鬼才ピアニスト海野雅威、凄腕ジャズメンと繰り広げる会心作

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2008年4月、『The first Sketch of Tadataka Unno My Romance』でメジャー・デビューを果たした日本ジャズ界の鬼才ピアニスト海野雅威(うんのただたか)の約2年半ぶりとなる最新アルバムが10月27日発売となった。

◆海野雅威画像

現在活動の拠点をNYマンハッタンへ移し、JAZZピアニストとして更なるスケールアップを続ける海野雅威だが、このアルバムも最新NYレーコーディングによるもの。メンバーは前作同様ドラムスには、マイルス・デイビスの名盤「カインド・オブ・ブルー」に参加している唯一の生き残りメンバーのジミー・コブ。ベースにはデューク・エリントン楽団で活躍する中堅のハッサーン。さらに、スペシャル・ゲストとして全盛時のカウント・ベイシー楽団のスター、フランク・ウェス(ts,fl)が特別参加していて、燻し銀のプレイを披露している(M6、M10)。最高のグルーヴと音質を追求した2チャンネルダイレクトDSD 1bit Digital録音で収録された極上の一品だ。

ニューヨークに拠点を移して以来、故ハンク・ジョーンズを師と仰ぎ、自宅を訪ねてピアノ談義に花を咲かせたり、二人でピアノを弾きあったり、そしてハンクの最期にも立ち会ったという海野雅威は、この作品を持って「ハンクとの思い出、そして敬愛するハンクにこのアルバムを捧げたいと思います。」と語っている。

デビュー・アルバム「マイ・ロマンス」の好評から約2年。ニューヨークに渡った海野雅威はジャズの本場にどっぷりと身を置き、さらにその腕前を磨いた。持ち前の美しい音色、天性センスやスイング感はますます冴え渡り、まさにその才能が今花開こうとしている状況にある。

「ラウンド・ミッドナイト ~ アイ・ハヴ・ドリームド」「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」や「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」などのスタンダードをはじめ、それら楽曲に負けずとも劣らぬ自己のオリジナル作品「バードバス」「トラブル・エイント・オールウェイズ・バッド」と「イン・ザ・ブルー・モーメント」の3曲を収録。また、沢田研二のデビュー・シングル曲「君をのせて」は、楽曲の素晴らしさと本人のこの曲に対する深い思い入れがひしひしと伝わってくる演奏を聞かせてくれる。

『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』
2010年10月27日発売
HMCJ-1002 \3,000(税込)
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