士郎正宗作品のアニメ化『アップルシードXIII-遺言-』公開、坂本真綾が初日舞台挨拶

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6月13日、東京・新宿ピカデリーにて劇場リミックス版『アップルシードXIII-遺言-』平日レイトショーが公開初日を迎え、ヒロイン役の坂本真綾と浜名孝行 監督が舞台挨拶を行なった。

◆坂本真綾 画像@2010.06.13『アップルシードXIII-遺言-』舞台挨拶

『アップルシードXIII』は『攻殻機動隊』で知られる士郎正宗の同名コミック『アップルシード』(青心社)を原作とする全13話のフル3DCGアニメシリーズ。各話をWeb配信、Blu-ray / DVDでパッケージ販売するほか、前後編に再編集した「劇場リミックス版」も映画館上映される。『-遺言-』はその前編であり、Blu-ray / DVD全6巻の3巻までにあたる第1~7話を1時間25分の映像に再編集したもの。

原作の描線や色味の再現にこだわったトゥーン調のCGは全13話をそれぞれ異なる制作スタジオが担当。それらを、中核となるジーニーズアニメーションスタジオが統括するという制作システムも話題のひとつだ。第1~7話はダイナモピクチャーズ、ウェルツアニメーションスタジオ、プレミアムエージェンシー、モズー&チイカ、ダンデライオンアニメーションスタジオ、空気、フレームワークスエンターテイメントのCG制作スタジオ各社が制作している。

第一回の上映ののちには、ヒロイン・デュナン=ナッツ役の坂本真綾、そして監督の浜名孝行が登壇し舞台挨拶。告知が直前であったにもかかわらず、満員の会場がふたりを拍手で迎えた。

デュナンを演じるにあたり、浜名監督が坂本に出した注文は「小娘っぽさ」だったと言う。坂本真綾は言う。「ブリアレオス役の山寺宏一さんとは私が子役だったときに吹き替えの仕事でご一緒して以来、親子の役が多く、感慨深いものがあります。昔から知っている安心感が、デュナンにとってのブリ(ブリアレオス)のような、お兄さんのような存在でもあり、安心して収録に臨めました。」

劇中の恋人というよりは、時間が経って倦怠期のような、馴れ合いになってしまったふたりの関係が、坂本真綾と山寺宏一の長い付き合いと重なる、と浜名監督。メインキャストを演じたふたりの人生やこれまでの関係が、アニメの人物描写におけるリアリティに直結したのかもしれない。

坂本真綾は、ブリアレオス以外で個人的に気になるキャラクターは「知的で声が色っぽい」ディアと、オカマのグリック。ディア役・進藤尚美の声を惚れぼれと聞き、津田健次郎には「最近はオカマの役が多いんですか?」と質問するなど、楽しい現場であったようだ。一方、浜名監督もグリックをおすすめするなど、サイボーグなのにオカマというこの不思議キャラも、本作の見どころのひとつと言えそうだ。

6月13日から公開中の東京・新宿ピカデリー、大阪・なんばパークスシネマ、そして6月27日より公開の名古屋・ミッドランドスクエアシネマでは、士郎正宗描き下ろし額装プリモアート(高品質複製原画)が特典となった「劇場上映限定版Blu-ray」を先行販売する。内容は7月6日に通常版が発売される第1巻と同様で、第1~3話が収録されている。

◆『アップルシードXIII』 公式サイト
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