-異種格闘技対談-Ring【round2】第24回/INORAN

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-異種格闘対談-Ring【round2】第24回

逹瑯(ムック/Vo)INORAN

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INORAN:20代、30代、40代で吸収できるもはそれぞれ違うと思うから。落ちついて自分を見直せる30代の頃に終幕したことが結果、良かったって今思えるのは幸せなことだと思いますね。

――今回はINORANさんにお越し頂いております。緊張してると思います、逹瑯くん。

逹瑯:そのとおり(笑)。緊張してますが、よろしくお願いします。

INORAN:こちらこそ。昨日、いままでの対談を見させてもらったんですけど、錚々たるメンバーですよね、対談のお相手が。そんな中、今日は呼んでくれてありがとう。

逹瑯:いや、とんでもないです。緊張してますが、よろしくお願いします。

――やっぱり緊張しますか(笑)。

逹瑯:するでしょ! 確実にするでしょ! しないわけがない! だって、LUNA SEAのINORANさんですよ! 前にJさんにもゲストに来て頂きましたけど、そのときも、“昔にタイムトリップしてクラスのみんなに自慢してやりてぇ!”って思いましたからね。

INORAN:あはははは。

――相当人気者になるか、嘘つき扱いされて相当嫌われ者になるかどっちかだね。

逹瑯:間違いない(笑)。いや、でも、きっと今のこの状況を当時の自分が知ったら、自分が一番ぶっ飛ぶけどね(笑)。だって、LUNA SEAって言ったら、ウチら世代の奴はミュージシャンじゃなくても絶対に通ってるというか、ドンズバですからね。

INORAN:ドンズバって(笑)。

逹瑯:いや、本当ですよ! ウチら世代のミュージシャンが集まって、LUNA SEAの曲なんかカヴァしようっていきなり集まったとしても、きっとどの曲もだいたいみんなその場でできるくらいだと思いますからね。現に俺、高校生の文化祭のとき、「TRUE BLUE」と「JESUS」やってますから(力説)! ヴィジュアル系のバンドの奴らは絶対に通ってるし、ヴィジュアル系じゃないジャンルのバンドも、LUNA SEAは絶対通ってますからね。

INORAN:いやいやいや、どうもありがとうございます(笑)。

――LUNA SEA復活のときは、みんなこぞって東京ドームに行ってましたからね。

逹瑯:みんな行ってたよね。行ってなかった人いないんじゃないかくらい、周りは全員行ってましたよ。

――そういう逹瑯くんはインフルエンザになって行けてませんけどね(笑)。

INORAN:え!? そうなの? その日に!?

逹瑯:そうなんですよ! “なにもこの日になんなくてもいいじゃん!”って思いましたからね(笑)。どんだけタイミング悪いんだよ! っていう。悔しかったなぁ、あんとき。

INORAN:あははは。っていうか、何、さっきから俺が“ちゃんじぃ”みたいなことになってない(笑)?

――“ちゃんじぃ(※じぃちゃん)”って(笑)。いやいや、それくらいみんなの憧れだっていうことですよ。

INORAN:ありがとう。なんかそう言ってもらえるのは嬉しいよね。やってきて良かったなって思える瞬間でもあるからね。ありがとう。逹瑯くん、“ウチら世代”って言ってるけど、今、いくつなの?

逹瑯:俺は32歳です。

INORAN:32歳か。すごくいい年齢だよね。今、それくらいの歳のミュージシャンが多いけど、いいバンド多いもんね。

逹瑯:そうですね。でも、ソイツらが誰から影響受けてるかって言ったら、ドンズバLUNA SEAですから! この対談のゲストに来てくれた人たちに音楽ルーツを聞いても、同世代は絶対LUNA SEAが出てきますからね。本当にこの対談やってきて、改めてそれを感じて。やっぱLUNA SEAってすげぇバンドなんだなって思ったんですよ。

INORAN:いやいやいや、なんかこっちが恐縮しちゃうな(笑)。ありがとう。嬉しいよ。

逹瑯:いや、こっちこそLUNA SEAありがとう! って感じですよ。まったく違うジャンルのバンドをやっている奴らや、違う職業についている奴らとも、LUNA SEAを共通の話題に繋がれたりしますからね。そんだけ影響与えてるバンドってあんまりいないですからね。本当、尊敬します。LUNA SEAって、活動が止まっていたのは何年になるんですか?

INORAN:終幕してから? 6、7年なんじゃないかな。去年(2011年)ちゃんと動き始めたって感じだね。

逹瑯:6、7年かぁ。なんかもっと長い間止まってた気がするなぁ。俺、東京ドーム3Days(2010年)見に行かせてもらったんですけど、最終日の<Lunacy黒服限定GIG>で、INORANさんがすげぇ楽しそうな表情でライヴをしてたのが、本当に印象的だったんですよね。今、昔の自分たちの曲を演奏するのって、どんな気分なんですか?

INORAN:当時やってたときと、気持ちはそんなに変わらないけどね。でも、20年近い年月を重ねると、楽しんでできるんだよ。昔以上に楽しめるというか。だから、逹瑯くんが見てくれたライヴでも、それが表情に出てたんじゃないかな。

逹瑯:なるほど。俺、出身が茨城なんで、その当時のライヴをリアルに見れてはないんですけど、昔とは違うのかな? ってふと思ったんです。自分たちがバンドを長く続けてきたからこそ(ムックは今年結成15周年)、自分たちに重ねて思うところがあったのかもしれないんですけど。自分たちが20年前を振り返ってライヴをやるときが来たら、INORANさんみたいに心から楽しんでライヴができたらいいなって。思っちゃったんですよね、見てて。

INORAN:なるほどね。やっぱりね、自分たちがまたこうして集まって昔の曲をできてるっていうこと自体も嬉しいんだけど、それ以上に、目の前にこんなにも自分たちのために集まってくれるファンの人たちがいてくれるっていうことが、とにかく嬉しいんですよ。だから、自然と笑顔になってたと思うんですよね。東京ドームでは本当にそれを感じましたね。嬉しかったと同時に、感謝の気持ちも大きかったです。

逹瑯:6年、7年止まっていたとはいえ、集まると当時のLUNA SEAに戻ってる感じがするというか。なんか、こんな言い方失礼かもしれないですけど、やんちゃな感じがするというか。落ちついちゃってないっていうか。いい意味で、歳を取らないバンドっていうか。バンドによっては、“あぁ〜、この人たちも歳を取ったなぁ”って思っちゃう人もいるんですけど、LUNA SEAは老けないっていうか。それってすごい難しいことだと思うんですよね。

INORAN:ありがとう。きっと、それぞれがLUNA SEAが止まってからも動き続けているからっていうのが大きいんじゃないかな。“終幕”っていう言葉は解りにくかったかもしれないけど、当時も解散という意味ではなかったし、それぞれがいつかまたLUNA SEAをやる日が来るって確信して走ってきたからね。またLUNA SEAとして集まれたときに、それぞれがお土産を持って集まれるようにって思ってたんじゃないかな。だから、ずっとギラギラし続けられたんじゃないかと思うよ。

逹瑯:LUNA SEAが止まってから、それぞれソロ活動されてるじゃないですか。それがLUNA SEAにフィードバックされてるってことですか?

INORAN:そういうことですね。まさしくそういうことです。LUNA SEAを終幕させたのは、バンドという共同体としての成長ではなく、自分たち個人個人がもっと成長すべきなんじゃないかってことでもあったんです。終幕したのが31歳の頃だから、自分自身をちゃんと見つめ直して成長させられる一番いい時期だったと思うんだよね。

逹瑯:なるほど。っていうか、終幕って31歳の頃ですか!? マジですか!? 31歳ですか!? あの時点で31歳ですか!? 今の俺の一個下ってことですか!? え!? マジですか!?

――驚き過ぎでしょ(笑)。

INORAN:驚き過ぎだよね(笑)。でも、そうだよ。初ドームが24歳だからね。

逹瑯:え!? <LUNATIC TOKYO>んとき、24歳だったんですか!?(※<LUNATIC TOKYO>=1995年12月23日)

INORAN:そうそう。

逹瑯:ってことはなんですか? 初武道館は何歳の頃だったんですか?

INORAN:たぶん、1993年くらいだったと思うから、22歳だったんじゃないかな?

逹瑯:マジですか!? 22歳武道館、24歳東京ドームか………すごい。すごいなぁ。

INORAN:バンドしかやっていなかったからね。ただただ突っ走ってたんで。当時は得ることも多かったけど、失うモノも多かったし。10年突っ走ってきたからね。20代で吸収できるものと、30代で吸収できるものと、40代で吸収できるものって、それぞれ違うと思うんですよ。年齢的に30代って一番いい時期で、落ちついて自分を見直せる年頃でもあると思うし、だからこそ、それを全員それぞれの成長を高めるためにっていう目的もあっての終幕だったからね。結果、それが良かったって、今思えてるのは幸せなことだと思いますね。

逹瑯:へぇ(聞き入る)。深いですね。俺は20代の頃、30代になりたくないなぁって思ってたんです。当時、そんな話をD’ERLANGERのkyoさんにしたら、“俺は28とか29っていう中途半端な20代の頃は、早く30代になりたかったよ”って言ってたんですよ。当時はあんまりその意味が解らなかったんですけど、今、30代になってみて思うのは、30代ってめちゃめちゃ楽しいな! っていうことで。30代ってめちゃめちゃ楽しいですね!

INORAN:そうね。30代はめちゃめちゃ楽しいと思うよ。

逹瑯:できるようになったことと、やりたいこととがちょうどいいバランスになってるというか。だから、今、すっげぇいろんなことが楽しいんですよ。まさに、今の俺の時期に終幕という選択をしたってことですもんね。

INORAN:そう。

逹瑯:ソロをやり始めてからの発見って大きかったですか?

INORAN:すごく大きかったよ。それまではずっと毎日のようにメンバーといて、もうその存在自体が近いから、他人というより家族みたいなもので、肌感覚だったんだよ。肌というか、細胞レベルくらい近かったからね。解ることもあれば、解らないこともあるというか。ありがたみも、解らないわけではないけど、当たり前になっていたっていうのは正直あって。だから、ソロをやったことで、お互いがお互いの存在に感謝できるようになったのが、すごく良かったと思う。個々の成長はもちろんなんだけど、一番はそこかな。

逹瑯:いい話ですね。楽器隊の人がソロをやると、やっぱりどうしても自分が歌うことになるじゃないですか。INORANさんもご自分で歌詞を書かれてますよね。歌詞を書いて歌うようになって、改めてRYUICHIさん(河村隆一)をリスペクトすることはありましたか? 楽器をやっていた人で、ソロになって自分が歌い始めた人からよく聞く話なんですけど、“自分自身が歌詞を書いて歌うようになってみて、俺はなんてアイツ(ヴォーカル)に対して酷いことを言っていたんだろう……”って。“改めてヴォーカルを尊敬した”っていう人もいたんですけど、INORANさんはどうでした?

――ヴォーカリストの逹瑯ゆえの質問だね、それ。どうでした? INORANさん。

INORAN:あるね〜。

逹瑯:やっぱそうですか!

INORAN:うん。改めてリスペクトしたね。一緒にバンドをやっていた頃も、すごい奴だなって思ってたけど、自分が歌ってみて初めて、RYUICHIの苦労や頑張りももちろん、天性のヴォーカリストだったんだなってことも、まじまじと感じたっていう。

逹瑯:なるほど。

――楽器陣として、ヴォーカリストに要求することは、きっとバンドが進化するほどに高くなっていくでしょうしね。

INORAN:うん。そうだね。なんでもそうだけど、言うのは簡単なんだよね。でも、実際に自分がやってみると、それがどれだけ大変なことかを痛感するからね。

――ご自分で、ご自分が歌うために歌詞を書かれるようになったことで、歌詞に対する想いが変化したりもありました?

INORAN:ありましたね。それまではギタリストであったから、普段からプライベートで聴く音楽も、まず耳がいくのはギターだったんですよ。でも、自分で歌詞を書いて歌うようになってから、歌詞を読むようになったんですよね。そこも変化だったな。その変化もあってJ-POPとかも積極的に聴くようになったしね。それまでは変な言い方になっちゃうけど、どうしてもギターやベースやドラムを聴く癖があって、職人的な音の聴き方で音楽を聴いていたからね。カラオケなんて行ったことなかったのに、行くようになったしね。

逹瑯:えっ!?(食いつく) カラオケ行くんですか!? INORANさんが!?(前に乗り出す)

――あぁ〜、食いついちゃいましたよ(笑)。めちゃめちゃ前のめりになってますから(笑)。

INORAN:ホントだ(笑)。いやいや、行くようになったって話ね。

逹瑯:何歌うんですか!?

INORAN:歌わないし、そんな言うほど行かないしね(笑)。ただ、誘われても絶対に行かなかったけど、J-POPとかも聴くようになったから、カラオケに誘われても行こうと思えるようになったっていうだけの話だったんだけどね(笑)。ごめんね、めちゃめちゃ食いついてくれたのに、期待に応えられる回答ができなくて(笑)。

――残念だったね、逹瑯(笑)。

逹瑯:うん(笑)。

――戻って戻って(笑)。

逹瑯:乗り出し過ぎちゃったからね(笑)。

⇒NEXT INTERVIEW-2

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