リリー・アレン、レディオヘッドやP・フロイドの意見に反対
◆参照「レディオヘッド、ブラー、共有ファイル違法化に反対」
FACのメンバーは、共有ファイルがもたらす損害と同時に利点も挙げ、そこまで強硬手段に出る必要はないとの姿勢を示したが、リリーは納得していない。
レディオヘッドのエド・オブライエンは「共有ファイルはサンプラーや友人の持つ音楽をダビングするようなものだ。それで“これいいな、アルバム買うよ”とか“コンサート行ってみよう”ってことになる」、ピンク・フロイドのニック・メイソンは「共有ファイルっていうのは、僕らにとって新しい世代のファンを意味する。僕らの音楽を新発見する世代がいるのはいいことだ」と話した。
それに対し、リリーはマイスペースのブログにかなりの長文メッセージを掲載し反論している。「ああいうビッグ・バンドにいる人たちは、共有ファイルはOKだって言うんでしょ。多分、彼らにとってはOKなのよ。アリーナ・ツアーをソールドアウトしたり、フェラーリ持ってるような人たちわね。でも、新人には共有ファイルは災難よ」「FACは、共有ファイルはサンプラーや友達の音楽をダビングするようなものだって言ってるでしょ。でも、テープをミックスしたりラジオから録音してたのは、いまある共有ファイルとはまったく違う。ミックス・テープのクオリティは最悪だったでしょ。だから、本物の音楽を買ってたんじゃない。曲が気に入って、DJが終わりをカットしたようなものじゃないのを聴きたいって思ったわけでしょ。でも、このデジタル・ワールドでは、海賊盤は買ったものと同じくらいいいクオリティなのよ。だから、それ以上いいもの買う必要なんかないじゃない」
「FCは、共有ファイルは僕らにとって新しい世代のファンを意味するからOKだとも言ったわね。キャリアがあって、新しいオーディエンスに売り込むアルバムがいっぱいあるようなビッグ・アーティストならね。でも、新人にそんな余裕はないわ」
リリーはまた、違法ダウンロードにより新人アーティストがどれだけ損害を被るか、経験に基づいた説得力のある言葉を続けた。「音楽作っていきなりフェラーリが手に入るわけじゃないのよ。代わりにレコード会社から莫大な借金をするわけ。それを返すために何年も働かなきゃいけないのよ。契約できたら、ビデオやポスターや宣伝なんかにお金がかかるわけでしょ。アーティストとして、それ払わなきゃなんないのよ。わたしなんか、やっとこの前、レコード会社から借りたお金を返し終わったとこよ。ラッキーだったわ。うまくいって返せたから。でも、みんながみんなラッキーってわけじゃないでしょ」
Ako Suzuki, London
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