嬢メタルの最終兵器ライトブリンガー、VoのFukiに単独インタビュー

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嬢メタルの最終兵器として、満を持して11月23日にメジャー・デビューとなるマキシ・シングル『noah』(ノア)をリリースするLIGHT BRINGER(ライトブリンガー)。ムーブメント全体をけん引する存在として、大きな注目をすでに集めているヘヴィメタルバンドだ。

◆ライトブリンガー~拡大&初公開画像~

デビュー曲の「noah」は、ゴッテリとしたシンフォニックなアレンジ、ヘヴィなギターリフとスピード感溢れるギターソロ、そしてハイレベルなテクニックを持つボトムが交わりあって、エバネッセンスやWithin Temptationに勝るとも劣らない完成度を誇っている。

その紅一点のヴォーカリストとしてバンドを引っ張るFuki。キュートなルックスに加えて、その圧倒的な表現力と迫力を誇るヴォーカルと独自の世界観が大きな魅力を湛える彼女に話を聞くことができた。LIGHT BRINGERが目指すロックとはどんなものか、以下に掲載するので、じっくり読んでほしい。

──まずはLIGHT BRINGERの歴史について教えてください。

Fuki:2005年にベースのHibikiと私が中心になって、他のメンバーはメン募で集めました。キーボードのMaoくんは、私が地元のライヴハウスでナンパしたんです。そのあと入れ替わりがいろいろあって、今のメンバーの原型になったのは2009年になってからですね。

 ──LIGHT BRINGERとして、こういうシンフォニックメタルの音が確立してきたのはいつごろ?

Fuki:2009年にリリースしたアルバム『Tales of Almanac』のタイミングでギターが二人になって。その頃ですね、いまに通じるサウンドになってきたのは。とにかく、私のヴォーカルをなによりも重視するということが全員が意識していることで、まずは歌メロを中心にする。なおかつベースのHibikiなんかはプログレが大好きなのでそういう要素を入れたり、当時のギターのKazuがポップス系が好きだったので、そういうところをミックスしたり譲歩したりしてですね。ハードでテクニカルな部分とポップス的な歌メロのキャッチーさがLIGHT BRINGERにしかできないことなんじゃないかなと。

──Fukiさんの音楽的なバックボーンっていうのは?

Fuki:音楽を聴き始めたきっかけは中学生のころに聴いたX JAPANなんですけど、私は実はメタラ―じゃないんですよね。広瀬香美さんやSPEEDさんなんかの女性歌手のポップスが一番好きなんです。カラオケに行くと友だちから「声が高いよね」って言われて。本格的にメタルヴォーカリストとして影響を受けたのは、陰陽座の黒猫さんです。彼女に憧れて、歌い方も真似してみたりして。

──演奏陣がメタル好きなんですか?

Fuki:それが結構バラバラで。ドラムのSatoruはフュージョンが好きで、本当はそれがやりたかったみたいで(笑)。ベースのHibikiはさっきも言ったようにプログレ好き。うーん、バラバラですね。疾走しまくりのメタルバンドが好きっていう人は、実はいなかったりして。

──それにしても、演奏陣のテクニックは凄いですね。あんなテクニカルな演奏で歌う気持ちってどんな感じ?

Fuki:私が初めて組んだバンドがベースのHibikiとだったんです。自分のバンド活動は、常にこういう凄腕のメンバーと一緒にやってきたんで、どの程度上手いのかとかわからなかったりするんですよね(笑)。私、よく「声量があるね」と言われるんですが、始めた時からメタルバンドだったので、スタジオの音とかが大きいんですよ。自分の声を張り上げないと聞こえないので、それで鍛えられたっていう部分もありますね。

──ライヴで振付しながら、よくあんなテクニカルな演奏ができるなと感心しましたよ。

Fuki:メタルバンドだからカッコつけるばかりじゃなくて、お客さんと楽しめるメタルっていうのがいいですね。だからああやって、演奏が難しいのにダンスしたり手を振ったりジャンプしたり、そういうのがやりたくてやってます。けっこう意識してやってますね。にこやかに楽しく。微笑みメタルです(笑)。女性が中心であとは男性っていうバンドって、女性が男勝りになっちゃうじゃないですか。私は、男性陣に負けないように「オラオラ」系になるんじゃなくて、あえてそこへは行かず、歌のおねえさんのように、楽しくやってます。

──LIGHT BRINGERは、“嬢メタル”という冠が付いてるけど、このコトバはどう?

Fuki:ここ数年ですよね。メンバー全員が女性でなくても、最低限ヴォーカルが女性のバンドをこう呼ぶみたいですね。フィメール・ヴォーカル・メタルのことを日本では“嬢メタル”っていうんですよね。んで、うちもそれに入っちゃってる。あまり抵抗はないですよ。女性ヴォーカルのメタルバンドって、ここ数年盛り上がってますよね。そういうバンドだけを集めたイベントも定期的にあります。だから、そういうシーンが盛り上がるなら“嬢メタル”ってコトバもいのかな。

──ではデビュー曲の「noah」ですが、これはいつ頃できた曲ですか?

Fuki:いままで書き貯めていたデモの中から、メジャーデビュー曲ということで選んだものです。ここ一年くらいの作品なのですが、いつできたのかは定かじゃないんです。というのも、レコーディングも曲作りもメンバー各々が家で宅録でやっているので、この曲はいつできたかというのがハッキリしないんです。

──ほとんどが家でやっちゃうんだ。

Fuki:ヴォーカルだけはスタジオで録るんですが、ドラムですら家でV-Drumsを使って録音しちゃうんで。そのデータをネットでリーダーのHibikiに送って、ラフミックスを作ってという手順ですね。ほとんどが家で出来ちゃうんです。メンバーと一度も顔を合わせないでも曲ができちゃう。

──「noah」は、これぞLIGHT BRINGERという要素が満載ですね。

Fuki:ヴォーカルがメロディアスで耳に入りやすいのに、演奏はいろいろな複雑でテクニカルなことをやっているという、まさにウチらしい出来ですね。メジャーのデビューシングルに相応しい曲だなと思っています。この曲をデビュー曲にするのはスンナリと決まりました。

──それに対して「Heartful...」は、最初から最後までピアノとヴォーカルのみ。

Fuki:こちらは逆に選曲でいろんな意見が飛び交った曲です。2曲目は自分たちの過去曲のカバーをやりたいというのがあって、実はもう一曲、スピードメタルっぽい曲も候補になっていたんです。それをやればファンの皆さんには喜んでもらえるというのはあったんですが、ここはあえて、違った側面を見せるためにバラードでいってみようということになって。

──2行目に“墓”ですから、ビックリしました。

Fuki:私、CHAGE and ASKAのASKAさんに歌詞では影響を受けているんです。ASKAさんは比喩の表現が独特で、私は“ギョッとする表現”と思っているんですけど、ある現象を一風変わったコトバで喩えるっていうのかな。普通は歌詞には使わないようなコトバを使うんですね。歌詞で、“えっ? 今何て言ったのかな”って思ってもらうのってすごく重要だと思っていて、それって歌詞カードを見たくなるじゃないですか。そういうのもあって、ありきたりにならない、引っ掛かりを持たせるっていうコワダリを私は持っているんです。そういうことを思いながら当時書いた歌詞です。

──しかし、この曲はまったくゴマカシの効かない裸の曲だから、新人バンドがやるのは勇気がいりそう。

Fuki:確かに緊張しましたね。でも、単純にバックがうるさくないから自分が目立つという意味でのやりがいはありました。レパートリーでも、バラードはこの1曲だけなんです。他は割に激しいものばかりで、ヴォーカルも楽器の一つという感じなんですね。こういう曲は珍しいので、”いっちょやったるぜ!”みたいな気合いでやりました。

──で、3曲目は「Continue!?」と。これはまた2曲目とはガラリと変わってアッパーチューンで。

Fuki:これは歌詞的に、ある意味中味が空っぽの曲です(笑)。ライヴで楽しめるように、振付とかフォーメーションができるようにと考えて作った曲ですね。楽しさ重視で。

──でも途中からは変拍子がバリバリでプログレ色が全開。すごいことになっていきますね。

Fuki:もうライヴ定番曲で、もう一年前くらいからずっとやっています。音源になっていないから、ファンの人からも“早く音源にしてほしい”って言ってもらっていました。もうメンバーがやりたいことを目一杯やってる感じですね。歌もキーが高くて、なおかつ最後のサビのところで転調してるので、歌うのは大変なんです。でも楽しいんですよね。テンポも速くて早口なのに、踊りながら歌えちゃうっていう。

──これ、地声ですよね。ファルセットも入れると何オクターブ出るの?

Fuki:たぶん4オクターブは出ますね。私の持っているキーボードだと鍵盤が足りなくなったから。

──歌詞は全部Fukiさん。歌詞を書くときはどんなシチュエーションで?

Fuki:デモ状態の曲を聴きながらストーリーを考える。私の歌詞はすべてフィクションなんです。実体験的なものはまったくなくて。まず最初にストーリーの主人公を決めるんです。一人称や二人称はあえて使わないで。それで、この人はどんな人とかの設定をいろいろ考えるんです。サビのフックになるところに当てはまる歌詞を先に作って、それを優先しながらメロディにコトバがちゃんと嵌まることを第一条件にして、それとストーリーをすり合わせながらというか。だから一度モチーフや設定が決まると早いんですが、そこに行くまでが大変。結構時間がかかりますね。

──では、バンドの目標を。

Fuki:より広い会場でやりたいというのが一番ですね。ライヴ会場に来てもらって楽しんでもらうっていうのは、これはもう実力が無いとできないことなので、そこですね。たくさんの人を呼べるバンドになりたい。日比谷野音でやってみたいですね。あとは対バンのイベントやフェスも出たい。たくさんの人に見てもらいたいんです。

取材・文●編集部 森本

『noah』
2011.11.23リリース
KICM-1371 \1,200(tax in)
1.noah2.Heartful...(2011)
3.Continue!?
4.noah(instrumental)

<『noah』発売記念ミニ・ライヴ&サイン会>
2011年12月3日(土)18:00 START予定場所:MI JAPAN TOKYO(東京都渋谷区)
詳細はオフィシャルHPまで

着うた(R)配信スタート
レコチョク http://recochoku.com/lightbringer

<ライヴ・インフォメーション>
11月30日(水)大阪 心斎橋MUSE
12月3日(土)渋谷 MI JAPAN
12月28日(水)千葉 柏PALOOZA
2012年1月28日(土)宮城 仙台HOOK

<東名阪ワンマンツアー>
2012年2月11日(土)愛知 名古屋ell SIZE
2012年2月19日(日)大阪 心斎橋CLAPPER
2012年3月3日(土)東京 渋谷BOXX

◆LIGHT BRINGER オフィシャルサイト
◆Unlucky Morpheus
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