ベー・チェチョル、甲状腺ガンで声を失ったオペラ歌手が復活し来日公演

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ひとりの韓国人テノール歌手がいま大きな話題になっている。その人の名はベー・チェチョル。2008年に発売したアルバムのリニューアル盤が2009年8月にリリースされ、それが好調な売れ行きを示しているという。なぜ、彼が支持されるのか。それは、彼のここまでの道程に大きな秘密があるからだ。

ベー・チェチョルは、韓国で生まれてイタリアに留学。1998年にハンガリーの劇場で、プッチーニ『トスカ』でオペラ・デビュー。2003年には日本でもデビューを飾り、2004年にはドイツ・ザアールランド州立劇場と専属契約を交わすなど、順調にキャリアを重ねていた。

しかし、2005年にドイツで甲状腺ガンが発見され、摘出手術を受けることになる。このガンは右のリンパ節にも転移しており、そのため声帯の神経を3センチ、さらに右横隔膜の神経までを切除しなければならないほどの重症だったのだ。「命と歌、どちらが大切だと思いますか?」と医師から問われ、手術後には、「ほかの仕事を探すべきでしょう」と、歌手としての命脈が立たれることとなった。

ここから苦悩の日々が始まったが、「ベーさんの声は、ただ単に“良い声”というのではなく、人にエネルギーや勇気を与える“なにか”がある。その声のために何とかしてあげたい」という周りの支援のもと、厳しいリハビリとトレーニングを経るなかで肺機能は70%まで回復。「奇跡」と関係者が驚くほどの回復を見せ、彼は歌声を取り戻す。そして2008年12月に、東京・白寿ホールで奇跡の復活を果たした。

そんな復活劇を果たしたベー・チェチョルが、10月10日の東京・白寿ホールを皮切りに来日公演を敢行する。絶望から復活した屈指のオペラ歌手の歌声。誰もが奇跡のエネルギーをもらえる公演になることだろう。

<公演情報>
10月10日(土)12日(月・祝))東京・白寿ホール
10月15日(木)宮城・仙台青年文化センター コンサートホール
10月21日(水)福岡・北九州市立響ホール
10月23日(金)名古屋・三井住友海上しらかわホール
10月28日(水)大阪・いずみホール

◆ヴォイス・ファクトリイ・ウェブサイト
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