KOTOKO、硬質なシンセサウンドのバックで変幻自在な歌声が揺れる4thアルバム『イプシロンの方舟(ふね)』大特集

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KOTOKO 『UZU-MAKI』以来約3年ぶり4thアルバム『イプシロンの方舟』特集

ε=イプシロン=ギリシャ文字のE・e 神秘的な名を持つ方舟に乗って KOTOKOが宇宙に飛び出す

KOTOKO史上もっとも大規模なライブハウス・ツアー『WARP!! ~限界打破への旅 - trial stage~』の最中に制作された、実に3年振りのオリジナル・フルアルバム『イプシロンの方舟(ふね)』が遂に完成。自分のスタイルを見つめ直し生み出された本作は、重厚なデジタル・サウンドが縦横無尽に漲る壮大なコンセプトを持ったアルバムに仕上がっている。新たな世界への旅立ちを高らかに宣言したKOTOKOに、キミはついて来れるだろうか?

INTERVIEW

「自分のなりの限界を迎えても必ず打破してやる!」という思いがすごく強くて。

――まずは、3年振りのライブハウス・ツアー『WARP!! ~限界打破への旅 - trial stage~』を終えて、どのようなツアーだったと振り返っていますか?

KOTOKO: 3年振りだったので、新しいファンのみなさんが増えていたのがすごく印象的でした。私も「新しいファンが増えていたら嬉しいな」くらいに考えていたのですが、ライブの時に「今回初めてKOTOKOのライブに来た人は?」と聞いたら、半分くらいが手を上げてくれてビックリしました。そういう意味でも、今回のツアーはやって良かったなぁって思えましたね。もちろん、昔から私のことを追いかけて来てくれているファンのみなさんにも久しぶりに会えて、本当に嬉しかったです。久しぶりにツアーをすると、ファンのみなさんの温かさを実感しますね。みんなの存在があってのKOTOKOなんだって、改めて痛感しました。

――新しいファンが増えたということは、KOTOKOさんのパフォーマンスに対するリアクションも変わってきたり?

KOTOKO: やっぱり違いがありました。昔は、みんなもっと大人しかったというか、周りの空気を読みながらライブを楽しんでいた人が多かったと思うんですけど、今回のツアーでは良い意味で自由になっていた気がします。みんな自分なりのノリで私の音楽を楽しんでくれているのが、すごく伝わってきたんですよ。きっとみんなも私と一緒に成長しているんですよね。ライブって、やっぱりお客さんも含めてみんなで作るものだから、そういうリアクションがあるのは素直に嬉しいです。特にライブハウスは、私とファンのみんなとの一体感を直に感じることができるので、私自身にもすごく良い刺激になりました。

――それはファンとの関係性としてベストですよね。そんな長期ツアーの最中に制作された待望の最新アルバム『イプシロンの方舟(ふね)』ですが、疲れとかは大丈夫だったんですか?

KOTOKO: 私、どんなに疲れていても寝ちゃえばスッキリとリセットされるんですよ(笑)。だから今もすごく健康です。実は3年前のツアーの時、前半で風邪を引いてしまっていたので、少しだけ悔いが残っていたんですね。その経験も生かして万全の体制で臨んだツアーだし、ツアー・タイトルにもあるとおり“限界打破”が今回のテーマだったので、「自分のなりの限界を迎えても必ず打破してやる!」という思いがすごく強くて。打ち上げで二日酔いになっちゃった日も少しだけあったけど(一同笑)、体調の自己管理だけはかなりストイックにやってきました。そこは自分を褒めてあげたいですね。

――それでは、アルバム制作も絶好調のなか行われたと?

KOTOKO: そうですね。すごく忙しかったのは確かですけど、その分すごく集中して取り組みました。今回は久しぶりのフルアルバムだし、私自身の思い入れもすごく深かったので、今までで一番こだわった作り方をしたかったんです。これまでの作品って、すでにある曲を中心に考えて、そこからアルバムイメージを固めていくという作り方をしていたんですけど、今回は違うんですよ。プロデューサーの高瀬(一矢)さんにも、今年の始めから「自分の殻を破って、ブラックホールを抜けた先にある世界に行くような活動にしたい」と話していたんですよ。というのも、今年の年頭に「このままの私じゃダメだ」と思うことがあって。なんでしょう・・・今までの実績とかを手放すのが怖くて守りに入っているというか、先のことを考えると希望よりも不安のほうが先にたってしまって、マイナス思考の塊になっていました。そんなブラックホールからの突破口を見つけたい、自分で作ってしまった壁を打破したいという思いが募っていたんですね。だから、その言葉をそのまま今年のテーマにしてしまおうと思って、ツアータイトルにも“限界打破”を掲げたんです。

――つまり、このアルバムも“限界打破”がテーマに?

KOTOKO: そういうことですね。でも、“打破”という言葉だとちょっとイメージが堅いし、他の言葉がないか探していたんです。そうしたら、高瀬さんから「イプシロン」という言葉が出てきたんです。「イプシロン」は太陽に似た星で、その周りにも惑星があって、そこには地球人に似た生命体がいるかもしれないとも言われていて。その言葉の響きと意味をすごく気に入ったので、すぐに「イプシロン」は決まったのですが、それだけでは少しさみしいと感じていたんです。その時私がイメージしていたのは、ノアの方舟のような乗り物に乗って、ブラックホールを抜けて新しい世界に行くという物語だったんです。そんなことを考えていたら、高瀬さんの方から「方舟ってどう思う?」と言われて、「ですよね!」って(笑)。そこで語感を考えて、「方舟」と書いて「ふね」と読ませよう、ということで決まったタイトルなんです。

 
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