イギーポップの新作は、衝撃のジャズ作品?

ツイート
イギー・ポップが放つ、20枚目となる新作アルバム『プレリミネール』は、彼のキャリアの中において異色の衝撃作品となった。

5月20日に日本先行発売となる『プレリミネール』…フランス語で「前戯」を意味するタイトルの本作に関し、イギーはこう語っている。

「この作品は静かなアルバムで、ジャズの要素を取り入れているんだ。ある日、くだらないロックやへやくそなギターはもう聴き飽きた、と思ったんだよ。疲れたんだよ。それからニューオリンズのルイ・アームストロングやジェリー・ロール・モートンみたいなジャズをよく聴いたんだ。バラードもよく聴いた。そんなとき、ある小説からインスピレーションを受けた。それがミシェル・ウエルベックの「ある島の可能性」。その小説は死と性、人類の最後、などがテーマだと思うんだけど、めちゃくちゃ面白いんだよ。そんなとき、ウエルベックのドキュメンタリー・フィルムを作っているやつらからそのドキュメンタリー用に音楽を録音してくれないか、って話がきた。それで作品を作っている時に、俺の心の中で流れている音楽を作ってみたんだよ。」

そうして出来たのが当作だ。ブルース調のもの、美しいメロディのバラードなど、イギーの手による異色のオリジナル曲がアルバムに色を添えている。更にはイヴ・モンタンのヒットで知られるシャンソンの代表曲「枯葉」や、アントニオ・カルロス・ジョビンの「ハウ・インセンシティヴ」などを収録。シャンソン、ジャズ、ブルースなど、様々な音楽要素がイギー流に解釈され、小説「ある島の可能性」の世界を存分に表現することとなった。

2003年にはストゥージズを再結成させ、2007年のフジロックフェスティバルでは強烈なパフォーマンスで日本のファンを熱狂させたイギー。今作はそんなイギーにとって新境地であると同時に、今後の彼の方向性を占うエポックメイキングな作品である。

※ミシェル・ウエルベック
フランスの小説家、詩人。1958生まれ。彼の代表作でもある2005年発表の「ある島の可能性」は、2千年後の未来を舞台に生きる新人類が、21世紀の祖先の自叙伝を読み解くところから話が始まるSF長編。

『プレリミネール』
2009年5月20日 日本先行発売
TOCP-66888 税込2,500円
◆イギー・ポップ・オフィシャルサイト
この記事をツイート

この記事の関連情報