3月14日(日)東京オペラシティ・コンサートホールにて、エマーソン、レイク&パーマーの不朽の名作『タルカス』を東京フィルハーモニー交響楽団が演奏するというパフォーマンスが、吉松隆プロデュースで行なわれる。

<新・音楽の未来遺産~New Classic Remix~ Vol.1 Rock & Bugaku>と銘打たれたこのコンサートは、この『タルカス』のオーケストラをはじめ、ドヴォルザークの弦楽四重奏曲「アメリカ」をピアノとオーケストラ用に吉松隆が編曲したものの世界初演とともに、プログレの影響を存分に受けながらクラシックの作曲に身を投じている吉松隆が作曲した「アトム・ハーツ・クラブ組曲」という曲も披露される。

そう、このコンサートは普通のクラシックのコンサートではないのだ。

このシリーズの裏テーマは“JA道クラシック”なのだという。日本製(JA)であると共に、お堅いクラシック・ファンからは邪道だと後ろ指を指されるようなことも敢えてやってしまおうという意味が密かに込められている。

方向性としては2つ。ひとつは、私たちの国の作曲家たちが生み落とした名作と、新しい生まれたてほやほやの作品…つまり日本製の新しいクラシック音楽(New Classic)を提示すること。そしてもうひとつは、本来オーケストラで書かれたものではない名曲をクラシック以外の音楽も含め、「編曲・オーケストレイション」ではなくオーケストラ用に再構成し、新しいレパートリーを作ることにある。

そう、『タルカス』をオーケストラで演奏するのではなく、ここで披露されるものはオーケストラ用に組み立てなおした新解釈『タルカス』なのだ。

この2つの「JA道」を極める記念すべきコンサートがこの<新・音楽の未来遺産~New Classic Remix~ Vol.1 Rock & Bugaku>であり、第1回目となる今回は、東西のビート音楽「ロックと舞楽」がテーマに敷かれているという。

「ゲーテやシェークスピアの作品がいかに不滅の傑作であろうと、私たちが「面白そう」と言って手を伸ばすのは、同じ国同じ時代に生きる作家たちの「新しい作品」。それは文学でも映画でも美術でも音楽でも同じはず。ところが、この「常識」が通用しない唯一のジャンルが「クラシック音楽」。100年も200年も前に書かれたヨーロッパの音楽を繰り返し聴くだけという状況が続いている。これでは100年先の未来はない。いや、だからといって「現代の音楽を聴きなさい」などというつもりは全くない。ただ、「なんだか知らないけれど面白そう」と思って新しい音楽が演奏されるコンサートに行く。そういう(むかしは当たり前だったはずの)楽しみを、100年の歴史を持つ東京フィルという第一級のオーケストラと一緒に、日本のクラシック音楽界に提供したい。それがこのシリーズに込めたささやかな願いである。「そんなのは邪道だ!」と憤慨しながら楽しんでいただきたい。」──吉松隆

なお、吉松隆が新たに書き起こしたオーケストラ用「タルカス」楽譜を読んだキース・エマーソンは、「大変よい作品に仕上げていただいて、ありがとう!」というメッセージを残している。

この歴史的な公演、是非ともチェックを。

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◆吉松隆オフィシャルサイト