ASKAのセルフカヴァーアルバム第2弾、収録曲が『黄昏流星群』特別編として漫画化も

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アルバム『君の知らない君の歌』には、全曲セルフカヴァーで、リ・アレンジ、再レコーディングを行なっているということ以外にも、いくつかトピックが存在する。まずは10曲目に収録された、「君の好きだった歌」。

「君の好きだった歌」は、1995年にリリースされたCHAGE and ASKAのアルバム『Code Name.1 Brother Sun』のオープニングを飾った曲で、当時は2分44秒のワンコーラス分しかなかった。ところが今回のアルバム『君の知らない君の歌』では、原曲に新たに歌詞を加筆。そして、この楽曲内に、アルバムタイトルでありテーマでもある“君の知らない君の歌”というフレーズも登場し、アルバム全体のテーマを持った作品へと変貌を遂げている(もちろん“僕のギターじゃ 曇り顔”で、“君の好きだった歌”である「brother sun and sister moon」がどんな曲なのかは、今回もリスナー個々のイメージの中でしか、聴くことはできないのだけど)。

もうひとつのトピックは「201号」。すでにオフィシャルサイトなどをチェックしているファンにとっては周知の事だが、同曲に今回、葉加瀬太郎と押尾コータローが参加している。<情熱大陸 SPECIAL LIVE>東京公演で共演して披露された「201号」が、ここで再現されるのだ。なお、話が前後してしまうが、今回のコンセプトアルバムの舞台となる、ふたりの恋をはぐくんだ部屋は、というと、もちろん「201号」である。

さらに冒頭に述べた、弘兼憲史 氏による漫画化。アルバムのキーとなる「C-46」をイメージソングとして、弘兼憲史 氏描き下ろしのオリジナルストーリー、『黄昏流星群』特別編【黄昏流星群 ~C-46星雲~】(『ビッグコミックオリジナル』)が決定した。

また、収録曲「C-46」と「no doubt」のストリングス・レコーディング、さらにマスタリングはASKAのソングライティングの転機ともなったロンドンで実施。「C-46」のストリングスとドラムサウンドはASKAプロデュースで、ASKAのより一層の音へのこだわりが感じられるはずだ。

そして最後にリリース日。ASKAのセルフカヴァーアルバム第2弾『君の知らない君の歌』のリリース日は、2010年11月3日。この日はすでに発表されているとおり、Chageのオリジナルアルバム『&C』のリリース日でもある。つまり今回、ASKAとChageはアルバムを同時発売する。なお、Chageのアルバム『&C』については、あらためて紹介したい。

ASKAのセルフカヴァー第2弾にしてコンセプト盤である『君の知らない君の歌』。この作品全体に流れるのは、ASKAというアーティストが描いた、男のロマンチシズム。同じような経験をしたことのある男性からは、きっとたくさんの共感を得られるだろうし、女性には、男心というものを少しだけわかってもらえるかもしれない。そして同時に、配信という形で実現した、いわゆる“1曲買い”という購入方法が存在する一方で、このアルバムは、曲という単位ではなく、アルバムという単位でこそ堪能できる物語性や価値を持った作品となっていることは、もはや言うまでもないだろう。

◆CHAGE and ASKA オフィシャルサイト
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