heidi.「うさぎ年ですし、ピョンピョン拍子で」

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2011年6月に結成5周年を迎えるheidi.(ハイジ)が、2月2日、新シングル「月光ショータイム」を発売した。楽曲は風間俊介主演の映画『前橋ヴィジュアル系』(大鶴義丹監督、3月12日公開)の主題歌に決定。群馬県前橋市を舞台にヴィジュアル系バンドで、メジャーデビューしたいと夢見る青年たちを描いた映画にはメンバーも本人役で出演した。節目の年、さらなる飛躍を誓う4人に聞く。

◆heidi.画像

heidi.はボーカルの義彦、ギターのナオ、ベースのコースケ、ドラムの桐で2006年に結成。東京都内のライブハウスを中心に活動を展開し、2010年5月、アニメ「会長はメイド様!」のエンディング曲「予感」でデビューした。安定したリズム、耳に残る力強いボーカルが魅力で支持を拡大している。

新曲「月光ショータイム」はバンド初の映画主題歌。結成5年目の初シングルは、思わず身体が揺れるノリの良いメロディーに、義彦が『狂々(くるくる)と~』と歌うサビが頭の中をループするheidi.らしい曲。映画では、現実と夢との間でもがく主人公たちを抑え、いち早くプロからスカウトされるバンドを演じ、劇内で同曲を演奏した。ナオは「僕とコースケは北関東出身なので、東京に出たいとか、音楽で食べていきたいとか、主人公と自分とが重なる部分もあった。最後に義彦が加入するまで、ボーカルがいない時期が10カ月ほどありましたし、不安も迷いもありました」と結成のころを振り返る。

結成当初から4人が追求するのは「歌」。その歌を担う義彦についてナオは「僕たちの歌詞を、伝えられるのは義彦しかいない。歌い手として、言葉を真っ直ぐに吐き出す力がすごい」と厚い信頼をおく。義彦は「楽しいとか切ないとか、いろいろな歌があるけど、伝えたい部分は変わらない。heidi.が持つ色を大切にし歌っていきたい。新曲は5周年!という勢いを感じて欲しい。映画はセリフがない役だったので、次回はしっつかり俳優として(出演したい)。恋愛ものにチャレンジできれば」と思いをふくらませた。

1月にはX JAPAN、GLAYらのヒット曲を、若手ビジュアル系バンドがカバーしたアルバム「CRUSH!-90's V-Rock best hit cover songs-」に所属事務所の先輩hideの「ピンク スパイダー」で参加。重責に桐は「カバーは原曲ありきなので、自分たちらしくすればすればいいというわけじゃない。でも演奏を重ねる中で、見つけた!と思う瞬間があった。原曲のイメージを守り、heidi.らしさも感じられる曲になった」と自信をみせた。

亡き先輩について義彦は「白血病の女の子を応援したり、音楽以外にも力を注いでいた優しい人」。ナオは「ソロの曲を聴き、音楽の概念が壊れた。音楽は自由だということを教えてくれた人」。桐は「『Beauty&Stupid』で知り、ロックヒーローはいたんだと衝撃を受けた。ファッション、アイデア、ライブ…いまも全く時代を感じないすごさがある。越えていきたいと思う」。コースケは「すべて型にとらわれない感覚を持っているスーパースター。今いたならば音楽業界を変えていると思う」とそれぞれ印象を告白。言葉を選びながら語る姿に、熱い思いを感じた。

「節目の年、落ち着くよりも、まだまだ行くぞ!という思いを音に詰め込みたい。うさぎ年ですし、ピョンピョン(トントン)拍子でもっと上を目指したい」と義彦。コースケも「義彦と組んだとき、ある会場でライブをすることを大きな目標と決めた。上に上に登って行きたい」と決意を新たにした。

5周年記念ツアー<It's Show Time!>は、3月5日の渋谷O-EASTを皮切りに全国で開催。詳細は公式サイトで確認を。

取材・文:西村綾乃
ライブ写真:(C)2011『前橋ヴィジュアル系』フィルムパートナーズ

映画『前橋ヴィジュアル系』
3月12日(土)より東京・シネリーブル池袋にて先行ロードショー

◆heidi.オフィシャルサイト

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