開催中のカンヌ国際映画祭[監督週間]オープニング作品に選ばれた『ベンダ・ビリリ!~もう一つのキンシャサの奇跡』が、現地時間13日に記者会見と公式上映、14日にフォトコールが行なわれた。

本作は、コンゴの路上から世界に飛び出した車椅子のメンバーを含む音楽集団、スタッフ・ベンダ・ビリリを5年にわたって記録した感動ドキュメンタリー映画だ。[監督週間]の開幕を飾った13日夜の公式上映は、メイン会場のクロワゼ・シアターで行なわれ、溢れんばかりの人で埋めつくされ大盛況となった。上映後はスタンディングオーベーションと大きな拍手が鳴り止まず、監督と共にメンバーが登場すると客席からはうなるような大歓声が上がり熱気で包まれた。

バンドのリーダー格のリッキーは、カンヌの熱狂的な歓迎を受け、「(これまでの)いろいろなことを思い出して、泣いてしまった」と思わず涙をこぼす場面も。イギリスのテレグラフ紙は、本作についてさっそく「まさしく、これは傑出したドキュメンタリーであり、素晴らしい音楽映画」とレポートしている。

また、この日の上映前の記者会見では、晴れ渡った空の下メンバー全員で演奏を披露し、集まった世界中のプレスを虜にした。会見でリッキーは「ここに来られて本当に嬉しい。コンゴ民主共和国の人間がカンヌに参加したのは初めてのこと。いろいろな人が祝福してくれているのがとても嬉しい。この映画には嘘や作り事は一切ない。スタッフ・ベンダ・ビリリの本当の物語だ」と語った。

さらに、同日夜にシェリー・シェリ・ビーチで催された[監督週間]オープニング・パーティーにもバンドが出演。普段のライブと変わらぬ本気のパフォーマンスで、90分近くにわたってファンキーで熱い演奏を繰り広げ、パーティー・ゲストを熱狂させた。ライブの最後には、映画の監督バレとデュラテュイエも飛び入りし、バンドと踊り始めると、[監督週間]のディレクター、フレデリック・ポワイエまでもがステージにあがってダンス!会場中のゲスト全員が踊りまくる熱い一夜に変貌した。

映画とパフォーマンスで、一夜にしてカンヌのスターとなったスタッフ・ベンダ・ビリリ。9月の日本でのロードショーと来日公演が、いっそう待ち遠しくなった。

photo (c)Kazuko Wakayama

映画『ベンダ・ビリリ!~もう一つのキンシャサの奇跡』
コンゴのどん底から世界No.1バンドへ。路上の車椅子ミュージシャン、スタッフ・ベンダ・ビリリを5年にわたって記録した奇跡のトゥルー・ストーリー。
コンゴ民主共和国の首都キンシャサにある動物園や路上に暮らし、小児麻痺(ポリオ)で下半身不髄になった車椅子ミュージシャンと、そのメンバーに拾われたストリート・チルドレンで編成されるバンド“スタッフ・ベンダ・ビリリ”を5年に渡って記録した感動ドキュメンタリー。
監督:フローラン・デュラテュイエ、ルノー・バレ
9月、シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
配給:ムヴィオラ、プランクトン