【D.W.ニコルズ・健太の『だからオリ盤が好き!』】 第7回 「不滅の Otis Redding」

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さてレーベルを見てみましょう。このアルバムはATCOから1968年に出ているので、このパープル&ブラウンレーベル! 翌'69年からのATCOは、この連載の第2回でも取り上げた『LAYLA』のUS盤のような“イエローアトコ”レーベルになるので、この“パープル&ブラウンアトコ”は'68年以前。やっぱり貫禄ありますね~。レーベルを見てるだけでも何だかニヤニヤしちゃいます…。これもオリ盤の一つの楽しさでもあるんです。

僕がソウルをちゃんと聴くようになったのは大学生の頃。かれこれもう10年以上聴いているとはいえ、まだまだソウル系に詳しいとは言えない僕ですが、やっぱり好きだし、好きなものはオリ盤で聴きたい。ソウル系オリ盤の凄さを知ってしまっているのでなおさらです。しかしDJ等の需要もあるせいか、ソウル系は比較的値が張ります…。なので、まずは冒険はせず、好きなアルバムが安く買えるときだけ買うようにしています。

今回の『The Immortal Otis Redding』はジャケの状態がかなり悪かったので、破格で手に入れることができました。見ての通りジャケット自体の汚れもそこそこあるんですが、何より裂けがひどくて、背表紙の部分は全部裂けてしまっています。でも、盤を見てみると、傷はそれなりにあるものの音に出そうなものはそれほどないのです。試聴してみましたが予想通り盤自体は結構良くて、ほとんどストレスなく聴けるのです。これはもちろん“買い”。本当にラッキーでした。

前にも書いたと思いますが、僕がオリ盤を買う理由はとにかく“聴きたいから”。ジャケットはそれほど気にしないのです(今回のように背表紙が思い切り裂けているとレコード棚から探すのに少し困りますが…)。だから今回のように、“盤はいいのにジャケが痛んでいるために破格”ってのがとても嬉しいのです。

やはりロック・ソウル問わず'60s名盤のオリ盤は高い。でも聴きたいし、聴けばほぼ間違いなく跳び上がるほどよい。でも正直そんなにお金は出せない…。だから、探すのです。前回の『Bob Dylan / Highway 61 Revisited』のようなパターンで手に入る場合もあるし、今回のような場合もあります。

名盤、高いからといって諦めることなかれ!

オリ盤探求の旅はまだまだ続くのであります。


text by:鈴木健太(D.W.ニコルズ)

◆連載『だからオリ盤が好き!』は、D.W.ニコルズのアーティストページに順次掲載されます

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「イイ曲しか作らない」をモットーに、きちんと届く歌を奏で様々な「愛」が溢れる名曲を日々作成中のD.W.ニコルズ。
2005年9月に、わたなべだいすけ(Vo&Ag)、千葉真奈美(Ba&Cho)が中心となり結成。
その後、鈴木健太(Eg&Cho)、岡田梨沙(Drs&Cho)が加わり、2007年3月より現在の4人編成に。
一瞬聞き返してしまいそうな…聞いた事がある様な…バンド名は、「自然を愛する」という理由から、D.W. =だいすけわたなべが命名。(※C.W.ニコル氏公認)

待望のメジャー1st フルアルバム
2010年4月7日発売
『ONELBUM』(ワンルバム)
初回盤(DVD付)
AVCH-78012/B/3,000円(tax in)
通常盤
AVCH-78013/2,500円(tax in)

【CD】
01.B.D.K.
02.春風
03.ファミレス
04.SMOKE
05.グリンピースヌーピー
06.熱帯夜
07.太陽
08.サマーレイン
09.波待ちサーファー
10.マイライフストーリー
11.haleiwa
【DVD(初回盤のみ)】
01.マイライフストーリー
02.春風
03.B.D.K.

◆D.W.ニコルズ オフィシャルウェブサイト
◆D.W.ニコルズ MySpace
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