ビバ・ブラザー「日本のライブは別次元、110%出すよ」

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ヒップホップやダンス・ミュージックがチャートを独占する中、“UKギター・ロック・シーン復活”の兆しを感じさせる新人バンドが出現した。ビバ・ブラザーだ。ブラーを手がけたスティーヴン・ストリート自らがデビュー・アルバムのプロデュースを名乗り出たというから、ただものではない。ブリットポップと比較されることも多いが、自らはそのサウンドを“Gritpop”と呼ぶ。ロック・ファンには物足りないいまのシーンに新しい風を巻き起こすか?! デビュー・アルバム『Famous First Words』のリリースと<Summer Sonic 2011>で来日直前の彼らに話を聞いた。

◆ビバ・ブラザー画像

――4人はどうやって出会ったの?

リー・ニューウェル(Vo):もう5~6年知ってる。みんな、バンドでプレイしてて、地元のミュージック・シーンで知り合ったんだ。ウエスト・ロンドンにあるSloughって小さな町で、やることがあんまりないとこなんだよ。犯罪に走るか(笑)、ミュージックに走るかって感じ。俺らはミュージックを選んだ。(地元のミュージック・シーンには)俺らの年齢の奴があんまりいなかった。それで一緒に始めることにしたんだよ。

――自分達の音楽をGritpopと呼んでいるそうですが、どういう意味?

リー:俺らのことブリットポップ・バンドって呼ぶ人が多いから、そのアンサーとして作った言葉なんだ。ブリットポップから影響は受けてるけど、俺ら、ブリットポップ・バンドになろうとしてるわけじゃない。だから、自分達で名前をつけたんだ。Gritっていうのは、俺ら間違いなく、ポップ・ミュージックよりタフでラフでグリット(荒々しい)だから。冗談でつけたようなもんだよ。

――アルバム・タイトルの意味は?

リー:言葉遊びみたいなとこがあるけど、俺らって、音楽より先に雑誌やネットでの発言で有名になっていた。だから、そんなんじゃなく、みんなに音楽を聴いてもらいたい、音楽で有名になりたいって思ってたんだ。“Famous Last Words(有名な最後の言葉)”ってのをもじって、音楽が俺らの“Famous First Words(有名な最初の言葉)”だって言いたかったんだ。

――ブラザーっていうバンド名は、あなたたちの関係を象徴していると思いますが…。

リー:そうだね。

――誰が長男って感じでしょうか?

フランク・コルッチ(Dr):長男は間違いなく、サム(・ジャクソン/G)じゃない。

リー:そうそう。俺ら、バカ者の集まりに見えるかもしれないけど、実はそんなことないんだよ(笑)。だから、対等の立場にある。これ言っちゃいけないとかわきまえてるし(笑)。

――デビュー・アルバムを作る前、今回のプロデューサーであるスティーヴン・ストリートはどんな存在だった?

リー:すごく大きな存在だったよ。俺はスミスとモリッシーの大ファンだからね。理想のプロデューサーだった。ブラザーを結成する前から、サムとよく「彼と仕事したいな」って話をしていたんだ。

フランク:だから、彼が俺らと一緒にやりたいって言ってるのを聞いたとき、夢が現実になったんだ。

――実際、スティーヴン・ストリートが連絡を取ってきたとき、どんな反応をした?

リー:クレイジーだったよ。彼の家へ行ったとき、ビール飲みながらスタジオを見せてくれて、これは信じられないって思ったよ。いまじゃ、いい友達だ。ヒーローに会えて、いい友人になれた。驚きだよ。

――その後、同じくヒーローであるモリッシーから連絡があった(彼のツアーのサポート・アクトを依頼された)。次は誰から電話が欲しい?

リー:わかんないな。ジョニー・マーかな。それに、イアン・ブラウンだね。ストーン・ローゼズが再結成したら、ツアーに参加したい。

――歌詞の面でリアリティを重視しているバンドも多いですが、あなた達は違いますね。

リー:うん。

――現実逃避がアルバムのテーマだというのはどうしてですか?

リー:自分達のホームタウンやそこから脱出することについて歌っている曲が多い。これまでの自分とまったく違う人間になりたい、現実とは違う世界を作り上げ、それを現実にしたいっていうのが根本的なテーマになっていると思う。

――日本のファンへメッセージをお願いします。

リー:日本のみんな、大変な時期だと思うけど、元気でいてくれることを祈っている。(Summer Sonic 2011で)来日するのを楽しみにしてるよ。

フランク:みんなに会って、日本の文化に触れるのを楽しみにしてる。

――サマソニではどんなライヴが期待できるのでしょう?

リー:ずっと日本に行きたいと思ってたから、これはまた別の次元だ。

フランク:100%の力を出すよ。いつもそうしてないってわけじゃないけど、日本では110%だ。

リー:俺は111%出すよ。

フランク:OK、じゃあ112%だ。ものすごくラウドなものになる。

リー:ビックなメロディーがたくさんある。日本のオーディエンスはビッグ・アンセムが好きだって聞いているから、みんな、俺らの音楽を気に入ってくれると思う。それに、日本の文化を見るのや食べ物を楽しみにしてる。

ビバ・ブラザーのデビュー・アルバム『Famous First Words』は今週水曜日(8月3日)にリリースされる。

Ako Suzuki, London

『フェイマス・ファースト・ワーズ』
2011年8月3日発売
UICF-1130 \2,500(TAX INCL.)
1.New Year’s Day ニュー・イヤーズ・デイ
2.Still Here スティル・ヒア
3.David デイヴィッド
4.High Street Low Lives ハイ・ストリート・ロウ・ライブス
5.Electric Daydream エレクトリック・デイドリーム
6.Darling Buds Of May ダーリン・バッズ・オブ・メイ
7.Otherside アザーサイド
8.Fly By Nights フライ・バイ・ナイツ
9.False Alarm フォールス・アラーム
10.Time Machine タイム・マシーン
+日本盤ボーナス・トラック収録予定

「ダーリン・バッズ・オブ・メイ」
eSingle(iTunes/more)配信中

<サマーソニック2011>
2011年8月13日(土)東京 8月14日(日)大阪
http://www.summersonic.com/2011/

<来日公演>
2011年8月11日(木)東京・恵比寿リキッドルーム
2011年8月15日(月)大阪・心斎橋クラブクアトロ
http://www.creativeman.co.jp/artist/2011/08brother/

◆ビバ・ブラザー・オフィシャルサイト
◆BARKS洋楽チャンネル
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