ジュリエット・ルイス、牛を引き連れ弩級アルバム完成

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ジュリエット・アンド・ザ・リックス名義でアルバム『フォー・オン・ザ・フロアー』をリリースし、自由奔放なロック魂を遺憾なく発揮したジュリエット・ルイス。その畏敬の念すら覚える強烈なタイツ姿と、ちょっと意味の分からない弓矢を持ってのビジュアルは、有名女優とは思えぬロック・スピリットを世界中に撒き散らし、世のオーディエンスを歓喜の渦に巻き込んだ。

そして2009年、9月16日リリースの今作『テラ・インコグニータ』は、バンドの名前が取れてジュリエット・ルイスのソロ名義として発表された。これまでにくらべると一見ノーマルな絵柄のジャケット写真にホッとするが、よく見りゃやっぱりタイツを着用、何故牛を連れているのか、全く意味が分からんが、ジュリエットだからこそ許されるカッコよさと解釈すればよいと思う。

「この作品は今まで私がやってきたサウンドとは全く違う音になっていたから、完全に新しいプロジェクトとしてやっていきたかったの。私の中にある情熱的な感情や声、その様々なフレイヴァーに気付き、そして作り上げていったのがこの作品っていうわけ。『テラ・インコグニータ』っていうのは“未知なる世界/領域”っていう意味なんだけど、これこそ私が音楽的に行き着きたかった場所。ギターはよりワイルドでとても雰囲気に満ちたものになってるし、グルーヴは暗く深く色んな音楽的コントラストを生み出してくれている。今まで慣れ親しんできた習慣を全てぶち壊して、グルーヴやシンプルなピアノ音、そしてメロディをより発展させていきたかった。パフォーマーとして、そしてソングライターとしての本当の自分を生み出すのに、5年かかったわ」──ジュリエット・ルイス

このソロ・プロジェクトが走り出すきっかけとなったのは、実はここ日本で起きた運命的な出会いによるものだ。2007年、<フジロック・フェスティバル>出演の際、同じく出演をしていたマーズ・ヴォルタのオマー・ロドリゲス・ロペスと知り合ったのがそのきっかけだ。

ジュリエットとオマーは、そこで音楽や映画、自らの趣味まで色々と話をしたという。ジュリエットの持つ音楽的世界感に感銘を受けたオマーは「一緒に何か作品を生み出そう」と提案、その後彼女が自宅でピアノを使って書き溜めていった楽曲をオマーへと送り、彼がその楽曲にバック・サウンドを含む音楽的アレンジを施した。お互いのツアーの合間を縫ってレコーディングを行ない、そして完成した様々な色合いを見せてくれる12曲を収録したアルバム、それがこの『テラ・インコグニータ』なのだ。

「彼女が感じている感情の全て、それが今目の前にある。すごく正直で、ここに収録されている音楽の全ては“彼女”自身を捕らえ、“彼女”によって突き動かされ、そして“彼女”によって生み出されたものなんだ」──オマー・ロドリゲス・ロペス

比較的シンプルなロックンロール色の強かった前作と比較すると、その音楽的幅は格段に広がり、ボーカリストとしての表現する色も多彩になった『テラ・インコグニータ』。日本だけ最新のライヴ映像やVideo Blogなど収録したDVD付きスペシャル・エディションも同時発売となる。


◆ジュリエット・ルイス・オフィシャルサイト
◆ジュリエット・ルイス・マイスペース
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