鬼束ちひろ、ピアノだけのストイックなコンサート

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2011年12月17日(土)、東京国際フォーラムホールAにて、鬼束ちひろの東京公演が開催された。約10年ぶりとなった全国ツアーファイナルとなったこの日は、即日完売ししてしまったプレミアム・チケットを手にしたオーディエンスで会場はぎっしり、期待に満ちた空気にはちきれんばかりだ。

◆鬼束ちひろ画像

鬼束ちひろはクラシックな中世ヨーロッパ調のグリーンのドレスに身を包み、ステージに横たわった姿で登場。プロデューサー坂本昌之のピアノ演奏に立ちあがり歌いはじめた。アコースティック・ショウという名が冠せられたツアー・タイトルだったが、ステージには鬼束ちひろとの坂本昌之の2人だけというストイックな編成。「やっぱり私にはこれしかない」と鬼束本人が決めたものだという。

彼女を取りかこんでいる植物や流木で彩られた幻想的なオブジェはCandle JUNEによるもの。裸足、感情を導くような激しい左手の動き、そして魂を振り絞るかのような圧倒的な歌声。まさに鬼束ちひろの独壇場とも言えるスタイルで、最新アルバム『剣と楓』からのナンバーや、「月光」「私とワルツを」「everyhome」「蛍」といった歴代のシングル曲を次々と披露していく。

また、ジャニス・ジョプリンをモチーフにした映画の主題歌でおなじみの「The Rose」(ベッド・ミドラー)や、「Time After Time」(シンディ・ローパー、タック・アンド・パティ)といった洋楽の王道カバー曲も披露、多くのファンを魅了した。

アンコールでは、きらびやかなヘッドアクセにレギンスと80'sなファッションで再登場。鬼束ちひろの妹がスタッフに扮してサブライズ登場したり、「Beautiful Fighter」ではギターを弾き語り観客と一緒に会場全体で歌うなどロックな雰囲気に一変。最後はこのツアーをガチンコで共にしてきたプロデューサー&ピアニストの坂本昌之と並び「礼!」と一声。約1時間30分にわたるショウを締めくくった。

すべてをさらけ出しステージを後にする彼女に、風通しのよさを感じた圧巻のツアーファイナルとなった。この公演の模様はDVDとして2012年2月15日にリリースが予定されている。

<鬼束ちひろ CONCERT TOUR 2011「HOTEL MURDERESS OF ARIZONA ACOUSTIC SHOW」>
2011年12月17日(土)
@東京国際フォーラムホールA
1.Sweet Rosemary
2.青い鳥
3.everyhome
4.琥珀の雪
5.Time After Time [ Tuck & Patti ]
6.The Rose [ Bette Midler ]
7.月光
8.蛍
9.嵐ヶ丘
10.EVER AFTER
11.私とワルツを
12.ストーリーテラー
アンコール
1.NEW AGE STRANGER
2.Beautiful Fighter

ライブDVD『タイトル未定』
2012年02月15日発売予定
4,200円(税込) FLBF-8107 [DVD]

◆鬼束ちひろオフィシャルサイト
◆鬼束ちひろレーベルサイト
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