KOTOKO、『アサルトガールズ』テーマソング「SCREW」インタビュー特集

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KOTOKO 押井守監督『アサルトガールズ』主題歌「SCREW」200912.16リリース特集

2010年1月23日(土)日本武道館 単独公演 開催

INTERVIEW

──まずは、10月に渋谷で行われた<KOTOKO LIVE HOUSE TOUR 2009 WARP !! ~限界打破への旅-special stage-~>について訊きますね。まるでひとつの完成されたロックバンドのパフォーマンスを観ているかのようなライブでした。

嬉しい! そう観ていただけたのであれば、大成功です! 私はソロ・デビューした当時から、ライブは欠かさずにやっていきたいなと思って、アルバム制作と同じくらい大切に、前向きに取り組んできたんです。昨年はバンドのメンバーを入れ替えて、夏にはその新メンバーを含めた新しいバンドでツアーに回ったのですが、今までのメンバーと別れる寂しさとか不安もあったし、若いメンバーが入ったので、バンドを私が引っ張らないといけないという思いも強く芽生えたり……。私にとってもひとつの大きな挑戦だったんです。それが夏のツアーだったんですけど、まるでデビュー当時のライブを思い起こさせるような苦労を味わったんですね。今まで阿吽(あうん)の呼吸で済んでいたことができないというのも、私自身忘れていた感覚でした。ツアー中も毎日のように音が変わっていって、「あーでもない!こーでもない!」と言いながら作り上げていって。それがすごく新鮮だったし、私にとって良い試練が与えられたなって、思っていたんです。いかに今までのメンバーに頼っていたのかがわかりました。そして、一度離れていたメンバーが再び戻ってきて、大所帯になってからの渋谷公演だったので、私の胸の中には本当に熱いものがあって。元々のメンバーの安心感とか、力量にも改めて気付かされたし、自分の足りない部分にも気付けたし、新しいメンバーと融合することで生まれたミラクルも体感できました。自分でも、本当に素晴らしいライブだったと思っています。

──アルバム『イプシロンの方舟(ふね)』がリリースされてからのライブということで、その世界観を存分に生かしたライブの構成になっていましたよね。そこが、今までのライブにはなかった要素で。新曲中心の攻めまくるライブでした。

かなりコンセプチュアルなアルバムを作ったので、そのイメージを尊重したステージにしたかったんです。しかも、全国を回った<trial stage>を経てからの<special stage>というのは、昨年までのライブと違い、一つのイメージを貫いた流れの中でライブを完成させるという挑戦のステージだったんです。アルバムにしっかりとコンセプトがあったので、視覚的にも統一感のあるイメージを持たせることができたと思います。この変化をオーディエンスの皆さんはどう捉えるか不安だったんですけど、ステージからも楽しんでる笑顔がたくさんみられたし、試してみたかったライブ形態を実現させられて、一歩前進出来たな~って本当に嬉しかったです。しかも、バンドメンバーが私を一生懸命盛りたてようとしてくれている姿に感動してしまって……。だから、初日の序盤から泣いてしまいまして(苦笑)。ホントに「やっちゃったぁ……」って感じでしたけど、こらえきれなかったです。『イプシロンの方舟(ふね)』の中に「雨とギター」という曲があるんですけど、これって実は、元々のバンドメンバーと一度別れなければならない時の心境を歌ったものなんです。そのみんなとまた同じステージに立てていることの嬉しさで、思わず感極まってしまいました。

──そしてライブでも披露されていた新曲「SCREW」ですが、押井守監督久しぶりの実写映画『アサルトガールズ』のテーマソングにも抜擢されました。

本当に有難いことですね。正直に言って「私でいいんですか?」という感じでもあって。その時の心境を一言で言い表わすと、「喜びとプレッシャー」です(笑)。「嬉しいけど、どうしよう……」みたいな、そんな感じでしたね。でも、できる限りのことはやってみようと思い直して。今まで主題歌を歌ってきた経験をすべて注ぎこもうという思いで取り組みました。でもやっぱり、押井監督の名前は強烈に意識しました。言ってしまえばこの業界で最も信頼されているブランドなわけで、「ここで失敗したら、私は一生後悔する」って。だから、緊張感を持って制作に臨みました。

──『アサルトガールズ』という作品には、どんな印象を持ちましたか?

とても不思議な世界観を持った作品だなと感じました。力強い戦闘というより、すごく美しくて。綺麗な女性たちがスマートに戦いを演じているのがとても印象的だったので、熱さよりも鋭さを感じさせるような表現がピッタリ来るな~って思いました。

──楽曲は、まさにその世界観を忠実に表現しているかのような印象を受けました。

そうですね。曲が上がってきた段階で、高いキーを歌い上げるような楽曲というよりも、音符も多くて複雑な、トリッキーな要素を持った楽曲になると思ったんです。歌をしゃくり上げるように歌うのではなく、与えられた音符すべてに文字が乗るように歌詞を書きました。装飾音符の意図は、作曲の高瀬さんに確認せずに詞を完成させてしまったんですけど、実際に歌ったら実際に歌ったら「うん、すごくいい!」と言ってもらったので、私の捉え方は間違ってなかったなって、ほっと胸を撫でおろしました(笑)。

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