DAMIJAW、Janne Da Arcのベースka-yuの新たなソロプロジェクトが始動

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DAMIJAW 1stシングル「無力な自分が許せない」2010.2.17リリース

Janne Da Arcのベースka-yuが これまでのソロ活動では表現しきれなかった価値観 世界観を提唱する新たなソロプロジェクトを始動

INTERVIEW-01

──ソロ・プロジェクトを始めて以降、今回、このDAMIJAWをスタートさせた意義から教えてもらえますか。

DAMIJAW 前回のソロ・プロジェクトは本名の松本和之という名前でやって、そのときは“等身大の自分”を表現してたんですけど。それが一段落付いて、次に何かをしたいなと思ったとき、前回を越えることをしたいなと考えて。松本和之という本名でやると枠が狭まってしまう部分があるので、今回のプロジェクト名でやろうかなと。

──前回、本名で等身大の自分を見せてみて、どんな手応えがありましたか?

DAMIJAW そのときは精一杯できることを出し尽くしたと思ってたんですけど、そのプロジェクトが一段落ついて考えてみたら、まだまだ自分は未完成な状態だという認識が出てきて。もうちょっと上を目指していきたい、完璧さを求めていけるんじゃないかというのは発見しましたね。

──今回のプロジェクト名の由来もそういうところから?

DAMIJAW そうですね。このDAMIJAWっていう名前、DAMIは『オーメン』という映画に出てくるDAMIEN(ダミアン)という悪魔の子供の名前なんですね。JAWは顎。DAMIENは悪魔なんですけど、まだ子供だから脆い部分がある。顎は牙とかを支えるすごく重要なところではあるんですけど、逆にウィークポイントで、どう頑張っても鍛えられない場所なんです。その強さと脆さを併せ持ったものということでDAMIJAWという造語を作ったんです。DAMIJAWは強さと脆さを持っているからまだまだ完璧なものではないんで、ここから完璧なものを目指していける、つまり未完成な僕がより高いステージを目指してやっていこうという意味を込めて。

──なんでまたDAMIENとか牙とか思いついたんですかね。

DAMIJAW 僕、ホラー映画が好きなんですよ(笑)。

──あ、なるほど。では、このDAMIJAWでさらに高いステージに行くために、具体的にこういうことをやろうと考えたのですか?

DAMIJAW 今回は自分で、日本語でも歌詞を書いて、自分の心にあるものだったり思うことをストレートに歌詞にしようと。前回も歌は歌ってたんですけど“歌は楽器の一部だ”と捉えてたんで、今回は歌もしっかりやろうと思ってボイトレに行って。意味のある歌詞を、より聴き手に伝わるように届けようと考えました。

──前回のソロ・プロジェクトとは全然発信の仕方が違うわけですね。

DAMIJAW 言い方は悪いですけど、前回はブランド(Solid Beat)を先に発信して、それに付随して音楽があったんですね。だからこそ、今回は純粋に音楽だけを突き詰めていくというスタートの仕方なんです。

──それでボイトレも通って。

DAMIJAW ちゃんと歌おうと思ったとき、このまま歌ってても何も伝わらないし、まず自分の歌に対する姿勢から変えていかないとっていうところで通い出したんです。一番僕のなかに先生の言葉で響いたのは“歌った瞬間に自分が気持ちいいと思えたら、そこからヴォーカリストだから。上手く歌おうとか考えないで自分が気持ちいいように歌えば大丈夫だよ”ってこと。その言葉には背中を押してもらいましたね。

──元々、歌は好き?

DAMIJAW 嫌いじゃないですね。15~16歳の頃に地元にカラオケボックスができたときは、よく通ってたんで。そこに連れてってくれたのはyasuなんですけど(笑)。2人でBOOWYとか尾崎豊とか歌ってました(一同笑)。なにも気にせず尾崎を歌ってるときが一番気持ちよくて(笑)。

──その尾崎のエッセンスもね、今回のDAMIJAWにちゃーんと。

DAMIJAW 入ってない入ってない(爆笑)。

──でも強いメッセージを発信してる音楽というところは「無力な自分が許せない」とリンクしてると思いますよ。歌詞のメッセージ性、そこがこの曲の一番の“牙”になってる部分だと思うんで。

DAMIJAW 無難な歌詞ではないですからね。最初はこの歌詞ももう少しオブラートに包んだ言い回しで濁しながら書いてたんですけど、それだと中途半端な気がして。賛否両論あってもストレートに書いた方が伝わるんじゃないかなと思ってこうしたんです。

──タイトルもすごいインパクトです。

DAMIJAW 「無力な自分が許せない」というのは、結局はこういう歌詞にあるようなことを思ってても、今までなにも自分はしてこなかったという、そういう僕の本心なんです。この歌詞が出てきたきっかけは、最近“森ガール”って流行ってるじゃないですか?

──よくご存知で。

DAMIJAW いや、全然知らなかったんです。知り合いとのメールで知って。そこで森ガールとか流行ってるけどウサギの毛皮まとってんじゃねぇかよ、みたいなやりとりがあって。そういう世の中の矛盾とか、疑問に思うことは自分の中に結構あるんですけど、結局僕一人が何かを始めたところで何も変わらない。思ってるけどやらないってところがあったんで、こういう歌詞を書いて自分にハッパをかけて。だから、この歌詞は“僕はこう思ってるからアナタたちもこうしましょう”というメッセージではなくて、“僕はこう思ってても何もできない、そういう自分が許せなくて歯がゆい思いをしてるんだ”ってことを言っていて。それを見て“ああ、私もこういうこと思うことがある”とか思ってくれたらいいかなと。それで、その人も“じゃあ私も何かできることからやろうかな”と思ってくれたら最高です。僕がやっても何も変わらないじゃなくて“僕がやっても変わらないかもしれないけど、やらなければ何も始まらないから、とりあえず身近なことからやっていこう”と。そういうメッセージが伝わったら嬉しいですね。

──楽曲自体はマイナー調のミディアム。サウンドも静かに硬質、だけどサビだけはガツンとという構築感あるアレンジですね。

DAMIJAW 曲のアレンジはギターの原田喧太さんと一緒に煮詰めていった結果、物語があるような全体像を考えて。最初の英詞の部分とサビ(日本語詞)の部分でガラッと世界を変えたかったんで、Aメロはアコースティック・ギターを使って音数も少なくシンプルな感じで、サビで広がりを持たせたいと思って、歪みのあるギター・サウンドをガツンと入れました。

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