千住真理子、『心に残る3つのソナタ』収録楽曲へ秘めた想い

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プロ・デビュー35周年を記念した千住真理子のアルバム『心に残る3つのソナタ~フランク、フォーレ&モーツァルト・ヴァイオリン・ソナタ集~』が1月27日にリリースされた。タイトルの通り3つのソナタが収録されている作品だが、この3曲は彼女の35年のキャリアの中でも特別な想いを秘めた楽曲なのだという。千住真理子は自ら次のようにその想いを語っている。

●「フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調」
多くのクラシック・ファンが熱くなるフランクのヴァイオリン・ソナタ。私の青春時代、博兄(長男:画家)が絵を描きながらこの曲を大音量で家中に鳴らしていました。曲そのものも実に絵画的で、楽章ごとに物語の場面展開が感じられるのが面白いです。千住家では当時、家中でこの曲に恋をし、私がステージで弾く日を夢見て皆でフランクについて語らう日々を送りました。憧れ続けた私のヴァイオリン人生とともに、今もある曲です。

●「モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 第28番 ホ短調 K.304(300c)」
この曲は、たった2楽章からなるわずか10分のソナタで、モーツァルトの唯一の短調ソナタ、悲しみのソナタです(モーツァルトが敬愛していた母親が亡くなったときに書かれたため)。私がヴァイオリンを辞める決心をして絶望に陥っていた20代、ただ自分の為にだけ奏でた曲。悲しい落ち込んだ気持ちを優しく癒してくれる曲。限りなく美しく、たまらなく悲しい2楽章のメロディ。その当時の自分を慰める想いが込み上げてきます。と同時に、今悲しみにうちひしがれている人に、是非聴いて欲しい曲です。

●「フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ長調 作品13」
フォーレのソナタは、ストラディヴァリウス・デュランティに捧げるソナタです。7年間弾き続けてやっと鳴ってきたデュランティに「今こそ高らかに声を張って歌い上げて欲しい」カンタービレなソナタ。デュランティに似合う美しい和音が、デュランティ特有の「倍音」を更に強調させます。「歌って!デュランティ!」という私のメッセージが高らかに鳴り響くメロディをもつ美しいソナタです。

千住真理子にとって今回がアルバム初収録となる3つのソナタ。天才少女として世間から大きな注目を集め、12歳でプロ・デビューを果たして以来、史上最年少でのコンクール優勝、その後訪れた重圧と挫折、自らの否定、ボランティア活動を通して探し当てた、本当に自分が目指す音楽、そして名器ストラディヴァリウス・デュランティとの出会い・・・、そんな、決して全てが順風満帆とはいえなかった35年のヴァイオリン人生の中で、常に彼女の中で鳴り続け、そして支えてくれたかけがえの無い楽曲だ。

なお、アルバムにはボーナス・トラックとして、「サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー」も収録。現在野村不動産PROUDのテレビCM曲としてオンエアされている曲だ。更に特典DVDには、千住真理子のレパートリーとしては最も人気の高い「J.S.バッハ:G線上のアリア」、「エルガー:愛の挨拶」の演奏風景やインタビューを収録、35周年を記念するに相応しい内容となっている。


彼女の35年間の想いが凝縮されている『心に残る3つのソナタ~フランク、フォーレ&モーツァルト・ヴァイオリン・ソナタ集~』。2月13日には東京オペラシティコンサートホールで記念コンサートが行なわれる。

デビュー35周年記念アルバム『心に残る3つのソナタ~フランク、フォーレ&モーツァルト・ヴァイオリン・ソナタ集~』
2010年1月27日発売 TOCE-56267(CD+DVD) ¥3,500(税込)

1.ヴァイオリン・ソナタ イ長調(フランク)
2.ヴァイオリン・ソナタ 第28番 ホ短調 K.304(300c)(モーツァルト)
3.ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ長調 作品13(フォーレ)
ボーナス・トラック
サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー(野村不動産PROUD CM曲)
※特典DVD:G線上のアリア(J.S.バッハ)、愛の挨拶(エルガー)+スペシャル・インタビュー

<千住真理子デビュー35周年記念コンサート>
2010年2月13日(土)
東京オペラシティコンサートホール
[問]ジャパン・アーツぴあ(03-5237-7711)
◆千住真理子オフィシャルサイト
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