ビリー・ギボンズの愛器パーリー・ゲイツ、遂に登場
◆ビリー・ギボンズの愛器パーリー・ゲイツ、遂に登場 ~写真編~
いわずと知れたパーリー・ゲイツは1959年製レスポール・スタンダード。ビリー・ギボンズの最愛の愛器にして、レコーディング以外には持ち出されたことがない秘蔵の1本だ。これまでZZ TOPのサウンドを一手に牽引してきた、究極のレスポールである。「いまだかつて、このような天上の響きを持つギターに出会った事がない」とは、ビリー・ギボンズのパーリー・ゲイツへの賛美の言葉である。
かつてビリー・ギボンズは、テキサス州でブルースとロックに囲まれて青年期を過ごした。彼はバンドの初期にパッカードという車を購入したが、大型で運転もままならないこの車こそが、1959レスポールとの出会いの始まりだったという。
ある時、バンド・メンバーのガール・フレンドがカリフォルニアに映画のオーディションに行かなくてはならず、バンドはそのパッカードを貸し出した。その後彼女はみごとオーディションに合格、映画に出演することができた。それ以来、この車は幸運を呼び寄せる力があるということで、「パーリー・ゲイツ(Pearly Gates=天国の門)」と名付けられたのだ。
しばらくして、そのガール・フレンドはパーリー・ゲイツをコレクターに売り、そのお金をバンド・メンバーに送ったところ、そのお金が到着した同じ日にちょうどビリー・ギボンズが1959年製のサンバースト・レスポールを購入、運命的な出会いを果たしていたことが判明。きっとパッカードを売ったお金が幸運を呼び寄せたんだと彼らは信じた。すべては、幸運を呼ぶ車パッカードから始まった事なので、このギターも同じくパーリー・ゲイツと名付けられたというのが事の顛末だ。
その後ビリー・ギボンズがこのパーリー・ゲイツと呼ばれる伝説的なバーストと共に、今日まで数々のミラクルなサウンドを奏で歴史的名作を生み出してきたのは、皆の知るところである。
Billy Gibbons“Pearly Gates”Les Paul Standardは、計350本限定で発売される。そのうち250本は通常のヒスコレ同様VOSフィニッシュで、50本はAGEDで、そして残りの50本はパイロット・ランとしてビリー・ギボンズにより実際に試奏され、本人の直筆サインが付く。もちろんAGEDだ。このバージョンはホンモノのパーリー・ゲイツ同様、.008からのゲージによるセットアップがなされる。他の300本は、通常のヒスコレ同様.010セットのセッティングだ。なお、いずれのバージョンでも共通に、認定証およびCustom Care Kitが同封され、ビリー・ギボンズのサインがプリントされたCustom Shopオリジナル・ハードケースが付属となる。
その他基本スペックは50周年ニュースペックの'59仕様だが、ネックシェイプなどはパーリー・ゲイツそのものを踏襲しており、ことパイロット・ランはパーリー・ゲイツそっくりのエイジングが施されている。日本上陸は7月下旬からの予定。
ちなみにピックアップは、当然のことながら、ダンカンのパーリーゲイツだ。そもそもSeymour Duncan Pearly Gates humbuckersは、スタジオでのみ愛用していたパーリー・ゲイツのそのサウンドを、コンサートで再現するために開発されたピックアップ。要はPAFの完コピといえばそれまでだが、セイモア・ダンカンのウェブサイトでは、このピックアップを「甘いながらもそれでいて若干力強い音色を生み、すばらしいサスティンとギターからハーモ二クスが躍り出るような明るいトップ・エンドを生み出す」と述べている。筆者も何本かパーリーゲイツを搭載した経験を持つが、PAF系の割りにはしっかりとした出力を持ち、それでいて分離のいいトーンが特徴的である。
かの異常なほどのハーモニクスを湛えたトーンと、腰のある図太いサウンドのためのスペックが、ここに結集。既に考えうる限界のスペックまで到達していた59ヒスコレではあるが、由緒正しきパーリーゲイツをプロファイリングして作られたものとなれば、これを究極といわずして何というべきか。なんとしても手にしたい極みのレスポールの登場である。
Billy Gibbons “Pearly Gates” Les Paul Standard
Heritage Cherry Sunburst Finish
●1959 Les Paul Aged/Signed(パイロットラン)
¥2,669,100(税込定価)
※世界50本限定(日本国内入荷数本のみ)
※.008セットアップ
●1959 Les Paul Aged
¥1,577,100(税込定価)
※世界50本限定(日本国内入荷数本のみ)
●1959 Les Paul VOS
¥1,152,900(税込定価)
※世界250本限定
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