カイル・イーストウッド、映画『グラン・トリノ』をPR

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実力派ベース・プレイヤーでありジャズ・ミュージシャンのカイル・イーストウッドが緊急来日、4月25日(土)に全国公開となった映画『グラン・トリノ』のPRを行なった。『グラン・トリノ』の音楽を担当したカイル・イーストウッドは、ご存知クリント・イーストウッドの実子である。

『グラン・トリノ』はクリント・イーストウッド主演兼監督作品。全米でクリント・イーストウッド作品中(主演作/監督作全て)最大のヒット作となった『グラン・トリノ』は、ここ日本でも年配層の圧倒的な支持を得て好スタートを切った。そんなタイミングにカイル・イーストウッドが来日。カイルが日本で父親の映画のPRに協力するのは初めてのことだ。

会見当日は、4月29日付で政府発表されたクリント・イーストウッドの旭日中綬章の決定を受け、クリント・イーストウッドのコメントも発表された。

「次作の撮影中につき、直接日本でお礼を言うことができないのが残念ですが、この度、名誉ある旭日章を授かったことを心から嬉しく思います。この章によってもたらされる、日本での栄誉に深く感謝いたします。本当にありがとう。」──クリント・イーストウッド

──あなたにとって映画音楽とは?

カイル・イーストウッド:映画音楽とは、スクリーン上のサポート役のようなもので、音楽が映画を高める。そのことが一番大切だと思います。

──『グラン・トリノ』のお気に入りのシーンは?

カイル:車を盗んだタオが、近所の家の修理を手伝わされるシーンですね。セリフが無いシーンで、音楽の使い方が良かったです。あとエンドクレジットの音楽。歌詞の内容も含めて良かったと思います。

──過去に俳優としても出演していますね。父の影響で俳優になろうとは思いませんでしたか?

カイル:17~18歳頃は興味はありましたが、監督業にもっと興味がありました。でもその頃から音楽への興味が高まり、今に至ります。今は音楽を通じて、映画に関われているのでとても嬉しいです。

──音楽家としての父はどうですか?

カイル:彼はとても良い耳を持っているかな(笑)。とても才能があると思う。

──イーストウッド家にとってジャズとは?

カイル:幼い頃から家では常にジャズが流れていて、ジャズコンサートにはよく行きました。私達家族にとって音楽はとても大きな存在だと思う。全員が何かしら歌を歌ったり、楽器をひいたりできるし。

──普段のクリント・イーストウッドはどんな方ですか?

カイル:大きなスクリーン上でのクリントとは違いますね(笑)。共通する部分は多少あるけど、普段はもの静かです。『グラン・トリノ』のウォルトのような偏屈でもないし(笑)。とても穏やかな人です。

──リント・イーストウッドの俳優業引退説については?

カイル:はっきりとは分からない。推測でしかないけど、本人にとってふさわしいプロジェクトや、心動かされる作品があれば、俳優を受けないことは無いと思う。ただ、今は監督業が気に入っているようで、カメラの奥に身に置くことを好んでいるようです。

──父クリント・イーストウッドが旭日中綬章を受章したことについては?

カイル:自分にとっても嬉しいニュースですし、とても名誉なことだと思います。2年前の作品『硫黄島からの手紙』もそうですし、もちろん今までの作品や活動が認められたのだと思います。

『グラン・トリノ』
イーストウッド演じる偏屈で頑固な老人ウォルトは、隣りに引っ越してきた移民一家の少年タオと出会うことで、今までの偏見に満ちた人生を変えていく。そして、本当の家族をも超えたその友情は、予測できない衝撃の結末を招くことに…。
アカデミー賞の作品賞、監督賞など主要4部門を獲得した『ミリオンダラー・ベイビー』以来4年ぶりとなる、クリント・イーストウッド主演兼監督作品『グラン・トリノ』は、全米で本人の主演作、監督作を含めた全ての作品の中で過去最高となる興行成績を達成。1967年に公開された『荒野の用心棒』の大ヒット以来、すべての年代を通して大ヒット作を生み出し続けてきたクリント・イーストウッドが、78歳で主演、監督した本作で、さらに大きな偉業を成し遂げたことに全米でも賞賛の声が沸き起こった。また、2009年2月25日には、長年の映画への貢献をたたえてカンヌ国際映画祭からパルムドール名誉賞も授与されている。

『グラン・トリノ』
丸の内ピカデリー他 全国大ヒット上映中
◆『グラン・トリノ』オフィシャルサイト
配給:ワーナー・ブラザース映画
(c) 2009 Warner Bros. Entertainment Inc. and Village Roadshow Films (BVI) Limited. All Rights Reserved.
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