ユンディ・リ、オール・ショパン・プログラム公演開催

ツイート
ユンディ・リのオール・ショパン・プログラムによる日本公演が4月6日からスタート、東京公演が4月14日に東京赤坂のサントリーホール大ホールにて行なわれた。

【関連画像】ユンディ・リ画像

ユンディ・リは母国中国にとどまらず世界が注目する若き第一人者だ。2000年に18歳にしてショパン国際ピアノ・コンクールで優勝、劇的なデビューを飾って以来、その正確な技術と繊細さの中にも無限の情熱を秘めた演奏で世界中から賞賛を受けているピアニストだ。3月には『ショパン:ノクターン全集』をリリースして、彼らしい解釈の新しいショパン像をファンに提示しているが、今回の日本公演にも、ショパンの作品に21世紀の新たな息吹を吹き込みたいと願う、そんなユンディの想いが凝縮された内容となっている。

4月14日の東京公演では、満員の聴衆の中、冒頭にまず5つのノクターンを演奏。1曲目の「ノクターン第1番」では、若き日のショパンが作り出したメランコリックで官能的な調べを、ユンディならではの繊細で静かな情熱に満ちた演奏で披露。その後もノクターンの持つロマンティックな旋律を、彼の持ち味である危ういほどの美しさに溢れる音色で再現する。ステージ上で聴衆の視線を一身に受けながら、彼ならではのショパンの世界を紡ぎだすユンディ。静かな中にも徐々に力強さを増してゆく演奏。「葬送」では時に激しく全身を使って曲の世界観を表現し、本編最後となる「英雄」では力強く高揚感溢れる響きで、演奏終了後、聴衆から多くの拍手が沸き起こっていた。

「ショパンの作品には、同時代のシューマンの叙情性と豊かな感情、リストの技巧的な完成度が含まれている」と語るユンディ。豊かな表現力と正確な技術の2つを併せ持つユンディこそ、まさにショパンを演奏するに相応しいピアニストといえるのかもしれない。

生誕200年、ショパンの作品が現在でも多くの人に愛されるのと同様、ユンディの演奏も時を越えて、これからも多くの人に愛され続けてゆく…そんな想いに駆られるコンサートとなった。

日本公演は大阪、名古屋、福岡、2度目の東京サントリーホールなどを経て最終日の4月27日韮崎まで、全12公演が開催となる。

写真提供:サントリーホール

<ユンディ・リ ショパン生誕200年 オール・ショパン・プログラム>
2010年4月14日
@サントリーホール公演
・ノクターンより
 ・第1番変ロ長調作品9-1
 ・第2番変ホ長調作品9-2
 ・第5番嬰ヘ長調作品15-2
 ・第8番変二長調作品27-2
 ・第13番ハ短調作品48-1
・アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調作品22
・4つのマズルカ作品33(第22~25番)
・ピアノ・ソナタ第2番変ロ長調作品35「葬送」
・ポロネーズ第6番変イ長調作品53「英雄」
アンコール
・向日葵(中国民謡)

4月17日(土)大阪ザ・シンフォニーホール
(問:ABCチケットセンター 06-6453-6000)
4月18日(日)名古屋愛知県芸術劇場コンサートホール
(問:中京テレビ事業 052-957-3333)
4月20日(火)東京サントリーホール
(問:ジャパン・アーツぴあ 03-5237-7711)
4月22日(木)福岡福岡シンフォニーホール
(問:アクロス福岡チケットセンター 092-725-9112)
4月24日(土)壬生壬生町中央公民館
(問:壬生町中央公民館 0282-82-0108)
4月25日(日)横浜横浜みなとみらいホール
(問:神奈川芸術協会 045-453-5080)
4月27日(火)韮崎東京エレクトロン韮崎文化ホール
(問:(財)武田の里文化振興協会 0551-20-1155)

◆ユンディ・リ・オフィシャルサイト
◆ショパン生誕200年記念特設サイト
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス