スティーヴィー・レイ・ヴォーン、至宝9タイトルが紙ジャケ化

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大胆さと繊細さ、野太さの中に光る鋭い切れ味、未だ誰も到達できない極上のストラトサウンドを引っさげて世に登場した、亡きギターヒーロー、スティーヴィー・レイ・ヴォーン。テキサスのこともハリケーンのこともよく分かっていない筆者だが、テキサス・ハリケーンといえばパブロフの犬のようにSRVである。

83年にリリースされたデヴィッド・ボウイの名盤「レッツ・ダンス」に参加したことがきっかけでSRVの名は世界に広まったが、すでにそのサウンド/テクニック共に比類なき次元に達していたSRVはブルースというジャンルまでもメインストリームに押し上げてしまうパワーを持っていた。唯一の日本公演である芝郵便貯金会館でのライヴにおいても、メロディックなインストもへヴィーなブルースも全てトルクの大きいドライヴィング・トーンで会場を震わせ、風車ピッキングやギターを後ろに抱えたりとエンターテイメント性の高いパフォーマンスと高度なテクニックの高次元融合は、ロック・ギター史をあっさり塗り替えてしまうほどの驚愕のステージを見せ付けていた。

没後20年近く経った今も根強いファンは多く、未発表音源への需要も非常に高い。作品への飢餓感はジミ・ヘンドリックスのそれと同様だろう。

今回発表となったのは、6月3日にリリースとなる紙ジャケ9タイトルの同時リリースだ。今回の紙ジャケット化リリースにあたり、4タイトルについてボーナストラックが追加収録され、5タイトルについて最新デジタル・リマスタリングを施したことで、SRVの至宝9タイトルが完全なかたちでファンの元に送り届けられる事になる。

近年、エリック・クラプトンとジェフ・ベックの来日共演もあり、デレク・トラックスといった強烈な個性と弩級テクニックを持ったブルース系ギタリストの登場も熱いが、この流れの源泉を生み出したひとつとしてSRVの存在は計り知れぬところだ。時代を超越した名プレイは、いつの世も人を感動させ、驚きと喜びを与えてくれるもの。SRV最新タイトルは、まさしくワンアンドオンリーの音楽財産。聴かないと人生損をします。

●『テキサス・フラッド~ブルースの洪水(TEXAS FLOOD)』83年作品
●『テキサス・ハリケーン(COULDN'T STAND THE WEATHER)』84年作品
●『ソウル・トゥ・ソウル(Soul To Soul )』85年作品
●『イン・ステップ(In Step)』89年作品
●『ザ・スカイ・イズ・クライイング(The Sky Is Crying)』91年作品
※最新デジタル・リマスタリング&ボーナストラック2曲収録
●『ライヴ・アライヴ(LIVE ALIVE)』86年作品
※最新デジタル・リマスタリング&ボーナストラック2曲収録
●『イン・ザ・ビギニング(In The Beginning)』92年作品
※最新デジタル・リマスタリング
●『ライヴ・アット・カーネギーホール(LIVE AT CARNEGIE HALL)』97年作品
※最新デジタル・リマスタリング&ボーナストラック収録
●『ファミリー・スタイル(Family Style)』90年作品
※最新デジタル・リマスタリング&ボーナストラック1曲収録

◆iTunes Store スティーヴィー・レイ・ヴォーン(※iTunesが開きます)
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