凛として時雨、2010 UKライヴ・レポート

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場所はLondonへ移り、ツアー3日目はSouth of the Border。会場はキャパ200人ほどの大きさではあるものの、非常にバランスの取れた、心地よい音像を作り出すのは、Londonの空気のフィルターを通すからであろうか。この日は、凛として時雨がヘッドライナーとなり、45分と少し長めのステージ。1曲目の「鮮やかな殺人」で、TKが歌い始めると共に、ヒリヒリとしたギターサウンドが掻き鳴らされると、一瞬にして会場の空気を自分達のものとしてしまう。場所が何処であれ、見事に時雨ワールドを展開できるのは、バンドのポテンシャルの高さ故である。「Telecastic fake show」「nakano kill you」「感覚UFO」と、凛として時雨の鉄板スーパーコンボを打ち噛まし、激走したままステージは終了。全9曲、圧巻のライブであった。

UKツアー・ラストの地は、LondonのCamdenという街にあるBarflyというライブハウス。お店が数多く立ち並ぶエリアの一角にあり、現地では由緒あるライブハウスだそうだ。この日も、TKと345の立ち位置が逆になるという海外お決まりのハプニング?が合ったものの、全く動じる様子はなくライブが始まる。この日のライブ中の彼らの眼に、バンド初期の狂気に満ち溢れた何かをふと思い出した。バンドの本能が国境を越えて剥き出しにでもなってしまったのだろうか。きっとメンバー3人の中に、その頃の気持ちが蘇っていたのかもしれない。

偶然、凛として時雨を目撃した者、ひっそり時雨を知り、胸膨らませライブに参戦した者、目的は違えど、見ず知らずの人達が1つになる様子を目の前でまざまざと見せ付けられると、「音楽には国境などない」という事を実感せずにはいられない。本当に貴重な体験である。

スピーカーは世界に向き始めた。

雨の多いこの国で不自然なまでに続いた快晴、国境を越えて飛んできた音に“異常”を感じていたのかも知れない。

5月13日(木)
『The Great Escape』 Volks / Brighton / UK
想像のSecurity
テレキャスターの真実
DISCO FLIGHT
JPOP Xfile
Telecastic fake show
nakano kill you

5月15日(土)
『The Great Escape』 Komedia / Brighton / UK
想像のSecurity
テレキャスターの真実
Sadistic Summer
Disco Flight
I was music
Telecastic fake show
nakano kill you

5月17日(月)
South of the Border / London / UK
鮮やかな殺人
想像のSecurity
テレキャスターの真実
ハカイヨノユメ
DISCO FLIGHT
I was music
Telecastic fake show
nakano kill you
感覚UFO

5月18日(火)
Barfly / London / UK
想像のSecurity
テレキャスターの真実
ハカイヨノユメ
DISCO FLIGHT
I was music
Telecastic fake show
nakano kill you

◆「凛として時雨」 オフィシャルサイト
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