ブラーのマネージャー「ミュージシャンはCMに気をつけるべし」

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カンヌで開かれているMIDEM(国際音楽産業見本市)のマネージャー・サミットに出席したブラー/ゴリラズのマネージャー、クリス・モリソンが、「ミュージシャンはCM出演に細心の注意を払うべきだ」と進言した。

モリソンは「ダフィーのコカコーラ、ロビー・ウィリアムスのT MobileのCMは最悪だった」と具体例を挙げ(しかし、イギー・ポップの保険のCMは賞賛)、「この2つはアーティストのキャリアや認知度を高める点において有益ではない」と話した。「ブランドとどのように関わるか、細心の注意を払わなくてはならない」「音楽が企業の支配下に置かれる危険性がある」と、マネージャーとしての見解を述べた。

ブラーの「Song 2」はこれまでCMやTV番組、映画のサウンドトラックで使用され、レコード・セールスの20倍もの収益があったという。しかし、いくら大金を積まれようが、アーティスト自身の出演にくらべ楽曲のみが使用されるのは「まだマシ」としながらも、ブラーはすべてを許可しているわけではないという。「アメリカの軍需メーカー、ノースロップ・グラマンから連絡があり、見本市で最新のステレス戦闘機を宣伝する際に(ブラーの)曲を使用したいとの依頼があった。我々は、これは不適切だと思ったんだ。大金だったが、断った」と話した。

「デジタル時代におけるアーティストのキャリア発展:マネージャーの新しい役割」をテーマにしたマネージャー・サミットには、モリソンのほか、アークティック・モンキーズ、リリー・アレン/ジェイムス・ブラントのマネージャーらが出席。現在の音楽業界におけるマネージメント業についてパネル・ディスカッションを行なった。

最近、ゴリラズの新曲がネットでリークされたが、モリソンはこれに憤慨している模様。同じくMIDEMでファレル・ウィリアムスが共有ファイルは「ちょっとした試食だ」と述べたことに対し、モリソンは「試食じゃない。食事を丸ごと提供するようなものだ。自分のレストランに招待して、あるもの何でも食べていいと言っているのと同じだ」と反論している。

Ako Suzuki, London
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