吉川友が超満員のファンも驚愕の初単独ライヴ。「吉川友は、愛と勇気と希望と、そして『何か』を届けていく」

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新人アイドル・吉川友にとって初となる単独ライヴ<きっかフェス>が、2月19日、新宿BLAZEにて開催された。

◆吉川友 画像@2012.02.19<きっかフェス>、ライヴの全編の映像アーカイブ

2011年4月のデビュー以降、その柔軟かつ自由な発想と言動でファンと関係者を驚愕させてきた吉川友。今回の初単独ライヴもまた、会場に足を踏み入れたファンに驚きを与えるものとなった。少なくとも、自ら盛大に落書きした自身のポスター(しかも小学生がしそうな、逆に言うと小学生しかしなさそうな落書き)を会場のいたるところに貼るアイドルが、これまで一体どこにいたことだろうか。

その日は、午前中から<きっかフェス>と題したイベントを開催していた吉川友。第1部「元気っか」、第2部「泣きっか」と終了していくたびに、Twitterにはファンからのつぶやきが溢れていた。

「きっかが『茨城の歌』を即興で作って歌った」
「(ポスターの画像とともに)きっかのセンスに嫉妬」
「ステージのビジョンできっかが遊んでる」
「(『泣きっか』開演前の)BGMは、舘ひろし『泣かないで』」

そんなつぶやきの数々は、まだ足を運んでいないファンを軽い混乱にすら陥れた。新宿で一体何が起こっているのか。<きっかフェス>とは何なのか。期待からか、それとも不安からか、まだ見ぬこのイベントに思わず身震いしてしまうファンも大勢いたことだろう。

<きっかフェス>の第3部は「One for YOU!~アルバム曲全部出来っか!?~」。1月18日にリリースされた1stアルバム『One for YOU!!』の楽曲をすべて披露するという趣旨のライヴだった。アルバム収録曲の多くは今回ライヴ初披露だ。

オールスタンディング、今にもロビーに溢れ出しそうな超満員800人のファンの熱気が立ち込める会場。ステージに設置されたビジョンには、きっかが描いた絵を手に持ってカメラの前で遊んでいる映像が流される。そして、開演時刻を過ぎて暗転。いよいよ第3部、きっか初の単独長時間ライヴだ。

今回の模様はUSTREAMで配信されていたので、そちらを視聴したというファンも多いことだろう。アルバム1曲目に収録されているインスト曲「Ignition」が映像とともに展開される中、オーディエンスの歓声を受けてステージに吉川友が登場。そして、最新曲「こんな私でよかったら」。<君と二人ならどこまでもきっと行ける>。きっかとオーディエンスとの、どこまでも行けそうな時間のスタートだった。

「いぇー! みなさんこんばんはー! きっかでーす。盛り上がってますか? いや、私、2曲歌っただけでもすごく暑い。そして私、この人の多さにすごくビックリしてる。すごい、人ってこんなにいるんですねー。すごーい。ありがとうございます。」

初単独ライヴといえども、口を開けばいつものきっか。「人ってこんなにいるんですね。」という、あらためて考えるとよくわからない感想に笑いが起きる。ただ、頭で考えるのではなく、きっかを含めて誰もが、その言葉から伝わる会場の熱気や興奮を感じていた。

自身が大好きと語る曲「ハコの中のブルー」で、吉川友は、一気にエネルギーを爆発させる。汗で肌を輝かせながら髪を振り乱して激しくリズムをとる姿は、ぎっしりと埋まったオーディエンスを目にした喜びを全身で表しているかのようだ。そしてライヴはこれからという時に、ハプニングは発生する。

「ちょっと。ちょっとすみません、ハプニングが起きてしまいましてですね。“くつとれたー”。うー。ハプニングだぁー。」

衣装のブーツの、ソール部分が剥がれてしまったのだ。このままでは踊れないということもあり、ライヴを一旦中断して靴をチェンジする事態になるも、こんなハプニングもまた“きっからしい”ということで、オーディエンスは笑顔できっかを送り出す(ちなみにこの日の第1部では曲順を間違えるというハプニングも)。結局、きっかは自前のムートンブーツを履いてライヴを再開した。

トークコーナーでは、司会を務めたさわやか五郎が、きっかのムチャぶりによって、全世界に向けて配信されているUSTREAMを通してギャグを披露させられるという“大怪我”こそ負ったものの、その後は特にハプニングもなく<きっかフェス>第3部は順調に進行する。ちなみに、きっかがさわやか五郎に促され、ステージ上からUSTREAMを観ている海外のオーディエンスへ向けた(得意の)英語での挨拶は以下のとおり。

「OK, My name is Kikka. Nice to meet you. んー。Everyone, now Shinjuku. えー、ここは、んー。"BLAZE" now. "Kikkawa You Live" now. ライヴなう。...HURRY UP!!」

海外のオーディエンスに何を急がせたのかはちょっとよくわからないが、ともかく、「今からでも来ることができる海外のオーディエンスは急いで来ないと損をする」というほどにライヴが盛り上がっていることと、会場の誰もが楽しんでいることは、画面の向こう側にも確実に伝わったはずだ。
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