エリオット・ヤミン、ハートフルな歌声が起こしたバレンタインの奇跡

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エリオット・ヤミンの東京公演が2月11日から15日の間、ビルボードライブ東京にて開催された。

◆エリオット・ヤミン 画像@<ビルボードライブ東京>

気温がグッと下がった2月14日の関東地方。2008年のデビュー時から“日本中が涙した歌声”と称されるエリオット・ヤミンだが、この日は、エリオットの歌声に“涙雨”ならぬ“涙雪”が激しく降り積もることになった。

過去2回のビルボードライブはいずれも大盛況と大反響で、ファンからは再来日を望む声が寄せられていたエリオット。そんな折に、最新アルバム『Gather 'Round』のリリースも重なって、自身3度目のビルボード公演が実現した。東京と大阪のビルボードで開催された彼の日本公演の総動員数は、2月14日までの6日間で、3000名。バレンタインデー当日の2ndステージには600名の限られたオーディエンスが、ゴージャスなビルボードライブ東京の空間へと足を運んだ。

それぞれ、ディナーやお酒を楽しんだ上で始まったライヴ。テンション高く、周りのオーディエンスとハイタッチを交わしながらエリオットはステージに登場すると、最新アルバムのタイトル曲「Gather 'Round」から、身体全体でリズムを取り、ダイナミックなパフォーマンスをみせる。バンドやオーディエンスもそんなエリオットの歌声に引きこまれ、熱を帯びていく。

「TOKYO、お元気ですか? 楽しんでる?」

エリオットはオーディエンスにそう呼びかけて、再び空間にその歌声を満たす。2ndアルバム『FIGHT FOR LOVE』のリードトラックだった「You Say」、1stアルバム『WAIT FOR YOU』に収録された数多くの名作の中から「One Word」など、エリオットは瞳を閉じて、時にエモーショナルに、時にパワフルに、アグレッシブに1曲1曲を歌いあげる。そして歌声に応えるバックのバンドメンバーの演奏。さらにそんなステージに向けて贈られるオーディエンスからの喝采。まさに、極上の空間の中に、極上の音楽が生まれていた。

中盤には、エリオット・ヤミンのサポートミュージシャンであり、自身も『Gather 'Round』と同じ2月2日にアルバム『ACOUSTIC LOVE』でデビューしたジューニーがマイクを握る。ジューニーは、ローズ・ピアノの甘い音色とともに、弾き語りで「Just The Way You Are」、そして立ち上がって「So Fly」を披露し、エリオットとはまた違った、大人のムーディーな世界へと誘う。

ステージ上にはハートフル、メロウ、スウィートな歌声だけでなく、笑いも溢れていた。再びステージに戻ったエリオットは、ジューニーの高さにセッティングされたスタンド上のマイクに「JOONIE is so tall. I'm short boy.」とピョンピョンと飛び跳ねておどけてみせる(言うまでもなく、ジューニーのほうが背が高い)。また曲間に、最新アルバムからのシングル曲をそろそろ聴きたくでうずうずしていたオーディエンスから「3 Words!」の声が飛ぶと、まさに次にパフォーマンスする曲が「3 Words」だったため、エリオットからは「誰、今言ったの?」と苦笑い。そんなやり取りから、エリオットの持ち前の陽気さとサービス精神、キュートさ、そして愛すべき人間性(それは彼が幼い頃に右耳の聴力をほぼ失い、さらに1型糖尿病を患ったという辛い経験を通して培われたものかもしれないが)をあらためて感じることができた。

アンコールでは、ステージ後方の幕が開く。ビルボードライブ東京“名物”の六本木の夜景が一望できる…かと思いきや、外は大雪。これにはエリオット自身も驚きの表情を浮かべる。だが、六本木に雪が降りつもる様子は、まるでガトーショコラにシュガーパウダーが振りかかるかのよう。まさにバレンタインの奇跡がそこにはあったのだ。

オーディエンスとバンドメンバー、そしてエリオット・ヤミン。誰もが心の底から感動し、そしてそれと同じくらい楽しんでいた2月14日の日本公演。ラストの「Movin’On」では、オーディエンスも席を立ち、思い思いに音に酔いしれて身体中でその瞬間を最後まで堪能していた。

◆エリオット・ヤミン オフィシャルサイト
◆ジューニー オフィシャルサイト
◆洋楽チャンネル
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