできない。

鈴木:僕からしたら、想像もつかないような変化球のメロディを投げてくる。そこはすごく印象に残るんで、いいなと思います。それと歌詞の世界観が先にできているので、歌詞から世界が広がっていくのはすごいと思う。

――それを話し合いですり合わせてCOCOAの曲に仕上げていくの?

二上:はい。僕らはまず否定をしないというのを決めていて。“それは絶対ない”っていうのは言わないで、とりあえずやってみようと。僕はその“とりあえずやってみよう”が強いので、相方にめちゃくちゃ無理な要求とかするんですよ。フレーズ途中でここまで3度下でここから3度上でみたいな。まあそういうの大抵無理なんですけど(笑)。

鈴木:頑張ってやってみたけど無理だった、とかよくあるね。(笑)

二上:ただ、そこから先はCOCOAというフィルターを通したいので、お互いの作品に意見は言いますよ。ものすごく辛口ではあるけど、それがお互いの作品についてではなくて、COCOAが歌うものだからこそ辛口になる。それだけに、1曲完成するのに時間はかかりますけど。

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