kotoko、小文字の“kotoko”名義による初めてのシングルはシンガーとしての真価を問う意欲作

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Xbox 360版&PLAYSTATION3版格闘ゲーム『BLAZBLUE(ブレイブルー)』主題歌も収録 2009.6.24 Release「蒼-iconoclast/PIGEON-the green-ey'd monster-」リリース特集

偶像破壊こそが真の平和をもたらす まるで一篇の小説のようなゲームの世界観を 色合い、精神性を表わすバースで表現

INTERVIEW 02 、大文字の“KOTOKO”が上杉謙信で、対する小文字の“kotoko”は直江兼続みたいな

── スピーディーで譜割りの細かなメロディも印象的ですね。

kotoko : 私って今まで、こういう早口になるような細かい譜割りのメロディは得意だと思っていたんです。でも今回はかなり難しくて、何度も何度も繰り返し歌い直しました。でも、私もこの部分はこの曲にとってすごく大事な要素だと思っていたので、満足いくまで挑戦できて良かったです。

── この“iconoclast”って、どのような意味があるんですか?

kotoko

kotoko : 直訳すると“偶像破壊主義者”という意味です。この『BLAZBLUE』もそうなんですが、戦争や紛争や、どんな争い事も、相手の信じているものと自分の信じているものの違いから生まれていると思うんです。相手にとっては悪だけど、自分にとっては善ということって、よくあることですから。同じ人間なんだから、敵として対峙している人間が悪なのではなくて、自分と敵の信じているもののいさかいなんじゃないかと。だったら、そのお互いの価値観や思想の象徴を破壊してしまえば、争いはなくなるんじゃないか。というのが、この曲にテーマとして込めた私の思いです。

── そして、カップリングの「PIGEON-the green-ey'd monster」ですが、この“PIGEON”が意味するものも、いわゆる“鳩”のことではないですよね?

kotoko : 実はこの“PIGEON”は、スラングで“嫌な女”という意味なんですよ。確かに、鳩が胸を張ってお尻をフリフリしながら歩いている姿って、見栄っ張りな女性っぽいなぁって(笑)。ちなみに、“the green-ey'd monster”も、シェークスピアの物語に出てくる“嫉妬”を意味する言葉なんですよ。

── それは面白い! それに気付くと、この歌詞の見え方がかなり変わってきますね。

kotoko : そうなんですよ。ただ、その意味に気付かない状態でも楽しんでもらえば、二度楽しめますよね(笑)。でも実は、女VS女のドロドロとしたストーリーがこの曲には隠れています。かなり生々しい表現もありますけど、「女ってこういう部分もあるんだよ」って知ってもらえれば(笑)。私もここまで、ある意味ですごく女性っぽい歌詞を書いたのは初めてですね。

── とても興味深いお話です。さて、改めてお聞きしますが、今後も小文字“kotoko”としての音楽活動は、続けていきますか?

kotoko : そうですね。私にとっても、シンガーとしてすごく刺激になるし、私のホームであるI'veに良い要素を持って帰ることができるかもしれないので、良いお話がいただけるなら受けるかも……という感じです(笑)。kotokoの活動は、I'veという帰るべき家があるから、できることでもありますからね。たとえば、大文字の“KOTOKO”が上杉謙信で、対する小文字の“kotoko”は直江兼続みたいな関係性でやれたら面白いかなぁなんて、今は考えています(笑)。

── 絶妙な喩えですね(笑)。でも、大文字“KOTOKO”さんとして積み重ねてきた今までがあるからこそ、やれる新しいチャレンジでもあって。その両輪の活躍が、ますます楽しみになりました。

kotoko : ありがとうございます! 私も今年で、メジャー・デビューして5周年になるので、今までの活動の真価が問われる時期だと思うんです。自分の可能性を模索しながら、新しいことに臆せずチャレンジしていきたいですね。

取材・文●冨田明宏

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