cosMo@暴走P、コンセプトアルバム『初音ミクの消失』リリース

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ボカロ作品においては圧倒的な信頼を得るEXIT TUNESから、ファイナルウェポン級の弩級作品が8月4日にリリースとなる。初音ミクプロデューサー「cosMo@暴走P」のメジャーデビュー作品『初音ミクの消失』だ。

◆『初音ミクの消失』関連画像

満を持してと表現したくなる待望されていたやっとのCDリリースだが、ここに来て発売することになったきっかけは、実はデッドボールPが「こすもたんCD出した方がいいって!みんな欲しがるって!」と勧めたことだったとか。デッドボールPからのお勧めが、CDを出す決心につながったようだ。

cosMo@暴走Pは、「初音ミクの消失」に代表される、「超高速のメロディー」「まくし立てるような怒涛のピアノリフ」を最大の武器とする、絶大な支持を誇るアーティスト。一方で「ストーリー性に富んだ難解な歌詞」も彼の魅力であり、アルバム『初音ミクの消失』は、今までに彼が約2年の間に動画共有サイトなどに投稿してきた数々の作品で、彼の初音ミクが「誕生」する瞬間、そして「消失」していくまでのストーリーを表現するという、コンセプトに貫かれているという。

『初音ミクの消失』を制作するにあたって、全トラックがフルチューンナップ、リマスタリングが行なわれ、ひとつひとつの「ネ申曲」はますますの神懸った仕上がりとなったようだ。またCDブックレットには、各楽曲ごとのストーリーが描かれ、彼自身の初音ミクがどのように誕生してどのような結末を迎えるのかが理解できる作品になっている。

ジャケットイラストレーターはAMW電撃文庫「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」の挿絵等を担当する、いま最も注目されるイラストレーターのひとり「左」が担当。

EXIT TUNESからのリリースだけに、ストラップなど特典もしっかり用意されており、満足度の高いパッケージとなっている。

4大購入特典
(1)イラストレーター「左」が描く初音ミクオリジナル携帯ストラップ
(2)「初音ミクの消失」クレジットカード型フェイクカード封入
(3)アンケートに答えてクリアファイルプレゼント
(4)店頭にてB2サイズ初音ミク全身大型ポスタープレゼント
※ポスタープレゼントは一部店舗を除く。
※携帯ストラップ、ポスターは数に限りあり。
※特典は非売品。

ここでは、8曲目「0」をイメージしてcosMo@暴走P自ら書き下ろしてくれたBARKSへのイラストとともに、「cosMo@暴走P」「GAiA」による全曲レビューをお届けしよう。

1.新世界/cosMo@暴走P feat.初音ミク
「0」と同系統の曲を作ろうと思い作ったこの曲は、よりインスト色が強かったので、いっそのことインストでいいや、というカンジでインストになりました。タイトル「新世界」は何か始まりそうな予感がする曲調になるようにと先にと決めておきました。

2.初音ミクとあそぼぅ!!/cosMo@暴走P feat.初音ミク
ゲストにロードローラー姉弟を迎えてお届けします。テンション高いです。ちょっとアホだったり難儀だったりなところもありますがそこはミクさんはアイドルですから大目にみるといいです。

3.A.I./cosMo@暴走P feat.初音ミク
普段は余り作らないまったりバラードです。このアルバム内唯一のまったり曲なのです。歌詞、タイトルどおり初音ミクの「AI」を受け取っていただければ幸いです。

4.初音ミクの暴走/cosMo@暴走P feat.初音ミク
自分の初音ミク作品としては2発目かつ、自分の名前である「暴走」をいただくキッカケになった曲です。もともとミクをいろいろいじり倒すために作った曲なのでかなり歌詞はカオスですが、逆にそれがこの曲の良い部分になったと思います。

5.初音ミクの戸惑/cosMo@暴走P feat.初音ミク
「その歌は誰のものなのか?」初音ミクの歌は仮歌ツールのそれにすぎないと思っている方も当然いるかと存じます。そのような声に対するミクからの疑問。そして常にミクが歌うことで意味のある曲を求め続けた僕自身からの疑問でもあります。

6.初音ミクの分裂→破壊/Storyteller(GAiA×cosMo@暴走P)feat.初音ミク
ミクアペンドボイス6種フル活用組曲。「歌うこと」に縛られない自由なメロディラインを!(cosMo) 正義から生まれた悪意と、それに抵抗できない不条理をありったけ注ぎ込みました。(GAiA)

7.さよなら常識空間/cosMo@暴走P feat.初音ミク
正義、常識、誠意、当然、するべき、当たり前…と詐称された根拠無き感情論だけの無自覚な悪意。向けられたそれらをかいくぐって目指すは理想の新世界。たとえそれが終末を意味するものだとしても。

8.0/cosMo@暴走P feat.初音ミク
インスト色が強く、それでいてメッセージも主張できるだけの歌詞量、というなかなか融合しづらい2つの要素を盛り込んでみました。「   」だった世界が「言葉」でラベリングされることで急激に構築されてゆくイメージ。

9.初音ミクの終焉/cosMo@暴走P feat.初音ミク
忘れられる恐怖は、棄てられる恐怖は、死ぬことに対する恐怖と同じなのかもしれません。誰にも存在を認知されなかったらそれは死んでるのと同義なのかもしれません。

10.初音ミクの消失/cosMo@暴走P feat.初音ミク
このアルバムの表題、かつ自分の代表曲です。命で最もドラマティックなのは生と死の瞬間かと思います。暴走では単なる色物にすぎなかった高速歌詞という表現に初めて「意味」を与えた曲です。

11.Hyper∞LATiON/cosMo@暴走P feat.初音ミク
拙作「少女の空想庭園」に登場する少女が描く消失シリーズのスピンオフ作品という位置づけの曲。タイトルどおりハイパーインフレイション。これは2分強でおなかいっぱいだろうということで唯一ロングバージョンがありません。

12.∞/cosMo@暴走P feat.初音ミク
「0」と同じくインスト色の強い作品。消失の次の作品ということもあって結構作るのに苦労した記憶があります。当初より高速に、という方向で作っていましたがその路線はハイパーインフレに受け継がれ、結局複雑化する方向に落ち着きました。

13.初音ミクの激唱/Storyteller(GAiA×cosMo@暴走P)feat.初音ミク
一連の話のラストということでオーケストラっぽいのなんてどうだろうということでたくさんのボツを積み重ねつつ今の形になりました。本当にやりたいとことをやったなら、どんなに小さな肯定の言葉も永遠に勝る至宝になる。(GAiA)

14.浅黄色のマイルストーン/cosMo@暴走P feat.初音ミク
いろいろあったけど、これからもいろいろあると思うし、いいことも悪いことも全部受け止めて、たまには休んだり、たまには走ってみたりしながら生きることを全部楽しめたらステキだなあと思います。



『初音ミクの消失』
2010年8月4日(水)発売
QWCE-10027 2,000円(税込)
1.新世界 / cosMo@暴走P feat.初音ミク
2.初音ミクとあそぼぅ!! / cosMo@暴走P feat.初音ミク
3.A.I. / cosMo@暴走P feat.初音ミク
4.初音ミクの暴走 / cosMo@暴走P feat.初音ミク
5.初音ミクの戸惑 / cosMo@暴走P feat.初音ミク
6.初音ミクの分裂→破壊 / Storyteller(GAiA×cosMo@暴走P) feat.初音ミク
7.さよなら常識空間 / cosMo@暴走P feat.初音ミク
8.0 / cosMo@暴走P feat.初音ミク
9.初音ミクの終焉 / cosMo@暴走P feat.初音ミク
10.初音ミクの消失 / cosMo@暴走P feat.初音ミク
11.Hyper∞LATiON / cosMo@暴走P feat.初音ミク
12.∞ / cosMo@暴走P feat.初音ミク
13.初音ミクの激唱 / Storyteller(GAiA×cosMo@暴走P) feat.初音ミク
14.浅黄色のマイルストーン / cosMo@暴走P feat.初音ミク
※初音ミク。その「誕生」「暴走」「戸惑」「分裂」「破壊」「終焉」「消失」そして「激唱」。cosMo@暴走Pが初音ミクの「誕生」から「消失」までを描いた彼の“初音ミク”そのものにせまるコンセプトアルバム。「初音ミクの激唱」(初音ミク -Project DIVA- 2nd 収録曲)はフルサイズで初収録。全曲高音質完全リマスタリング音源化。

◆『初音ミクの消失』オフィシャルサイト
※音源の試聴の他、8月3日(火)から「初音ミクの消失」ジグソーパズルがプレイ可能
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