松下優也、世界20ヵ国での配信も決定した2ndアルバム『2U』を語る。「この先も“今”を飾らずに届けていけたらいいなと思ってます」

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前作から1年8ヵ月ぶりとなるニュー・アルバム『2U』を2月22日にリリースする松下優也。舞台やドラマ出演、そして多くのライヴ・ステージに立つことでその表現に磨きをかけて完成させた今作は、彼が得意とするR&Bやソウルを軸に、激しいダンス・ナンバーから歌心に溢れたポップスまで、さまざまなタイプの楽曲を歌いこなし、ステージでパフォーマンスする姿が目に浮かぶ。そんな2ndアルバム『2U』について話を訊いた。

――1stアルバム『I AM ME』から、約1年8ヵ月ぶりに2ndアルバム『2U』がリリースされる訳ですが。

「はい。やっとですね。1枚目から1年8ヵ月ぶりですからね、やっと完成させられたなという喜びが強いですね」

――1枚目のアルバムは松下くんにとってはどんなアルバムで、今作『2U』はどんなアルバムになったと感じてますか?

「1枚目の『I AM ME』は、10代の頃から歌っていた自分自身の集大成というか、そこに至るまでの自分をギッシリと詰め込んだ1枚になったと思いますね。リリースしたのは20歳になった直後だったんですけど、そこに詰め込んだのは10代の松下優也が経験して出来上がった作品でしたからね。10代の集大成という言い方が一番しっくりくるかなと。一方、今回の『2U』は、20代からのスタートというか、20代から新たにスタートした松下優也の成長が詰め込まれている感じになっていると思います」

――まだ21歳なんだもんね………。

「そうですね(笑)。本当にまだ20代スタート地点ですね。そう思うと、1枚目を出した10代の頃からそんなに時間は経っていないんですけど、日々振り返ると、少しずつの成長があって、“もうちょっとこういう風に歌えば良かったな”とか感じるんですよね。歌詞に関しても、そのときにしか書けない感情だなって改めて感じたりもするんですよ。けど、僕はそれはそれで宝だと思っているので、この先も“今”を飾らずに届けていけたらいいなと思ってます。そういう意味でも、今回のアルバムは、まさに“今”感じることを真っ直ぐに歌ったと言えますね」

――なるほど。今回のアルバムには、前アルバム以降にリリースされた6枚のシングルも収録される訳だけど、6枚のシングルを経て活かせた作品もあったりする?

「僕的には「Naturally」とかですかね。常に今の自分にできる最大のことを活かして作品作りをしているつもりなんですけど、なかなか自分の中で見えてる理想どおりにはいかないこともいまだにあったりするんです。けど、「Naturally」は自分が抱いてた理想に近いモノになったかなと思いますね」

――たしかに、「Naturally」は松下優也らしさが前面に出ていた1曲だったと思う。でも、「SUPER DRIVE」は、シングル曲でも少し毛色が違っていた強い印象のダンス曲でもあったことから、印象が変わったんじゃないかな? アルバムに入っててもやっぱり存在感を感じた1曲だったし。

「そうですね。いろんな曲をシングル曲としてリリースさせてもらってきているんですけど、「SUPER DRIVE」はまた違う一面を見せられたのかなって思いますね。R&B色の強い曲ばかりではなく、もともと僕は歌って躍ってっていうのがメインだったりもするし、個人的に好きだったダンス曲もたくさん歌っていけたらいいなと思っているし。そういう意味では、ライヴでの松下優也がシングルでも見せられたのが「SUPER DRIVE」だったのかなって思いますね。自分の中では新しい一面ではなく、もともとあった一面ではあったんですけど、それを多くの人にむけて発信できたという意味では新しい一歩だったのかなとも思います」

――アルバム曲として新たに届けてくれる曲の中で、自分的に冒険できたと思う曲は?

「10曲目の「Last Dance ‘06」ですね。シングルとのバランスを考えつつも、このアルバムから僕のことを知ってくれる人にも、この1枚で松下優也の音楽性のいろんな面を充分に伝えたいという想いもあったので、アルバムじゃないとできないような楽曲にもチャレンジしたいなと思ったんです。それもあって、楽曲的にはアルバム曲だからこそ出せる、緩い感じのR&Bに挑戦したんです。こういう雰囲気の楽曲も、もともと大好きなので、自分的にはいつか歌ってみたいという想いも強くありましたし、こういう曲だからこそ、アルバムだからこその全英詞っていうところにもチャレンジしたんです。ライヴではこういう感じのテイストの洋楽曲を、何曲かカヴァーさせてもらってたりもするんですけど、オリジナルではこういう曲を歌ったことがなかったので、とても新鮮でしたね」

――9曲目に置かれたフィドルが印象的な「INTERLUDE II」から、アコギのイントロに入っていく流れもすごくいいよね。

「ありがとうございます。楽曲的な印象としては、流行のR&Bというより、ネオソウルというか、そういう雰囲気にしたかったんですよね。歌詞の世界観にしても、英語じゃなくちゃ表現できないところにこだわって、英詞を書いてもらったんです。聴いた感覚というか、触れた感触を楽しんでもらえたら嬉しいなと思いますね。今回1曲目にもインスト曲の「Theme of 2U」を置いていたり、5曲目にも「INTERLUDE I」を入れていたりするんですけど、ライヴって目で体感してもらえるけど、音源となると耳だけで感じてもらわなくちゃいけないから、いかに世界観を壊さずに、アルバム1枚を通してライヴ感を感じてもらえるかっていうところも考えて並べていったんです。シングル1枚1枚の世界観もバラバラだったりするんで、そこを1枚のアルバムとして流れよく、それぞれの世界観を崩さずに聴いてもらえるようにするかっていうところも、自分の中の課題でもありましたからね。そういう意味で、アルバムにはINTERLUDEは欠かせないなと思っているんですよね。演出的な部分というか。すごく必要なモノだと感じてます。演出的というところと繋がる話なんですが、今回は7曲目と8曲目の並びに特別な意味があるんです。7曲目の「Paradise」はドラマの中でも演じさせて頂いた『カルテット』(TBS系ドラマ)の主題歌になっていた楽曲なんですが、8曲目の「Life in the dark」は、その『カルテット』をやらせてもらったことで感じたインスピレーションを受けて書いた歌詞なんです。この2曲はまったく音楽性が違う2曲なんですが、実はそんな繋がりがあったりもするんです」

――なるほどね、そんな見せ方ができるのもアルバムならではだよね。「2 of Us」は、ループする楽曲の中で、感情がすごく伝わってくる歌だと感じたしね。

「そうですね、歌っていて自然と感情が沸き上がってきた感覚だったんですよね、この曲は。たしかに、他の曲に比べても、たしかに感情が前面に出ている感じがしますね」

――曲の抑揚に乗った歌の抑揚ではなく、曲が静かに淡々とループする中で感情が揺れ動いていくのが見えるというかね。

「そう言ってもらえると嬉しいです。すごく歌っていても気持ちよかったですね」

――16曲目の「Secret Love feat.BRIGHT/SHUN」もすごく新鮮だった。

「そうですね、フィーチャリングってそこまで積極的にやってないんですけど、BRIGHTとSHUNに関しては小学生の頃から一緒にレッスンを受けているような仲間だったりもするんで、すごく楽しみながらできましたね。SHUNなんて特に男同士だし、音楽とか関係なくプライベートでも親友なので気心も知れているし、いつか一緒に何かできたらいいねっていうのが僕らの夢でもあったので、その夢が叶った1曲でもあります。すごく自然にノビノビとできましたね。1人では出せない空気感も出せたと思いますし。ぜひ、聴いてくれる人たちにも楽しんでもらえたら嬉しいです」

――ラストを締めくくる「STEP BY STEP」は、前向きなメロディラップ的な1曲で、次に繋がっていく光が見えるね。この曲を最後に置いたのにも意味があるの?

「そうですね。2枚目のアルバムということもあり、徐々にここまでいろんな表情を持って歌えるようになったことも実感できた1枚になったので、この先もずっと続いていけたらいいなという想いを込めて歌った1曲になったので、最後はこの曲にしたかったんです。みんなに対する宣言というか。そんな想いが詰まった1曲ですね」

――タイトルの『2U』に込めた意味は?

「ひらめきでしたね。楽曲のタイトルにも2つ、3つの意味がかかっているタイトルも多かったりするので、アルバム・タイトルもそうだったら面白いなぁくらいに思っていたんです。そんなとき、ふと『2U』っていう言葉が浮かんだんです。1年8ヵ月も待たせてしまったファンのみなさんや、このアルバムで松下優也に出逢ってくれるみなさんへ贈る1枚という意味で“To You”っていう意味と、2枚目の松下優也のアルバムということで、“2”と作詞をするときの自分の名前でもある“U”を合わせて“2U”っていう2つの意味も込めて。そして。リリース日が2012年2月22日というところも含め、とことん“2”にこだわったタイトルになりましたね(笑)。ちなみに、このアルバムを引っさげてまわるツアーも22本なので、ぜひ、みなさん遊びにいらして下さい!」

取材・文●武市尚子

New Single
「キミへのラブソング~10年先も~」
2012年1月25日発売

2nd Album
『2U』
2012年2月22日発売

<松下優也 LIVE TOUR 2012~2U~>
3月2日 (金) 横浜 BLITZ
3月8日 (木) 福岡 DRUM Be-1
3月9日 (金) 大分 DRUM Be-0
3月10日(土) 熊本 DRUM Be-9 V1
3月11日(日) 鹿児島 CAPARVO HALL
3月16日(金) 神戸 WYNTERLAND
3月20日(火) 新潟 GOLDENPIGS RED
3月23日(金) 高松 DIME
3月24日(土) 松山 サロンキティ
3月31日(土) 広島 CLUB QUATTRO
4月1日 (日) 岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
4月7日 (土) 滋賀 U☆STONE
4月8日 (日) 京都 MUSE
4月21日(土) 仙台 Rensa
4月22日(日) 札幌 PENNY LANE 24
4月23日(月) 函館 club COCOA
4月27日(金) 浜松 窓枠
4月28日(土) 金沢 AZ
5月19日(土) Zepp Fukuoka
5月24日(木) Zepp Nagoya
5月25日(金) Zepp Namba
5月27日(日) Zepp Diver city

◆松下優也オフィシャル・サイト
◆「キミへのラブソング~10年先も~」特設サイト
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