ザ・ビートルズ、アビイ・ロードの横断歩道が文化財に…でもオリジナルではない?
ザ・ビートルズの1969年のアルバム『Abbey Road』のカヴァー・ジャケットに使用され有名になったアビイ・ロード・スタジオ前の横断歩道が英国の文化財にあたるListed Building Grade IIに認定された。
横断歩道が認定されるのは初めてのことだが、歴史的建造物を保護し文化財を指定する公的機関イングリッシュ・ヘリテッジは、「城でも聖堂でもないが、ザ・ビートルズと1969年8月の朝に行なわれた10分間の写真撮影により、ほかの歴史的建造物と同じくらい存在感を持つ」と話している。
また、この知らせを聞いたポール・マッカートニーは「2010年は僕にとってもビートルズにとっても素晴らしい年だった。その上、アビイ・ロードの横断報道が保存されるとは嬉しいおまけだ」とコメントしている。
この場所、連日、記念写真を撮るザ・ビートルズ・ファンや観光客でにぎわっているが、ちょっとショックな話も。BBCによると、実は、いまある横断歩道、ビートルズの写真が撮影された当時と同じ場所にあるわけではないそうだ。30年以上前に1度、交通管理のため数メートル移動されているという。ウェストミンスター市役所は、いつ、どう動かされたのか記録が残っていないので定かではないが「写真から判断するにオリジナルの横断歩道はもう少し北側、ちょうどEMIスタジオの前にあったのではないか」と話している。
イングリッシュ・ヘリテッジはそれを承知の上、文化財に指定したようだ。「1970年代に南西に少し移動されたとの話がある。写真を比べると北に動いたようにも見えるが、確認が取れない。しかし、アルバム・カヴァーと同じ横断歩道であろうがなかろうが、スタジオともども、世界中のザ・ビートルズ・ファンにとって聖地になっている」と話している。文化財に認定されたため、今後よほどのことがない限り、移動したり取り壊すことはできない。
横断歩道のすぐ横にある、『Abbey Road』がレコーディングされたアビイ・ロード・スタジオも2010年2月に文化財に指定されている。
Ako Suzuki, London
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