ロリー・ギャラガー、幻の未発表アルバムが登場

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未発表だったロリー・ギャラガーの幻のアルバム『ノーツ・フロム・サンフランシスコ』が、ソロ・デビュー40周年を記念して7月6日に発売される。30数年のときを経ての登場だ。

◆ロリー・ギャラガー画像

ロリー・ギャラガーは妥協のないミュージシャンシップで知られてきた。納得のいくサウンドを得るために、何度となく再レコーディングが行なわれたという。1960年代にテイストの一員としてデビューした彼は1971年のソロ転向後、11枚のスタジオ・アルバムを制作してきたが、それ以外に2枚のアルバムをほぼ完成させながら、「満足がいかない」とお蔵入りにしている。今回リリースされる『ノーツ・フロム・サンフランシスコ』は、今まで一切音源が流出していなかったその幻の未発表アルバムのひとつである。

本作ライナーにはその詳細な制作秘話が記されているが、1978年1月14日<ウィンターランド>で行なわれたセックス・ピストルズのラスト・ライヴを目撃したロリー・ギャラガーは、その大きなインパクトによって、ほぼ完成している作品の方向性をよりシンプルで骨太なロックンロール・サウンドに急遽変更しようとし、それがバンドメンバーの脱退を招き、結局止むを得ず本作はお蔵入りとなったという逸話が残っている。

本作は決してボツ曲集ではなく、生前ロリー自身もリリースを望んで魂を注いだ作品を、一番近い存在であった弟のドネルとその息子のダニエルのプロデュースの元、現代の最新技術によって彼自身が望んだ方向性で完成させたものだ。CD-2のライブ盤は1979年12月サンフランシスコのブルースの聖地『ジ・オールド・ウォルドーフ』クラブで収録されたもの。もちろん、こちらも今までは一切公開されていない音源となる。

『ノーツ・フロム・サンフランシスコ』完全限定生産盤には、ロリー直筆の歌詞や制作時のメモを収録したハード・カバーのブックレットと、ツアーで世界中のどこへ行こうと必ず故郷アイルランドの母に送っていた絵葉書、ロリーの“ファーストクラス”切手が付属する。本作のタイトル『ノーツ・フロム・サンフランシスコ』の“Notes”は“手紙”と“音”のダブル・ミーニングであるなんとも心温まるものだ。

ジミー・ヘンドリックスが「世界最高のギタリストというのはどんな気持ちですか」と訊かれて「ロリー・ギャラガーに訊けよ」と言ったとされる、そんな男の伝説的なプレイを今初めて耳にする、記念すべき作品の登場だ。

「すべての時代を通してベスト10人のギタリストのひとりだ」──ボノ(U2)

「彼は本物だったよ。誰も彼には敵わない。何しろ最高だったんだから。」──ジョニー・マー(元スミス)

「ロリー・ギャラガーがいかしてると思っていた奴らはLAにゴマンといたよ。俺もその一人だった。」──スラッシュ(元ガンズ・アンド・ローゼズ、現ヴェルヴェット・リヴォルヴァー)

「ロリーは俺にとって初めてのギター・ヒーローだった。」──ヴィヴィアン・キャンベル(デフ・レパード、シン・リジィ)

「ミュージシャンたちの間でも彼のことは完全に認められていたね。最高のミュージシャンの一人として。」──ジェームズ・ディーン・ブラッドフィールド(マニック・ストリート・プリーチャーズ)

「ロリー・ギャラガーを観に行ったときのことを憶えてるよ。小さなアンプと小さなバンド。フランネルのシャツを着て、髪から目がちょっと覗いていたね。彼のギターのプレイがすべてだった。魂に入り込んでしまうんだ。」──キャメロン・クロウ(映画監督)

『ノーツ・フロム・サンフランシスコ』
デラックス・パッケージ(初回生産限定盤)
・36頁豪華ハードブック型パッケージ(ライナー:エリオット・メイザー[オリジナル・プロデューサー]、ドナル・ギャラガー[プロデューサー])、自筆歌詞&制作メモ、レアフォト)
・特製ポストカード4種類封入
・別冊日本語ブックレット(英文ライナー訳、日本盤用書き下ろしライナー、歌詞、対訳)
・2CD 税込¥4,420
通常盤
・ジュエルケース
・2CD 税込¥3,780
◆ロリー・ギャラガー・オフィシャルサイト
◆BARKS洋楽チャンネル
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