[クロスビート編集部員リレー・コラム] 副編集長播磨編「ローレン・プリチャード」
2010年の年間ベスト・アルバムは最後の13枚から絞るのが大変だった。惜しくも落選した内の1枚をここで紹介しよう(あとの2枚はシー&ヒムと、クロスビート2月号でレビューを書いたアロー・ダーリン。あれ? 俺、何で★4つにしなかったんだろう?:苦笑)。
その1枚とは、テネシー出身ながらロンドン在住、イギリスのレコード会社と契約している20代前半の新人女性シンガー・ソングライター、ローレン・プリチャードが10月末に出した『Wasted In Jackson』。キャロル・キングなどの伝統を汲む良質なソングライティングの才(全作共作)とソウルフルな歌声、オーセンティックながら豊かで気の利いたサウンドは確かに、ダフィやアデルがいるイギリスの方が受け入れられやすいかも知れない。
実際彼女が多くの曲を共作しているのはそのアデルやダフィー、更にはフローレンスやカイリー、ピンクらとも仕事をしているフランシス・“エッグ”・ホワイト。彼はアイヴォー・ノヴェロ賞を2度受賞している実力派で(グラミーへのノミネートも1度)、かつてエッグ&アリスというユニットでデビューしており、その唯一の作品『24 Years Of Hunger』(1991年)は愛聴盤だった。そうか、僕はエッグが好きなのか(笑)。
ローレンはロンドンに移る前はミュージカル女優として活動していたというから、歌の実力はそこで育まれたものだろう。残念ながら何故かアルバムのチャート・アクションは振るわなかったものの、まだまだこれから。大化けする可能性を秘めた逸材なのは間違いない。
◆クロスビート最新号(オフィシャルサイト)
この記事の関連情報
CROSSBEAT
Lauren Pritchard
Duffy
Adele
Carole King
Florence + the Machine
KYLIE MINOGUE
P!NK
SHE & HIM
Allo Darlin'
洋楽
【連載】クロスビート編集部員リレー・コラム
P!NK、アルバム『トラストフォール』デラックス盤発売。マシュメロとスティング参加の「ドリーミング」先行配信
全英アルバム・チャート、カイリー・ミノーグが9作目の1位
キャロル・キング、1973年セントラルパーク公演が劇場公開
ピンク、ステージに遺灰が投げ込まれる
アデル、ロッキーの銅像を残すことを条件にシルベスター・スタローンの家を購入
全英アルバム・チャート、ナイル・ホーランの新作が初登場1位
英国長者番付2023年版、ランク・インしたミュージシャンは2人のみ
<アイヴァー・ノヴェロ賞 2023>、受賞者発表
フローレンス・アンド・ザ・マシーンの「Dog Days Are Over」、『GotG』効果で再注目