mihimaru GT、超高速RAPのピースフルなアッパー・チューン「マスターピース」特集

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mihimaru GT

最新シングル「マスターピース」 2011.6.8リリース

INTERVIEW

――それぞれにソロ活動を経て、久々の再始動になりますね。

mitsuyuki miyake(以下、miyake):とは言っても、僕はソロ活動を早々に終えていて。このタイミングでの活動再開は決まっていたから、ミヒマル休止期間の半分はミヒマル用の楽曲を書き溜めていたんですよ。で、せっかくの再始動なんだから、アップテンポでミヒマルらしさをガツン!と出したいなぁ……と考えていたところ、「遊☆戯☆王ZEXAL」のタイアップのお話をいただいて。ロック調の曲がいいということだったので、ストックの中からアップテンポのロック・チューンをいくつか聴いてもらった結果、一つの曲のサビと別の曲のA&Bメロを合体させることになったんです。

hiroko:まったく別々の曲として聴いていたから、合体したときはビックリしましたね! でも、両方すごく好きな曲だったし、周りの意見も取り入れながら合わせていったら、さらにインパクトの強い作品に仕上がりました。それが、この「マスターピース」。

miyake:でも、そこまで持っていくのは大変でしたよ! サビを採用した曲はBPM130くらいの結構テンポのゆるやかなポップス的要素の強いトラックで、逆にA、Bメロを取った曲はBPM170の力強い疾走感のある高速チューンだったんです。間をとって、最終的には150くらいのBPMに落ち着いたんですけど、どこがいちばん気持ちいいテンポになるかを探るために、それこそBPMを1ずつずらして合わせてみたり(苦笑)。プラス、やっぱり再始動だから何か新しいことをやりたくて、高速ラップを入れることになったんです。

――つまり、例えるならクリームシチューと激辛インカレーを混ぜて、スパイスを足したような感じ?

hiroko:まさに、そうですね(笑)。高速ラップなんて、もう、最初はカミカミで! 最近、生放送で披露させていただいたんですけど、”噛んだらどうしよう!?”って、今までとは心臓の緊張度が全然違いました。ファンの方たちも、ツィッターで”頑張ってね!”とか言ってくれたり。おかげで応援モードが強い曲ではあります。

miyake:特にhirokoが歌詞を書いた中盤のラップは長いんで、完成した今でも歌うのが困難なんですよ。最初はブレスを入れる隙間もなかったから“これじゃ歌えない!”ってなって、言葉をちょっと減らしたり。でも、高速ラップって息継ぎをしない美学もありますからね。イケそうだったら全部繋げて押し込んでいくし、二人で息ピッタリで歌えたときはメチャメチャ気持ちいい! 

hiroko:あのラップは、もう、人間の限界に挑戦!みたいな感じで、ホント肺が破れそうになる(笑)。“マスターピース!”って歌い終えた後も、すぐ別のメロディを歌わなきゃいけないから、呼吸器が鍛えられますね。レコーディングでもラップ以外の歌はスンナリ録れたのに、ラップ部分だけ苦戦して別日に録ったんですよ。それでも早く歌い終えようと急いじゃうから、そんな自分にもう一人の自分が“落ち着け! 落ち着け!”って言い聞かせる感じで。なので録り終わるまでに、精神力のほうも鍛えられました(笑)。

――再始動にふさわしいチャレンジですね。そして作詞のほうは、お二人の他にモダーン今夜のヴォーカル・永山マキさんもクレジットされていますが。

miyake:僕、モダーン今夜のサウンドや歌詞もすごく好きなんですよ。それで再始動にあたり、今までと一味違ったものにしたいということで、メインの作詞をお願いしたんです。僕らが「遊☆戯☆王ZEXAL」を読んで感じた“絆”だとか、“挫けない心、諦めない心”をテーマにお願いします……とだけ、お伝えして。そこで作っていただいた大枠を基に、ミヒマルらしさを加えていった結果、僕がキモだと思っているのが、サビの“誰も同じじゃない それこそが生きてる意味だから”っていうフレーズなんですよね。同じ人間はどこにもいないし、それぞれ能力、持ち味、良さが違うからこそ、存在している意味がある。つまり、一人ひとりが唯一無二で、それぞれが傑作なんだ……っていうところから、「マスターピース」っていうタイトルを付けたんですよ。

hiroko:そういった詞の内容を踏まえて、強く前に前進していく想い、いつもどこかで繋がっているんだっていう想いを、私も自分のラップ詞に込めましたし。テーマの深さを噛み締めながら歌うことができました。

miyake:「マスターピース」は映画「RUN60」のイメージ・ソングにもなっていて、これも不思議な作品なんですよね。ミヒマルを含む5組のアーティストのPVがストーリーの間に挟まってきて、それぞれのPVの中でもストーリーが進行していくから、面白い映画になるんじゃないかな。

――タイアップといえば、カップリングの「始まりの一歩」も日本テレビ系「秘密のケンミンSHOW」のエンディング・テーマで、こちらもタイトルからして再始動にふさわしいですね。

miyake:まぁ、縁起を担いで(笑)。サウンド面でのテーマは、ズバリ“原点回帰”です。僕らのデビュー曲(2003年発売の「約束」)にあったようなチープな感じを、あえてココで出すことで、ミヒマルを身近な存在として感じてもらいたいなと。そして、一緒に始まりの一歩を踏み出そう、っていう気持ちで聴いてもらえたら嬉しいですね。

hiroko:ちょっと夏休みな感じもしますよね。お日様が照ってる中、麦わら帽子をかぶってルンルンと歩くような。そんな軽やかな曲だから、ぜひお散歩日和に聴いてほしいです。このシングルの後も引き続き楽曲を制作中なので、秋のツアーではさらなる新曲を披露できると思いますよ。去年お休みしてたぶんも、今年はバンバン“新曲です!”って届けて、各地でパワー交換できることを楽しみにしてます。

――しかもタイトルが“mihimaruLIVEツアー’11~ミッヒ団結。”と、また頼もしい。

miyake:今、震災で日本に不安があふれている状況だからこそ、音楽を届けて、全国各地を回って。ミヒマルの持ち味であるポジティヴな気持ち……元気だったり勇気を、みんなで一致団結して伝えていきたいんですよ。自分自身、そうやって気持ちを沸き立たせないと居ても立ってもいられなかったりするので、それこそ「マスターピース」の歌詞のように互いの違いを認めながら、同じ景色を一緒に見たいですね。

hiroko:あと、“原点回帰”はツアーも同じなんですよ。もともと、ミヒマルは小さいクラブや路上ライヴから始まったユニットなんで、それで10月~11月前半の12本を小さめのライヴハウスを回る“Club Ver.”にしたんです。お客さんとの距離が近い場所から始めて、11月後半~12月に東名阪の大きめの会場を回る“年末ジャンボ宝イヴ Ver.”に繋げていこうかと。その前に夏フェスへの出演もありますから、皆さんにも高速ラップをマスターしていただいて、ぜひ一緒に口ずさんでほしいです!

――ちなみに、ソロ活動を経験したことで、お互い変わったなと感じることってあります?

miyake:hirokoは踏ん切りが良くなった。以前は何事も諦めきれなくて、制作でもジャッジを決めかねてる感じがあったんですけど、今はズバッとOKが出せる。きっと“自分しか決める人間がいない”状況で、切るときは切らなきゃいけない責任を負ったんでしょうね(笑)。“これ以上は出来ない”と判断したら、誰かに託すことも大事だから、それはいいことだと思う。

hiroko:みっくんは、曲を作るスピードが速くなった! しかも、いろんなヴァリエーションがあるから、今後どんなメロディが出てくるんだろう?って、みっくんの才覚にワクワクする。

miyake:結局、二人とも同じなのかもね。俺も決断が早くなったことで、曲作りのスピードが速くなったのかも。無駄なことはやらないっていうジャッジができるようになった。要領がよくなったとも言うけど(笑)。

hiroko:銀シャリじゃなくて、なんやったっけ……断舎離や! これからは、断舎離GTで!(一同笑)

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