カミナリグモ、山中さわお（the pillows）のソロ・ツアーで真っ向勝負を挑んだ夜

男気あふれるアニキと若手たちの熱きバトル。the pillowsの山中さわおが、普段から懇意にしている若手バンドを率いた全国ツアー＜SAWAO VS. YOUNGSTER＞を敢行。全国6箇所を廻るツアーの最終日、6月30日の公演を渋谷CLUB QUATTROで観戦。そのレポートをお伝えしよう。

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山中さわおから同行の指名を受けたバンドは、カミナリグモ、LOVE LOVE LOVE、シュリスペイロフの3組。なかでもカミナリグモは、山中をアルバムのプロデューサーに迎えたり、the pillowsのサポートを務める鈴木淳（b）をライブやレコーディングを起用するなど、いわば一番近しい関係。このツアーでも3バンドのなかで唯一、全会場に同行した。

この日は、LOVE LOVE LOVE、シュリスペイロフがそれぞれ個性を存分に発揮したステージを展開し、“負けてらんない“緊張感が漂う。3番目に登場したカミナリグモは、「こわくない」、「サワー」と2曲を披露して場内を埋めたファンの気持ちをぐいぐいとつかんでいく。上野啓示（vo、g）と成瀬篤志〔ghoma〕（key）のふたりにとって、この企画に参加できることがなにより嬉しい様子。MCで上野は「言うほど若くはないんですけど（苦笑）、大きなチャンスだと思っています。誰もが僕らの曲を好きになってもらうことは無理でも、ひとつ言えることは、観てもらえる、知ってもらえることにワクワクしながらステージに立っています」と語り、このツアーへの意気込みを伝える。

今年の2月に同会場でワンマンをやった際に、購入特典CDだったナンバー「SCRAP SHORT SUMMER」も、構成やアレンジが大胆に変わり、短い期間でも大きな成長を遂げたことをうかがわせた。「Maybe Lovesong」、「王様のミサイル」と彼らのライブではお馴染みの曲が続く。

鈴木淳（b）、森信行（ds）の超強力リズム隊の生み出すグルーヴの上を、気持ちよさそうに身をゆだねるふたりの秀逸なポップ・チューンが鮮やかな光を放つ。再びMCで「このツアーをただの“記念”にするだけじゃ意味がない」と、山中が与えてくれた素敵なチャンスを大きな飛躍に結びつけるという強い決意を語った上野。「20号」で彼らのステージを締めた。

最後に登場した山中さわおのステージでも、しばらくギター1本の弾き語りが披露されたあとに上野、鈴木、森がバックを務めてバンド・スタイルで2曲を披露。普段、ギターとボーカルを兼ねる上野にとってギタリストに徹する姿はめずらしく、若手3バンドとのバトルを受けて立った山中の貫禄のパフォーマンスに彩りを添える意味でも貴重なセッションとなった。

今後、7月から8月にかけて＜SCRAP SHORT SUMMER TOUR＞で全国を廻るカミナリグモ。刺激的なこのイベントの経験を生かして、さらなる魅力的な演奏を聴かせてくれるに違いない。

『SCRAP SHORT SUMMER』
KICS-1669/￥1,800
1．SCRAP SHORT SUMMER
2．Sleepy Boat
3．コールタール
4．Comfortable Life
5．カスタードクリーム -SHORT SUMMER Ver.-
6．アイスグリーン
7．白い雨 -SHORT SUMMER Ver.-

レコ発ツアー＜SCRAP SHORT SUMMER TOUR＞
7/25 (月) 広島 Cave-Be
共演：サクラメリーメン、LOVE LOVE LOVE
[問]夢番地(広島) 082-249-3571
7/26 (火) 福岡 BEAT STATION
共演：サクラメリーメン、鶴
[問]BEA 092-712-4221
7/28 (木) 大阪 knave [ワンマン]
[問]夢番地(大阪)　06-6341-3525
7/30 (土) 長野 NEONHALL [ワンマン]
[問]NEONHALL 026-237-2719
8/4 (木) 名古屋 ell.SIZE [ワンマン]
[問]サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
8/9 (火) 仙台 LIVE HOUSE enn 2nd
共演：サクラメリーメン、竹内電気
[問]チケットGIP 022-222-9999
8/11 (木) 札幌 Sound Lab mole
共演：シュリスペイロフ、mondaysick、smarttail
[問]ミュージックファン 011-208-7000
8/19 (金) 下北沢 CLUB Que [ワンマン]
[問]下北沢 CLUB Que 03-3412-9979

◆カミナリグモ オフィシャルサイト