中 孝介:地上でもっとも優しい歌声が紡ぐ“出会いと絆”の結晶

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中 孝介

タイアップ曲を多数収録した 中 孝介最新ヒット・コレクション 『うがみうた~絆、その手に~』特集

地上でもっとも優しい歌声が紡ぐ “出逢いと絆”の結晶

インタビュー 01

香港に行ったとき、ホテルの部屋にウェルカム・フルーツがどーんとあって。ジャッキー・チェンさんがわざわざ用意してくださったもので。ビックリしました。

――配信でのリリースはあったけど、CDとしてはシングル「空は空」以来約半年ぶり。ちょっとだけ久しぶりなので、まずは2009年を振り返るところからいきましょう。

中孝介 : はい。2009年は……毎年そうなんですけど、去年もまたいろんな出会いがありましたね。なかでも一番大きな出会いは、今回のアルバムにも曲を書いてくださった小椋佳さん。(2009年の)4月に放送されたNHKの番組で初めてお会いしたんですけど、僕にとって本当に大きな出会いでしたね。

――その出逢いから小椋佳さんの書かれた名曲「愛燦燦」を歌うことになり、今回は書きおろしの新曲も歌うことになった。この2曲についてはまたあとで改めて聞きますね。それから、去年は中国(本土)や台湾での活動がますます盛んになった年でもありましたよね?

中孝介 : そうですね。相当行ってましたね、去年は。平均すると2ヵ月に1回は行ってました。今年に入ってからも、もう2回行ってますし。年越しも中国だったんですよ。湖南省に中国全土の民放で一番力のあるステーションがあって、そこのオーディション番組からスターがたくさん生まれてるんですけど、その新年の特番に出させていただいて。あと、2月には上海に行ってて、中国って旧暦のお正月も盛大にお祝いするんですけど、その特番に呼んでいただいて。

※参照記事⇒ 中孝介、“中国の紅白”に出演

――すごいね! 中国の人たちがみんな観る番組に日本人歌手として出るなんて。

中孝介 : 光栄ですね。しかも上海の番組ではジャッキー・チェンさんと一緒に出て。実は、ジャッキー・チェンさんとは再会だったんです。初めてお会いしたのは一昨年の4月で、四川省の地震のチャリティ・イベントのときだったんですけど。屈託がなくて、本当に素敵な人なんですよ。そうそう、僕が仕事で香港に行ったときには、ホテルの部屋に入ったらウェルカム・フルーツがどーんとあって、なんだろうって思ったら、ジャッキーさんがわざわざ用意してくださったもので。ビックリしましたね。

――それにしても、こんなふうにアジアでの活動が広がっていくようになるなんて、デビューした頃は考えられなかったのでは?

中孝介 : あの頃は東京に出てくることでさえ、自分にとっては大きなことでしたからね(笑)。まあでも、これもひとつの出逢いだと思うんですよ。台湾映画に出たことによって、こんなふうに向こうにも頻繁に行くようになって。きっかけは2006年に遡るんですけど、初めて台湾のイベントに呼んでいただいて、そのイベントにたまたま映画の監督さんが観に来ていて、僕の歌を聴いてくれていて。それがなければ映画にも出てなかったですからね。

――その映画(『海角七号~君想う 国境の南(邦題)』。中孝介は本人役として出演)は、昨年末に日本でも公開されました。

中孝介 : はい。音楽の活動でしか僕を知らなかった人や、今まで僕をまったく知らなかった人も観てくれて、知ってもらえた。それは嬉しかったですね。去年はインストア・ライヴもたくさんやったんですけど、来てくださったお客さんのなかには、「映画を観て好きになりました」っていってくれる人もけっこういましたから。

――それもまた新しい出逢いだった。

中孝介 : ですね。中国でも日本でもそうやって新しいお客さんとたくさん出会えたし。小椋佳さんをはじめ、いろんなアーティストさんとの出逢いもありましたし。あと、去年はいろんな神社仏閣をまわってライヴをやらせてもらったりもしたんですけど、それも大きかったですね。神聖な場所で歌うと、身が引き締まるんですよ。そういう場所との出逢いも自分のためになって。で、そういう出逢いって、自分で断ち切ろうとすれば、そこで終わるじゃないですか? 新しいことを始めるのが面倒くさいって思うときだって、あるわけで。

――そうだね。でもそう思ったら、そこまでの話っていう。

中孝介 : そうそう、そうなんですよ。例えば「呑み会があるけど来ない?」って誘われても、「知らない人いるしなぁ」って考えてしまって腰が重くなることってあると思うんですけど、でも行ってみたら新しい人や新しいこととの出逢いが待ってるかもしれない。それを自分で蹴って、行かないのはもったいないなと思って。そうせずに自分の手で出逢いを手繰り寄せることで生まれる新しい世界って、あるなぁって。そういうことを強く意識するようになりましたね。

――出逢いの大切さってことは、中くんは前からよくいってたし、そういう曲を歌ってもいたけど、それを実感として強く受け止めたのが2009年だったんでしょうね。そして、その出逢いが絆として育っていくことも実感したという。

中孝介 : 本当にそうですね。2009年にそのことを再認識させてもらった感じです。あちこち行って、そこでいろんな人や場所と出会って、そこで感じたことが歌に反映するっていう。僕の場合は本当に、楽曲との出逢い、イコール、人との出逢いなので。

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