夢幻とリアルが交錯する、ACOのワンナイト・ライヴ

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2010年4月30日、新しい10年を幕開けるように久々のワンマン・ライヴを行うACO。長らく待望されていた一夜がもう間もなくやって来る。

1995年に発表したデビュー・シングル「不安なの」の曲名にも表れているように、心の揺れや憂いを美しく昇華するかのような彼女の歌声がどんな風景を見せてくれるのか。長い沈黙期間を経て、昨秋、配信限定で発表した2作「MYDEAREST FRIEND」と「バラ色の世界」において、バンド・サウンドを軸に、正面から歌を届けることに主眼を置いたポップ・チューンを放ってみせたACOの心境やいかに。

振り返れば、そのキャリアは変化に次ぐ変化の連続だった。

ヴォーカルでフィーチャーされたDragon Ashのシングル「GratefulDays」と元電気グルーヴの砂原良徳プロデュースのシングル「悦びに咲く花」、そしてアルバム『absolute ego』の大ヒットで1990年代を越え、2000年代へ。その先で彼女はR&Bからトリップホップ/アブストラクト・ビーツへと音楽性を深化させながら、その発展形であるアルバム『Material』を2001年にリリース。この作品でそれまでの表現世界を追求し終えたように感じた彼女は、エレクトロニカという新たな世界へと大きく足を踏み出していった。

そして、アイスランドのムームとコラボレーションを行なったアルバム『irony』を2003年に発表。この作品でコンピューターが生み出す新しい響きの電子音やヴォーカルを楽器的に用いるアプローチによって絵画的なサウンドスケープを描いてみせると、単身ベルリンに移住。18歳でのデビューから音楽の現場という特殊な環境で日々を過ごしてきた過去を冷静に見つめ直した。

そして、帰国後に発表した2006年のアルバム『mask』ではエッジーなエレクトロニカをカラフルなポップスに翻訳。この作品には帰国後のより開けた心境が歌い綴られていた。

その後、所属事務所を移籍した彼女は2007年12月に発表した2枚組ベスト・アルバム『ACO BEST~girl's Diary~』を除き、作品リリースは途絶えたが、その一方でGolden PinkArrow♂を結成。4人編成でカジュアルなライヴ活動を行なっていたが、打ち込みとの同期にしばられない、よりしなやかなバンド表現を追求する過程で、レコーディング作品を残さないまま、活動はフェードアウト。水面下で再びソロ活動の準備のためにパソコンを駆使した楽曲制作を現在もなお続行している。

それら作品はそのままの状態でも発表出来るクオリティにあるようだが、現在のACOはプレイヤーとの有機的なやり取りを通じて育む豊潤な歌を届けること、暗い時代に一筋の光を射すような、そんな音楽を届けることに心血を注ぎ、精力的にレコーディングを行なっているという。恐らく、2010年はそれら楽曲が何らかの形で発表されるはずだが、長きに渡る試行錯誤を経た彼女は陰影に富んだ音楽を強く、そして真っ直ぐに放ちはじめている。

そうした曲たちがオーディエンスをどのように揺さぶるのか。螺旋のような軌跡を描いて、原点に立ち返った2010年のACOはライヴという場で、その本領を大いに発揮するはずだ。

TEX:小野田雄

<ACO Premium Live Show -桜の咲くころ->
2010年4月30日(金)
@渋谷CLUB QUATTRO
OPEN 18:00/START 19:00
料金:4500円(tax in) without 1drink *all standing
※来場者全員特典有り
[問]HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
◆チケット詳細&購入ページ
◆iTunes Store ACO (※iTunesが開きます)
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