スラッシュ、「ハードでヘヴィなロックンロールであり続けるよ」

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スラッシュのソロ・プロジェクト、スラッシュ・フィーチュアリング・マイルス・ケネディのライブ映像作品『メイド・イン・ストーク24/7/11』がリリースとなる。2011年年7月24日、イギリスのストーク・オン・トレント「ヴィクトリア・ホール」での最新ライヴを収めたブルーレイ/DVDで、嬉しい日本先行発売だ。

◆『メイド・イン・ストーク24/7/11』ティーザー映像

スラッシュにとって初の映像作品である点のみならず、彼が幼年時代を過ごしたストークでの約40年ぶりの里帰りライヴでもあり、思いも一際募るものであったステージだ。なお、作品に収録されている特典映像には、幼少期のスラッシュを語るイアン叔父さんの発言が興味深い。

2011年3月の<ジャパン・ツアー>は東日本大震災の影響で、初日の大阪公演を行ったのみで、東京・横浜公演は中止となってしまったが、もしツアーが完遂されていたならば、日本でもまさに“ベスト・オブ・スラッシュ"と言えるステージ・パフォーマンスが披露されていたことだろう。最高のコンディションに整えての来日公演が叶わなかった日本のファンにとって、この映像作品はそれにとて変わるリベンジ作品でもあろう。発売直前のスラッシュに最新インタビューを行った。

──震災直後の日本でライヴを行ったときのことについて、教えて下さい。

スラッシュ:大地震が起きたとき、シンガポールにいたんだ。ホテルの部屋でCNNを見て、津波や火事を目の当たりにした。何度も日本に来ているし、現実に起こっていることとは信じられなかった。でも、日本行きを中止にすることはまったく頭になかった。何でもいい、自分が日本のファンにポジティヴなものを提供できたら良いと思ったんだ。それで飛行機に乗って、大阪でプレイした。日本に着いたとき、緊張感が漂っていたのを覚えているけど、大阪のキッズは最高のノリで迎えてくれた。震災は悲しい出来事だけど、それで意気消沈してしまうのではなく、みんな音楽の力で自分たちを奮い立たせようとしていたのかも知れない。とても前向きなアティテュードを感じたよ。ギリギリまで東京でもプレイするつもりだった。でも観客の安全を確保するために、中止を決定したんだ。

──ブルーレイ/DVD『メイド・イン・ストーク24/7/11』は演奏、特にギターが素晴らしいのはもちろん、マイルス・ケネディのヴォーカルが見事にはまっていますね。さすがレッド・ツェッペリン再結成時にシンガー候補となっただけあります。

スラッシュ:うん、マイルスはアクセル・ローズ(ガンズ&ローゼズ)のようにも歌えるし、スコット・ウェイランド(ヴェルヴェット・リヴォルヴァー)のようにも歌える。しかも彼は自分独自のスタイルとテクニックも持っている。ソロ・アルバム『スラッシュ』を作っていて、最後になってヴォーカリストが見つからない曲が2曲あったんだ。以前ヴェルヴェット・リヴォルヴァーのシンガー候補にマイルスが挙がったことがあって、ふと名前が頭に浮かんだんで、彼が歌っているアルターブリッジを聴いてみた。すごく良かったんで、参加してもらうことにした。彼とは人間的にもウマがあったし、トントン拍子で一緒にツアーすることになったんだ。当初は短期間のツアーのつもりだったけど、最終的に17ヶ月におよぶものになったよ。事前に計算したものではなくて、すべてがうまく転がっていったんだ。

──ソロ・アルバム『スラッシュ』やヴェルヴェット・リヴォルヴァー、スラッシュズ・スネイクピットなどの曲を含むスラッシュ・グレイテスト・ヒッツ的な選曲ですが、「スウィート・チャイルド・オー・マイン」「ナイトレイン」「パラダイス・シティ」など、これまで封印されてきたガンズ&ローゼズの名曲を全開でプレイしているのは何故ですか?

スラッシュ:スネイクピットやヴェルヴェット・リヴォルヴァーは俺にとって新しい旅立ちだったし、あまりガンズの曲を前面に押し出したくなかった。それで控えめに「イッツ・ソー・イージー」と「ミスター・ブラウンストーン」だけをプレイしてきたんだ。でも今回は俺のソロ・プロジェクトだし、自分のキャリアを総括するショーにしたかった。ガンズは俺のキャリアにおいて重要な位置を占めているバンドだから、久々に演ってみることにした。どの曲もソングライティングに自分が深く関わっている曲で、演ってみて楽しかったし、ファンからの要望もあったしね。もちろんマイルスが原曲の雰囲気を損なわず、それでいてオリジナルなテイストを加えてくれることも重要な要素だった。

──『スラッシュ』に続く新作スタジオ・アルバムの予定はありますか?

スラッシュ:うん、今回はすべてツアーで気心知れた仲間たちとレコーディングする予定なんだ。既にプリプロダクションに入っていて、既に20曲以上書いている。その中から10月に2、3曲をレコーディングして、アルバムの流れを作るつもりだ。11月にマイルスが参加しているアルターブリッジのツアーが終わるから、12月に彼と合流して、さらにレコーディングを進める。最終的にベスト・トラックを選んで、全10曲ぐらいにまとめる。俺の音楽は、ハードでヘヴィなロックンロールであり続けるよ。2012年の春から初夏にアルバムを出したら、大規模なワールド・ツアーに出る。まだスケジュールは決まっていないけど、来年中に必ず日本でツアーをやるつもりだよ。


Photo by ROSS HALFIN

『メイド・イン・ストーク24/7/11』
11月9日発売
Blu-ray+2CD VQXD10018 7980円
Blu-ray VQXD10019 4980円
2CD VQCD10294~5 3200円

11月16日発売
DVD+2CD VQBD10059 6980円
DVD VQBD10060 3980円

Blu-ray/DVD
1.Been There Lately
2.Nightrain
3.Ghost
4.Mean Bone
5.Back From Cali
6.Rocket Queen
7.Civil War
8.Nothing To Say
9.Starlight
10.Promise
11.Doctor Alibi
12.Speed Parade
13.Watch This
14.Beggars & Hangers On
15.Patience
16.Godfather Solo
17.Sweet Child O'Mine
18.Slither
19.By The Sword
20.Mr Brownstone
21.Paradise City
ボーナス映像:
・スラッシュ、マイルス・ケネディのインタビュー
・スラッシュの叔父にあたるイアンがスラッシュの幼少時代を語るインタビュー
CD1
1.Been There Lately
2.Nightrain
3.Ghost
4.Mean Bone
5.Back From Cali
6.Rocket Queen
7.Civil War
8.Nothing To Say
9.Starlight
10.Promise
CD2
1.Doctor Alibi
2.Speed Parade
3.Watch This
4.Beggars & Hangers On
5.Patience
6.Godfather Solo
7.Sweet Child O'Mine
8.Slither
9.By The Sword
10.Mr Brownstone
11.Paradise City

※メンバー:Slash(guitar)、Myles Kennedy(vocals)、Todd Kerns(bass、vocals)、Brent Fitz(drums)、Bobby Schneck(guitar、vocals)
※日本語字幕・日本語解説付
※Blu-ray:ライブ本編 約125分 ボーナス 約44分、音声:リニアPCM ステレオ / ドルビーデジタル 5.1chサラウンド / DTS HDマスター・オーディオ / 16:9
※DVD:ライブ本編 約125分 ボーナス 約44分、音声:ドルビー・デジタル ステレオ / ドルビー・デジタル 5.1chサラウンド / DTSサラウンド・サウンド / 16:9
※Blu-rayとDVDの収録内容は同じ。
※ブルーレイ+DVD+2CDにオリジナルTシャツ(S/M/L/XL4サイズ)、ステッカー・シートが付いた『日本完全限定デラックス・パック』をインターネット通販のみ、
1000セット限定生産で予約受付中。13800円でワードレコーズ・ダイレクト2店舗のみで予約。

◆ワードレコーズダイレクト スラッシュ限定盤
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