【D.W.ニコルズ・健太の『だからオリ盤が好き!』】 第7回 「不滅の Otis Redding」

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D.W.ニコルズの鈴木健太です。

今回はソウルいっちゃいます。取り上げるのは、つい先日入手したこれ! 『The Immortal Otis Redding』。



1967年のツアー中、飛行機事故により26歳で他界した天才ソウルシンガー、オーティス・レディング。その年に彼が残していた録音をスティーヴ・クロッパー(MG's)プロデュースのもと編集、リリースされた追悼盤。

オーティスの歌はますます表現力を増し深みを帯び、さあいよいよここからがピークというところ。そして新境地を切り開き、それが大当たりして後に初のNo.1ヒットを獲得する「Dock Of The Bay」を録音した3日後に、彼は飛行機事故でこの世を去ってしまうのです。この時期の作品は涙なしには語れません。

このアルバムもMG'sがバックバンドを務めていますが、オーティスとMG'sの一体感は他のソウル系にも類を見ないほどのものだと思います。MG'sの演奏にオーティスが乗り、そのオーティスの歌にMG'sがさらに乗っていく。その連鎖反応はもはやシンガーとバックバンドというより、ひとつのバンド(もちろん、Memphis Hornsの活躍も素晴らしい)。圧倒的なグルーヴ!

これをオリ盤で聴くと本当にブッ飛びます。オーティスの歌が、そしてMG'sの演奏が飛び出してくるようです。スピーカーが鳴ってるんじゃなくて、もうすぐそこにいるような生々しさ。ソウル系、特に'60sソウルのオリ盤の音は本当に凄くて、ロックやSSW系よりもその凄さはわかりやすいと言えるかもしれません。とにかく生々しい。そしてエグい。熱が伝わってくるようなのです。

これこそ“ソウル(魂)”。
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