ギターの上を鉄道が走る珍ガジェット、これが高中正義ジオラマギター

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実に5年ぶりとなるニュー・アルバム『夏道』をリリースした高中正義だが、なかなか新譜が登場してこなかったのは、こんなギターを作っていたから…というわけでもなかろうが、世界レベルで見ても前例のないおばかギターの登場だ。

◆高中正義「新ジオラマギターをゆるりと語る」映像

鉄道模型好きでも知られる高中正義だが、趣味が高じて鉄道模型のジオラマを配した珍ギターを作ったのがことの始まり。そもそもはドブロギターの上にジオラマを作ったのが2008年。そこからどのようにエスカレートしてしまったのか、遂にストラトでジオラマを作ることになったようだ。

しかも、今回の新ジオラマギターは、抱えた状態で電車が走るため造形は複雑化、しまいにはトンネルを掘って電車が出入りするという、愛おしくも泣けるデザインとなってしまっている。ボディーに穴を開けるのは、スティーヴ・ヴァイのモンキーグリップしかり、別段致命的なことでもなく必ずしもデメリットを憂うことでもないが、目的が線路を引くためとなると、そんな大人がいてもいいのか?と、本人を問い詰めたくなるご機嫌な設計だ。

◆ギターの上を鉄道が走る珍ガジェット、これが高中正義ジオラマギター ~写真編~

実際の製作は前回のドブロジオラマギター同様、鉄道模型作家・諸星昭弘氏に依頼。ストラトのボディ部分に山が作られ左右にはトンネルが貫通、その間を見事にNゲージの列車が走る。センターピックアップは滝でびしょびしょという凝りに凝ったそのつくりは、写真を見れば、いかにこだわりがあるか、よくわかることだろう。

ベースになったのは499,800円のTAKANAKA STRATOCASTERだ。カスタムショップの高中正義シグネチュアそのものなのだ。安価なギターでちょいちょいと遊ぶ目的で作ったのではなく、本気で使うこと前提で作っているからこそのこのストラト、「今頃フェンダー、怒っているだろうなぁ」と笑っているものの、いやいや、このストラトも本望でしょう。こんなギター、世界中どこ探してもありませんから。

「これでアルフィーに勝てるかな?」ととんちんかんなライバル心も、アルバム『夏道』のジャケットにどかんと起用しているのも、ジオラマギターへの並々ならぬ愛情の表れなのである。

ちなみに動画ではアンプにはSuhrのBadger 30を使用。デジタル・エコーもかかって入るものの、基本、新ジオラマギターとBadger 30だけで、極上のクランチトーンが飛び出してくる。2009年の最新高中サウンド、さすがのサウンドだ。

なお、現在高中正義は、電車を実際に走らせる為の電源確保に頭を悩ませ中。秋に行なわれるアルバム発売記念ツアーでは、ジオラマ・ギターの後ろから線路を円形に延長させ、演奏しながら電車が走るというステージを画策中らしい。それって、ギターと共に高中正義が巨大ジオラマに埋もれ一体化するということ、ですかね?

<SUPER LIVE 2009“夏道”ツアー>
9月26日 名古屋 Zepp Nagoya
10月03日 大阪厚生年金会館 芸術ホール
10月12日 東京 日比谷野外音楽堂

『夏道』
LAG-0010 \3,000(税込)
1.甘夏時計
2.はじくぜ!BABY
3.哀愁の宇宙人
4.一番好きな海の色
5.空飛ぶ夢
6.夏道
7.BLUES BIRDS
8.Noguhissos
9.talk lesson
10.一番好きな海の色inaVersion

◆高中正義オフィシャルサイト
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