スマイレージ、4人体制ラストライヴから感じた“確かなもの”

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4人でのラストのライヴを終えて、いよいよエンディング。歓声を送り続けるオーディエンスに、かにょんが感謝の気持ちで「シンデレラ・レボリューション!」をひとりひとり狙い撃つと、サキチィーも負けじと「サキチィー・レボリューション!」で対抗する(ともに、“純真無垢なアイドルにしか見えない何か”を指先から発してオーディエンスを撃ち抜くパフォーマンス)。白熱のパフォーマンスを見せたゆうかりんも、充実の笑顔で手を振る。そしてあやちょは、動くたびに可愛く揺れたポニーテールの先まで清々しさに満ち溢れていた。

途中、「夢見る15歳」で一時中断せざるを得なくなった機材トラブル。音が飛ぶという状態で誰よりも大変だったのは、ほかでもない、ステージ上の4人だった。しかし、音が止まった際にまず聞こえたのは、これまで、突発的な事象に対していち早く機転を利かせる福田花音ではなく、リーダー・和田彩花からの「ごめんなさーい。機械が盛り上がり過ぎて壊れちゃったかもー。」というフォローだったのを覚えている人もいることだろう。

“リーダーらしくないリーダー”と、自ら発言し続けていた和田彩花だったが(そしてこれまでは確かにそんな面もチラホラ見かけたが)、2011年の現在、スマイレージの頼れるリーダーは、ほかでもない和田彩花である。それは、新メンバー募集が発表された際に、“これ以上、小さい子が増えたら面倒見切れないからリーダーを募集したい。”と、発言した和田彩花に対して、福田花音が「スマイレージのリーダーはあやちょじゃないとヤダ!」と、必死に拒否していたことが、何よりの信頼の証ともいえるだろう。これからも和田は“リーダーらしくない”と、言い続けるかもしれないが、和田彩花こそがスマイレージのリーダーであることは、先の福田発言をはじめ、ほかのメンバーも認めているし、そして誰よりも、本人がそれを一番自覚し、行動もともなっている。思えば、リーダー・和田彩花の清々しい表情は、スマイレージがどのような形になろうとも、リーダーとしてグループを引っ張っていく自信、確かな手応えの現れだったのかもしれない。

今のスマイレージならば、たとえ新規メンバーを増員しようがしまいが、その勢いにブレーキがかかることはないだろう。今回のライヴを通じてのパフォーマンスとエンターテインメント、さらに公演を終えて、4人のやりきった笑顔。そしてリーダー・和田彩花から溢れていた自信。

この日のライヴから、記者が素直に感じたこととして、記しておきたい。

なお、アンコール後、「4人でやるのは最後だからもう一回出たいってお願いして出てきました。この曲で“スマイレージはパワーアップしたね”って言われるように頑張る。」というメンバーからのリクエストで、プログラムになかったダブルアンコールとして「有頂天LOVE」が再度披露された。

「ホントにホントにホントに…“ライオンだー”じゃなくて(笑)。ホントになんか、4人でするコンサートが今日で終わりっていう実感がなくて、ちょっと悲しいけど、あんまりホントに実感がなくて。寂しいけど、でも新しいメンバーが入ったら、もっと悪ガキっぷりを発揮して、みなさんにスマイレージの魅力をぶつけていけるように頑張ります。いきますよ、あやちょ!(オーディエンス:ブラボー!)、スマイレージ!(オーディエンス:ブラボー!)」── 和田彩花

text and photo by ytsuji a.k.a. 編集部(つ)

◆スマイレージ オフィシャルサイト
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