2012年2月25日、雨があがった午前11時30分。六本木の着物専門店「awai」にて、<聞くだけで幸せになる「日本神話を箏できく」>という箏語りイベントが行われた。着物専門店ということで、演者はもちろん、参加者にも着物姿が多い。朝、雨でなかったら着物率はもっと高かっただろうな、と思うと着付けに本気になる思い。

2012年は、古事記編纂1300年。そこで「古事記~天照大神の天岩屋戸」の箏語り。箏の音に合わせて、物語を聴くというものだ。冒頭に、簡単なストーリー紹介があり、まずは、中しま りんによる1曲。お茶のCMでも有名な「Oriental Wind」。

そして、「古事記~天照大神の天岩屋戸」の語りへ。「天岩屋戸」は、建速須佐之男命のせいで機織女が死んでしまい、それに驚いた天照大神が天岩戸に引き篭り、高天原や地上界が闇となってしまうというお話。神様が多く登場する物語を、<天地(あめつち) 初めて発(ひら)けし時…>と物語は始まり、語りに寄り添うように、箏の音やメロディが奏でられる。時に、擬音であり、感情であり、情景であり。天照大神に天岩屋戸から出てもらうための踊りのシーンは、華やかな曲で表現される。

語りだけでは感じられない、箏だけでは見えない、世界に触れることができるとき。そして、サポートのギターの音も、和の世界にしっくり合う。

物語が始まる前に、箏についての説明(湿気や照明の熱で音が微妙に変わってしまうことや、弦を支えるものを柱(じ)と呼ぶことなど)もあり、箏を身近に感じる。「柱」といえば、神様も一人、二人ではなく、一柱(はしら)、二柱と数えるとのこと。何か縁があるような。また、この箏語りを行うにあたって古事記を調べていると、神様もすねちゃったりして、人間っぽいと感じたともコメント。聞くと幸せになるという日本神話の箏語り、きっかけは、松尾大社の宮司さんから神話をやってみては、と勧められたことだそう。そのことからも、神と人との縁を感じる。

箏語り終了後は、awaiのご主人、木下勝博さんを交えてのトークショウ。宮崎に行かれたときに、この物語に出てくる伊邪那岐命が禊をしたといわれている江田神社に行かれたというお話も。そして、着物を着て神社に行くと、洋服でいくよりも一体感があるということも。

トークショウのあとは、中しま りんによる箏のオリジナル曲「環-wa-」の演奏。着物を扱う店で行われた日本神話を語るイベント。日本神話は大和言葉で聴くと、その神話の音の波動から、聴いた人たちに幸せなことが次々に訪れる…と言われているそう。改めて、着物で日本神話を楽しむ時間を持ちたい、と思う時間となった。

<聞くだけで幸せになる「日本神話を箏できく」>
出演:景山聖子(語り)、東風-TONFU- 中しま りん(箏)、高井城治(サポートギター)
東風-TONFU-演奏曲
1. Oriental Wind
2. 流るる
3. 環-wa-

日本神話内 楽曲
「環-wa-」(3rd アルバム「紀-ki-」より)
「Spring Tripper」(CLASSICS BAND「風の旅人」より)
「紀~芽生え~」「紀~想い~」(3rd アルバム「紀-ki-」より)
※その他は、日本神話用に作曲したオリジナル曲。

東風 3rd Album『紀-ki-』
2012年1月25日発売
MIE-0007(PPTF-8015)\1,800(税込)
1.環 ~Birth~
2.華やぎ
3.Oriental Wind
4.流るる
5.秋桜
6.紀 ~芽生え~
7.この道
8.Heal The World
9.ハシル!
10.紀 ~想い~
11.環-wa-

<箏と語りの新緑コンサート>
4月29日(日)
@川崎市立日本民家園 作田家(神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-1)
13:30~ ※開場13:15
出演:東風(箏:中しま りん、ギター:高井城治)、景山聖子(語り)
料金:無料(但し要日本民家園入場料)
第1部 13:30-13:50
・東風ライブ
第2部 14:00-14:30
・箏語り~山本周五郎原作「春いくだび -あなたをずっと待っておりました-」~
・東風とフリーアナウンサー景山聖子による“箏語り”
・名作の朗読に箏とギターの音色が乗っていく、朗読エンターテイメント。

伊藤緑 http://www.midoriito.jp/

◆東風-TONFU-オフィシャルサイト
◆中しま りんBlog「My life as a cat」
◆景山聖子オフィシャルサイト
◆着物ショップ「awai」サイト