THE BEATNIKS、マニアまでも唸らせたライブパフォーマンス

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2011年に10年振りに活動を再開させた高橋幸宏と鈴木慶一のユニットTHE BEATNIKSが、11月20日(日)に大阪・堂島リバーフォーラムでワンマン公演を行った。

◆THE BEATNIKS画像

オープニング、ステージ後方に設置されたスクリーンに映像が映し出され、会場内に流れたのは「Le Sang du Poete/詩人の血」。ファースト・アルバム『EXITENTIALISM(出口主義)』の1曲目に収録された楽曲で、THE BEATNIKSの歴史の第一歩を記念する作品だ。続いてスリム・ブラック・スーツに、黒のハット&タイと黒ずくめのコスチュームを纏った二人が舞台に表れ、最新アルバムの1曲目収録曲「A Song for 4 Beats」で<LET'S GO TO BEATOWN>ツアーは幕を開けた。

セット・リストは10月14日にリリースされたアルバム『LAST TRAIN TO EXITOWN』からの選曲が中心だが、意外に多かったのが『EXITENTIALISM (出口主義)』(1981年12月5日発売)収録曲だった。このアルバム発表時はツアーが行われなかった事もあって、ここからの選曲は珍しく古くからのファンを楽しませた。また、THE BEATNIKS用に作られたもののオリジナルには収録されず、高橋幸宏と鈴木慶一のソロ・アルバムにそれぞれ収録されることになった幻の名曲「Left Bank」が、あらためてTHE BEATNIKSとして演奏され、マニアまでも唸らせた。

ハイライトは終盤の「カットアップだ!我らの実存 Cut Up Our Existence」。ビートニク世代を代表する米・作家ウィリアム・バロウズが生み出した「カット・アップ」にならって、高橋幸宏、鈴木慶一、高野寛の3人が帽子の中に入れたバラバラに刻んだワードをランダムに取り出し繋げていく「カット・アップ」パフォーマンスを披露。まさに、本公演のタイトルでもある『BEATOWN』がステージで具現化された。

サポートを固めるのは、リズム隊がGREAT3の高桑圭と白根賢一、そこに堀江博久、高野寛、高田漣、権藤知彦のpupa組が加わった盤石体制。こと高野寛は、かって高橋幸宏とムーンライダーズが主宰していたT.E.N.T.レーベルのオーディション出身で、ミュージシャンとしてのデビューが1987年の<THE BEATNIKS BEAT GENERATION>ツアーでのサポート・ギターという、THE BEATNIKSには欠かせない存在である。ふたりが信頼を寄せるメンバーの安定感ある演奏に支えられ、高橋幸宏と鈴木慶一は全20曲、2時間を歌いきり大阪のステージを終えた。

THE BEATNIKSの続くステージは11月25日の中野サンプラザ。大阪会場に集まったファンを魅了させた『BEATOWN』世界をいよいよ東京で再現することになる。

<THE BEATNIKS LIVE2011 "LET'S GO TO BEATOWN">
11月25日(金)
@東京・中野サンプラザ
18:15開場/19:00開演
プレミアシート¥10,500(特典付)/指定席¥7,000
サポート・ミュージシャン:白根賢一(Ds)/高桑圭(B)/堀江博久(KB)/高野寛(G)/高田漣(G)/権藤知彦(Euphonium、Computer, etc)

◆THE BEATNIKSオフィシャルサイト
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