SOULHEAD、ネクスト・ワールドへ踏み出した約4年ぶりのアルバム『SOULHEAD』大特集

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SOULHEAD レーベル移籍後 初のフルアルバム『SOULHEAD』2010.02.24 リリース

──なんと、4年ぶりのアルバムリリースですね。

YOSHIKA: 4年は、長かったようであっという間に過ぎていったような気がします。

──4年の思いが詰まった濃い内容になっているようですね。

YOSHIKA: お互いこの4年、やりたいことがあったから、別々に活動をしていることが多かったんですよ。だから、別にSOULHEADのために曲を作ろうとかじゃなく、趣味の延長で音楽を楽しむ感じで、いろんなアイデアを温めてきました。だから、別に4年間の思いをこのアルバムに凝縮、みたいな意識はなかったんですよ。

TSUGUMI: そう、私達はこの4年、自分達が作りたい、そして聴きたい音楽を追求してきました。今回のアルバムは、そのなかから選んで収録したものですね。収録曲のセレクトはどれにしようかと、かなり悩みました。

YOSHIKA: 結果、今回のアルバムにはインタルードが1曲もないんです。そのことにより、私達のありのままが最初から最後まで脚色なしに伝わり、この4年が自然と凝縮されたような仕上がりになったと思います。

──ありのままをさらけだせたからこそ、タイトルも『SOULHEAD』という最もシンプルなものに?

TSUGUMI: 完成した時、このタイミングで自分達の名前をタイトルに冠するべきだと思ったんです。

YOSHIKA: この4年間は、決して楽しいことばかりではなかったけど、とても充実したものだった。その結果、完成したアルバムは、自分達自身とても誇りに思えるものになったんです。自分達の名前をアルバムのタイトルにする場合って、仕上がりに相当な自信がないとつけられないもの。今回の内容は、それに値する内容になったと思うんです。

──楽曲制作の方法も、これまでと異なる部分はあるんですか?

YOSHIKA: 今回はトラック作りにTSUGUMIが参加した曲も収録されているんですよ。

TSUGUMI: 最初にトラックありきで曲を完成させたものもあるし、またスタジオでアイデアを出し合いながら完成させた曲もあったり、いろいろですね。

YOSHIKA: でも、今回はいろんなアイデアを出し合いながら完成させた曲が多くない?

TSUGUMI: そうかもね。

──そのせいでしょうか? 今回はR&Bやヒップホップといった要素だけでなく、ロックなイメージの曲もあったりとさまざま。YOSHIKAさんはモトリー・クルーのTシャツを着ていますが、最近ロックに目覚めた感じなんですか?

YOSHIKA: この4年、お互いリアルで生々しい音楽を求めていたんです。だからブラック・ミュージックだけじゃなく、ロックとかも聴くようになって。特に昔のハードロックの、ちょっと時代錯誤な感じがあるんだけど、赤裸裸な思いをシャウトしている雰囲気がカッコいいなと思うようになったんです。モトリー・クルーのTシャツは、ただのウケ狙いです(笑)。

TSUGUMI: 本当に4年間、音楽だけじゃなくいろいろ面白いものに出会えたよね。でも最近流行しているような音楽は、さっぱり聴かなかったですけど(笑)。

YOSHIKA: 私達が聴き始めた頃のブラック・ミュージックって、いろんな音楽やカルチャーを吸収したようなものばかりで、生々しかったし、面白かった。あの当時にあった勢いみたいなものを、このアルバムで表現したかったんですよね。今流行っている音楽って、とてもお金がかかっていて、キレイにまとまっている感じがする。

TSUGUMI: どれを聴いても同じような感じがして……。

YOSHIKA: だから私達は、あえて他の人がダサいと思うかもしれないものでも、面白いと思った音楽要素を積極的に取り入れようとしたんです。

TSUGUMI: でも、そういう面白い音を探していく作業は、私達にとっては新鮮だったし、自分達の生々しさを表現することができた要因になったと思う。

──歌詞に関しても、生々しさがあるというか。今の音楽って、共感してほしい系のものが多いですが、このアルバムではそういった思いはなく、ストレートに二人のリアルな思いを吐き出している感じがしました。

YOSHIKA: 私達はこれまで、まわりはおろか、自分達自身もちゃんと見つめられていなかった気がするんです。でも、この4年でようやく自分を見つめられるようになった。だから“誰かに共感してほしい”なんて大それたメッセージなんて発信できる立場じゃないんですよ。“あなたがいてくれたから、今の私がいる”みたいな、自分に目を向けた歌詞しか書けないんです。

TSUGUMI: うん、今回は私達の日記みたいな歌詞だよね。また、さっきも言ったように最近の音楽をほとんど聴いていないので、今っぽい要素を取り入れられないところもあると思います(笑)。

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