ジェロ、「泣いた日々を糧として本当の自分なりの幸せを見つけだすことができると思う。」

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6月22日発売のジェロの新曲「ただ…涙」を聴くたびに、心が震える。いや、タイトル通り、この曲は人の悲しみを深く掘り下げているため、まずは切なさが胸に押し寄せる。そして、ピアノと弦の静謐なメロディーラインに包まれているうちに、じんわりと涙腺が緩んでくるのだが、次第に泣いてばかりもいられないと、明日を見据える活力が湧き出てくるのだ。

◆ジェロの最新アーティスト画像、「ただ…涙」『カバーズ4』ジャケット画像

聴く者に、そう思わせるジェロの歌声の説得力には驚くばかり。また、同日に発売の『カバーズ4』を聴いても、その変幻自在の幅広い歌唱力はもっと評価されるべきものだ。ジェロの秘められていたエンターテイナーとしての潜在力をナメんなよ、ということか。いやはや、恐れ入りました。

   ◆   ◆   ◆

── 新曲は、バラード。万感胸に迫るジェロさんの歌声が、実に素晴らしいですよ。

ジェロ: ありがとうございます。そうですね、これまでのシングル作品と比べるとしっとりとした仕上がりになっていて、ボク自身もすごく気に入っているし、そろそろ今回の新作のような作品を歌いたいなって願っていたので、とてもうれしいです。

── ピアノと弦だけの音の紡ぎ方も聴きどころですけども、やはり描かれている詞の世界が涙を誘います。どうして涙は枯れないのでしょう?……と、人生の浮き沈みを短い言葉で綴っているぶん、詞の行間を埋めるようなジェロさんの切々とした歌い方が、聴く者の脳裏にさまざまな悲しみを乗り越えた日常の道のりを甦らせますもんね。

ジェロ: ボクも詞の内容は気に入っています。シンプルな歌詞なのに、ひとつひとつの言葉が胸の奥に残りますよね。震災もありましたし、いろんなことを思い浮かべながらレコーディングに取り組みました。ただ、でも、人は生きている上で涙を流すことはありますけど、それをそのまま悲しいねって歌っているわけじゃないんです。悲しいときは、ひたすら泣けばいい。だけど、泣くだけ泣いて、すっきりしたほうが前向きに生きていけるのではないかという願いもこめて歌いました。

── 確かに、ジェロさんの歌声は哀愁が滲み胸を熱くさせますが、その先には微かな希望と明日を生き抜く活力を感じ取れます。

ジェロ: 人はみな幸せになるために生まれてきますよね。だけれども、いつでも自分の思うとおりには生きられない。ときには辛い挫折を味わったり、親しい人との別れを経験したり。それでも、そんな悲しみに打ちのめされ涙を流すからこそ、泣いた日々を糧として本当の自分なりの幸せを見つけだすことができると思うんです。僭越ですけど、今回の新作を通してそういうメッセージも伝えていきたいので演歌、歌謡曲のファンの方々に限らずひとりでも多くの人たちに聴いていただきたいし、ボクの新しい魅力を引き出してくれた、この曲を届けたいんですよ。

── ちなみに、ジェロさんは最近、いつ涙を流しましたか?

ジェロ: う~ん、正直に言っちゃうと「ただ…涙」をみなさんの前で披露するたびに、ちょろっと泣いちゃっています(笑)。たぶん、歌詞やアレンジがシンプルなぶん、気持ちがストレートに入りやすいからでしょう。不思議なのは、ボクって子どものころはそんなに涙もろくはなかったんですね。悲しい映画を観ても泣かなかったんですよ。それがデビューしたとたん、切ない映画を観ただけでもうダメ、泣いてばかり。今ではニュース番組を観ていても、たとえば逆境をはね返し、がんばっている人たちの映像を目にすると泣いちゃいます。どうして、こんなに涙もろくなっちゃったのかなあ(笑)。

── 「ただ…涙」と同日発売のカバーアルバム『カバーズ4』も、ジェロさんの新しい魅力を存分に引き出してますね。

ジェロ: コンサートでは毎回、カバーしたい一曲を選んで披露させていただき、その集大成として『カバーズ』というシリーズのアルバムをリリースしているんです。この企画はとても勉強になりますし、自分が歌い手としてさらに成長するための栄養素として今後も大事にしていきたい試みです。ぜひ、みなさんに楽しんでいただければ。

取材・文 佐々木徹

◆ジェロからのコメント動画
◆ジェロ オフィシャルサイト
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