Aqua Timez、ヒット曲満載のベスト・アルバム『The BEST of Aqua Timez』特集

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Aqua Timez オール・セルフ・プロデュースによるフル・ボリュームのベスト・アルバム『The BEST of Aqua Timez』特集

絞りに絞った“みんなが好きな”全26曲

「完全に自分の首締めてるよね(笑)。けどそれでも、“今日のデートでいろんな俺を知ってほしい!”っていうことだと思うんだ」(太志)

『The BEST of Aqua Timez』

――ベスト盤『The BEST of Aqua Timez』が到着しました。それにしても2枚組26曲入りとは、すさまじいボリュームですね。

TASSHI(Dr): まぁ絞りに絞っての26曲で。

――これは絞った結果だったんだ(笑)。では、選曲はどんなふうに進めていったんでしょう?

太志(Vo): やはり、なんとなくっていうのは大事ですよね(微笑)。そう。確固とした理由より、みんなが好きな曲っていうことだったと思う。音楽って、聴いて良かったらそれでいいってとこあるじゃないですか。もちろん、全員が全員、自分の好きな曲を入れられたわけじゃないけど、だいたいは合ってたよね?

一同: うん。

mayuko(Key): だから2枚の分け方に関しても、バラード盤とアッパー盤とか、特別な意味合いは持たせたくなかったんだよね。

TASSHI: 曲順もね、ポピュラーな手法としては、古い曲から時系列にっていうのがありますけど。僕らはいつものアルバムのように、あくまでも流れを大事に決めていったんで。

――そう。時系列に並んだ最初の資料が届いた時に、「流れを意識してメンバーが選んだ曲順に変わります」と添えられていて。さぞや聴きやすい美しい順番になるんだろうと思いきや、次に届いた完成盤は、過去のアルバムの如く、ブルンブルン振り回される感じで。

「千の夜をこえて」「虹」「STAY GOLD」

一同: ハハハハハハ。

mayuko: 確かに確かに。私たちの中では、それがいい流れだって思ってるんだよね(笑)。

OKP-STAR(B): そっか。なんか謎の傾向があるんだなぁ(笑)。

――オープニングから言うと、「千の夜をこえて」から「虹」はともかく、「ハチミツ」の次が「STAY GOLD」って!みたいな。

太志: (笑)そうですよね。でもその時は“この辺でそろそろ歪んだギター入れとかないと”って考えたんだと思うよ。じゃなきゃ、全部がポップでライトな感じになっちゃうって。多分毎回、無意識にそういう意識が働いてるんだと思う。

――けど考えたら、シングルを軸に14、15曲選んで、リリース順に並べたベスト盤と比べると、インディーズ時代も含めた全作品から26曲選んで、2枚にわけて、2枚分の曲順を決め、さらに初回生産限定盤のDVDでは、全ビデオクリップの順番まで考えるって、やることがすごく多くないですか?

大介(G) :多いっす。しかも今回、新たにレコーディングした曲もありますから。

――今年に入って、シングル3枚にアルバム1枚。ツアーや夏フェスで全国を廻っていて。目まぐるしい活動の中、作業が増えようとも、いろいろ聴かせたいと。

太志: 完全に自分の首締めてるよね(笑)。けどそれでも、“今日のデートでいろんな俺を知ってほしい!”っていうことだと思うんだ。

「自分でベースのフレーズを考えといて、“できねぇ、できねぇ”言っては何回もやり直してたっていう(笑)」(OKP-STAR)

――フフフ。わかりやすい。まぁ時間的にも、精神的にも、振り返ることってなかったと思うんですね。けど、ベストとなると振り返らざるをえないというか。どうですか、デビュー5年目という時間は?

太志: まぁ、もがいてきた感がありますよね。バンドにそんなに歴史があるわけじゃないから。自分らでバンを運転して全国を廻る、みたいな、タフな経験もなく。言ってみれば、右も左もわかんないままデビューが決まって。

――うん。疑心暗鬼なところから、好きと伝える素敵さに気づいたり、大切な人にありがとうと言えるようになったり。26曲を聴けば、開いたり閉じたりしながら、少しずつ進んできたことがわかる。

太志: 同じ状態の曲はないよね。うん。壁にぶつかって涙したり、思うようにいかないから歌えることも必ずあるので。明日も明後日も多分悩むのだろうけども、そのすべてが音楽に繋がるならいいのかなって思いますね。常に“今”を書いていけばいいんだなぁと思った。

――外から見たらきっと、デビューからヒット曲に恵まれて、順風満帆なバンドなんだけどね。

太志: まぁオリジナルな道だと思います。オリジナルな葛藤だと思うし。だから、それがポジティヴに向かわなければ、ホントに意味がないと思う。

『ダレカの地上絵』『空いっぱいに奏でる祈り』『七色の落書き』『風をあつめて』『うたい去りし花』

――オリジナルな葛藤の要因は、Aqua Timezの音楽性にもあるのかなと。ロック、ポップ、ヒップホップ、レゲエ……どこにいてもおかしくないけど、どこにも属さない部分があって。

太志: 曲の振り幅が大きいからと理解しつつも、これからもそれがずっと続いていくことを考えると、“全然寂しくないよ”とは言えないけどね(苦笑)。それでも僕が思うのは、音楽ってものと真摯に向き合えば絶対間違いないだろうと。ギターの歪み方と同じで、正解なんてないんだから。

――じゃあ難しいことは重々承知の上で、それぞれの思い入れのある曲を教えてください。

OKP-STAR: んー、「一瞬の塵」かな。

――推しポイントも是非。

OKP-STAR: まぁ「一瞬の塵」に限らず、『ダレカの地上絵』(2007年11月発売)っていう2ndアルバムが、僕は良くてですね。まずインディーズでアルバム『空いっぱいに奏でる祈り』(2005年8月発売)を作って、メジャーのミニ・アルバム『七色の落書き』(2006年4月発売)、1stアルバム『風をあつめて』(2006年12月発売)、そこでやっとレコーディング作業はもちろん、音の面でも、自分のやりたいことがわかってきて。次の3rdアルバム『うたい去りし花』(2009年3月発売)を出したときには、“前作はちょっと肩に力が入ってた”とか話したこともあったんですけど、言い換えればそれは気合いの現われでもあって。だからこうやって改めて聴いてみると、まだまだ理想は上にあるけども、自分らが出したい音に近づけた最初の作品かなぁと思ってて。しかもその1曲目だから、新しい幕開けの曲ですよね。

――『ダレカの地上絵』だと2年前か。その頃の自分を振り返るとどうでしょう?

OKP-STAR: この頃のレコーディングは、自分でベースのフレーズを考えといて、“できねぇ、できねぇ”言っては何回もやり直してたっていう(笑)。

太志: あっ、言ってた。“こんな難しいのができるわけないじゃん!”ってね(笑)。

――頭の中の理想に、自分のスキルが追いついてなかった?

OKP-STAR: ハイ。まぁただの練習不足でしょうね(苦)。ライヴのリハにしても、そういうのばっかだったんですよ。

太志: そこは今、逆にストイックになってるんじゃない?

OKP-STAR: そうかもしれない。なんかその、もっともっとプレイヤーとして自覚を持たないと、とは思ってますよね。

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