フルオーケストラも登場!桑田佳祐、縦横無尽なAAAライヴ

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11月30日、12月1日、12月2日の3日間にわたり、パシフィコ横浜 国立大ホールにて行なわれた<桑田佳祐 Act Against AIDS 2009 映画音楽寅さん チャラン・ポランスキー 監督・脚本・主演「男はしたいよ」>のライヴレポートが到着した。
 
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音楽業界を中心に、エイズに対しひとりでも多くの人に関心を高めてもらうこと、正しい知識を持ってもらうことを目的に、1993年よりスタートした啓発活動AAA(Act Against AIDS)。開始当初から、この活動に積極的に関わり続けていている桑田佳祐は、1996年以降からは、ほぼ年に1回のペースで、パシフィコ横浜にて実にさまざまな趣向を凝らしたコンサートを行なっている。ファンや音楽関係者の間では年末が近づくと、今年の桑田のAAAのテーマは何なのかが話題になるほどなのである。

◆<桑田佳祐 Act Against AIDS 2009 映画音楽寅さん チャラン・ポランスキー 監督・脚本・主演「男はしたいよ」>期間限定フォトアルバム

そんな桑田が今回のテーマとして選んだのは「映画音楽」。なるほど、こう来たか!と思わせるテーマ設定だ。毎年、テーマに沿って非常に幅広い選曲と音楽性で観る者を感服させてくれるが、映画音楽というとより一層幅が広そうではないか。映画で使われていれば映画音楽と称されるわけだから、音楽的なジャンルは関係ないというわけだ。果たして、われわれの前で約3時間、41曲にわたって繰り広げられた魅惑のステージは、ジャズあり、ロックあり、フォークあり、ミュージカル音楽あり、さらにステージ上には、フルオーケストラありと、縦横無尽の音楽世界に包まれたのだった。

そのすべてがとにかく素晴らしいものだったのだが、中でもやはり白眉だったのはフルオーケストラを従えて演奏された曲の数々。007シリーズから「ロシアより愛をこめて」「ゴールドフィンガー」「死ぬのはやつらだ」のそれぞれテーマ曲。ミュージカル映画の最高傑作と目される「サウンド・オブ・ミュージック」の冒頭を飾った「The Sound of Music」、そしてゴッドファーザー「愛のテーマ」、さらに今回のタイトルにちなんだお約束ともいえる「男はつらいよ」まで…。

こんな名曲の数々を生演奏で、しかも桑田佳祐の歌で聴けるとは、なんたる贅沢だろうか。桑田をはじめとして40人にもおよぶミュージシャンひとりひとりの演奏力はもちろんのこと、アンサンブルのアレンジの素晴らしさにも脱帽だ。そして、そんな音楽をさらに引き立たせる映像・照明といった演出の妙。これでもかと思わせる、総合芸術、総合エンタテイメントによって、圧巻のステージが繰り広げられた。

こんな文字数では語りつくせない、ものすごいステージを観てしまった、というのが偽らざる感想なのだが、感動ばかりもしていられない。他の先進国から取り残されつつあるという我が国におけるAIDSを取り巻く状況の悪化を、このイベントで知らされた。この素晴らしいショーに参加したことをきっかけに、自分もこの病気についての意識をしっかり持つこととしよう。

なお、ライヴの最後に披露された新曲「君にサヨナラを」は、12月9日にシングル発売される。同曲の着うたフル(R)は、レコチョクにて先行配信中だ。

「君にサヨナラを」
【初回生産限定盤】VIZL-380 ¥1,470(税込)
【通常盤】VICL-37200 ¥1,260(税込)
【アナログ】(初回限定生産)VIJL-62000 ¥1,995(税込)
2009年12月9日発売
[初回生産限定盤特典]
特典1.「スペシャル・ブックケース」仕様
特典2.「2010年のカレンダーをあしらった“2009年にサヨナラをハンカチ”」付き

◆「君にサヨナラを」スペシャルサイト
◆サザンオールスターズ オフィシャルサイト
◆サザンオールスターズ ビクターエンタテインメント公式サイト
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